8月27日(日)東京芸術劇場シアターイースト
14時開演の大人計画「業音」を観に行きました。
注) ネタバレあります。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20170824/16/takotakoagare5963/0a/b7/j/o0600052814012191282.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20170831/13/takotakoagare5963/33/08/j/o0540096014017044545.jpg?caw=800)
<グッズ>
チラシやパンフレットの表紙の版画の原板
松尾スズキさんによる「業音」の印象
「業音」戯曲本のイラスト原画
<キャスト>
松尾スズキ、平岩紙、池津祥子、伊勢志摩、
宍戸美和公、宮崎吐夢、皆川猿時、村杉蝉之介、
康本雅子+エリザベス・マリー(ダブルキャスト)
<あらすじ>
母の介護をネタに、演歌歌手として再起を目指す落ちぶれた
元アイドルの土屋みどり(平岩紙)は、借金を返すため、
マネジャーの末井明(皆川猿時)とともに自身が運転する車で
目的地に向かっていた。途中、自殺願望を持つ堂本こういち
(松尾スズキ)と、堂本をこの世につなぎ止める聡明な妻・杏子
(伊勢志摩)と遭遇し、不注意から杏子をはねてしまう。
杏子は脳を損傷し、自力による移動や食事、意思疎通が
できなくなる。怒り狂った堂本は責任を迫り、みどりを拉致連行。
“有罪婚”と称し、2人は結婚。奇妙な共同生活が始まる。
芸能界を夢見て東京に出てきたものの、結局体を売る事でしか
生きていくことの出来ない堕落した兄・克夫(宮崎吐夢)と
妹・ぽんた(池津祥子)。歳を偽ってでも孤児院に入ることに
執着する屈折したゲイ・丈太郎(村杉蝉之介)、
正体不明の老婆・財前(宍戸美和公)らを不幸のループに
巻き込み、負の連鎖は更に奇怪にうねってゆく。
やがて末井とも関係を持つみどりは、父親が分からない子供を
出産するのだが、堂本との時間に執着し、子供の命を引き換えに
してまでも「10ヶ月の結婚生活の元をとる為」と、堂本との
わずかな触れ合いを選択するのだった。
開演前のアナウンスは皆川さんが担当。
「カーテンコールはありません」には驚いたけれど、
あまりに強烈な話だったので、むしろなくて良かったかも。
全身真っ白なピーターパンのような衣装の女性が登場。
キャストの服を脱がせたり、食器を持ったり、場面に合わせて
踊ったり…と、黒子の役らしい。エリザベス・マリーさん可愛かった。
性描写が多いため、キャストの半分は裸かパン一姿が多い。
堂本にキャミソールをはぎとられ、素っ裸になるみどり。
後ろ向きだったとはいえ、紙ちゃん、生尻丸出しで手には母のお骨…
援助交際でエイズをうつされたポンタは、兄とSEXできないことを
嘆き、ただれた顔で、「客にうつしてやる」宣言![ゲッソリ](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/041.png)
丈太郎役の村杉蝉之介さん、客席に向かって
「この中でゲイの人いる~?」と呼びかけ、後ろの方から
何人か「はい」「はい」と答える演出もありました。
謎の老婆、財前は、丈太郎の影武者のような存在で、
同じ格好、同じメイク、同じ動きをするが、時々老婆に戻る。
皆川さん、特に脱ぐ必要のないシーンで、パン一で登場。
いつものおちゃらけ感とデカ声は少な目だったかも。
「神は本当にいるのかどうか確かめて来たら、堂本と
15分だけデートが出来る」という約束をとりつけたみどり。
背中には母親の遺骨をしょい、乳飲み子を抱きながら、
杏子の入院する病院を訪ねる。
がしたくなり、トイレを借りるが、用を足した後、便器の中に
杏子が現れる。紙ちゃん、それまで何度も
を連発。
女優さんがこんなに
という言葉を発っするのを初めて聞きました![チーン](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/045.png)
杏子は、神の存在を教えてあげるけれども、その代わりに、
みどりの一番大切なものを失う、と言い、子供の命を奪う。
その間伊勢志摩さん、便器の中で何度も水を浴びてビショビショ(笑)
神の話を聞いた後、デートをしたくて堂本の元に駆け付けると、
堂本はバスタブの中で手首を切り、血まみれになっていた。
突然堂本が、熱い!と言いながら股間だけを手で隠し、
バスタブから飛び出して、真っ裸のまま片膝をつき、
うつむいての”ターミネーター登場ポーズ”。
前日に「下北沢ダイハード」の”未来から来た男”で、
佐藤二朗さん演じる”シーモキーター”が番組の中で
真っ裸で同じポーズをしており、連日のターミネーターに
一人でかなりウケまくった ![笑い泣き](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/015.png)
ラストは自分のお尻に、神について分かる痕跡が残っているかも
しれないから見てほしい、とバスタブのふちに体をかけ、
生尻を堂本に突き出すみどり。堂本がのぞき込むと、
何やら声が聞こえ、尻の穴が光り、神の存在が証明される。
パチンコをしている間、子供を放置して
死なせてしまう親同様、これがこの舞台のテーマ、
”分かっちゃいるけどやめられない”「業」なのですね。
近親相関、援助交際、エイズ、同性愛、介護問題と、扱いにくい
テーマと耳をふさぎたくなるほど、えげつない台詞の数々。
カーテンコールは事前のアナウンス通りなく、終演後は、
誰もいない舞台に「完」という立て看板が立てられていました。
久々の松尾スズキワールド、堪能致しました![グッド!](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/187.gif)