8月26日(土)歌舞伎座18:30開演の八月納涼歌舞伎
第三部、野田版「桜の森の満開の下」を観に行きました。
 
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来ると寄ってしまう木挽町広場
 
 
 
お腹がいっぱいなのに、来ると食べてしまうめでたい焼き。
 
 
 
 
<タイムテーブル>
 
 
 
<配役>
 

耳男              勘九郎

オオアマ        染五郎

夜長姫           七之助

早寝姫           梅枝

ハンニャ        巳之助

ビッコの女     児太郎

アナマロ        新悟

山賊              虎之介

山賊              弘太郎

エナコ           芝のぶ

マネマロ        梅花

青名人           吉之丞

マナコ           猿弥

赤名人           片岡亀蔵

エンマ           彌十郎

ヒダの王        扇雀      

 
 
<あらすじ>
 
深い深い桜の森。満開の桜の木の下では、何かよからぬことが
起きるという謂れがあります。それは、屍体が埋まっているからなのか、はたまた鬼の仕業なのか…。
時は天智天皇が治める時代。ヒダの王家の王の下に、
三人のヒダの匠の名人が集められます。その名は、耳男、
マナコ、そしてオオアマ。ヒダの王は三人に、
娘である夜長姫と早寝姫を守る仏像の彫刻を競い合うことを
命じます。しかし、三人の名人はそれぞれ秘密を抱えた
訳ありの身。素性を隠し、名人と身分を偽っているのでした。
そんな三人に与えられた期限は3年、夜長姫の16歳の正月までに仏像を完成させなければなりません。ところがある日、
早寝姫が桜の木で首を吊って死んでいるのが見つかります。
時を同じくして都では天智天皇が崩御。娘と帝を同時に失った
ヒダの王は悲しみに暮れます。やがて3年の月日が経ち、
三人が仏像を完成させたとき、それぞれの思惑が交錯し…。

 

 

 

 

「桜の森の満開の下」は、藤間勘十郎さん演出、中川晃教さん、

いいむろなおきさん、市川ぼたんさん出演のものは

観た事がありましたが、野田秀樹さん版は初鑑賞。

登場人物が多くてストーリーが違う?と思ったら、後から

野田さん版は、「夜長姫と耳男」の話がベースになっている、

という事に気づいて、予習不足を実感…

現代語なので、歌舞伎ではなく、ストレートプレイな感じでしたが、

台詞をまくしたてるところはキャストによっては聞き取りづらい場面も…

 

 

 

 

耳男が街歩きガイドブックを持っていたり、

ヒダの王が、偽物仏師達に仏像を彫るように命じた後、

「堀ちえみ~」「えりちえみ~」とダジャレを言ったり、

マナコの部屋に、ヤクルトがたくさん入った冷蔵庫が

設置してあったり、うかれるシーンでは軽快なステップを

ふんだり、耳男が一心不乱に仏像を彫っている内に、

動きが連獅子になったり、と笑いのツボがたくさんありました。

鬼たちの学校もあって楽しかった。

 

 

 

 

満開の桜の花の下で、夜長姫が鬼に変わるシーンでは、

低く恐ろしい声に変わり、ゾーッとして、全身に鳥肌が…

鬼だと思って殺した女は、夜長姫だったと気づき、

桜吹雪の中、嘆き悲しむ耳男。バックにはプッチーニの歌劇

「ジャンニ・スキッキ」の♪私のお父さんがかかり、

とても幻想的で美しい場面でした。

NINAGAWAマクベスを観た時のような、この世からあの世を

見ているような、現実離れした光景に感動…

余韻がいつまでも残る素晴らしい舞台でしたおねがい