ひぜんりさ もはやさすがの領域 ひぜんりさ生誕祭2024 | 君が好き

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アイドルの話でもしようず。

ひぜんりささんは、はじめから5erに大きなインパクトを与えていた。

2017年のAMAKUSAアイドルフェスタ、天草市民センター大ホールにつめかけた250人の前にほぼ無名の状態でトップバッターを務めたのがひぜんりささんだった。

福岡からくるーず、長崎からミルクセーキ、佐賀からひぜんさんの先輩であるピンキースカイ、熊本はホストのMONECCO5にAiry SENSE、熊本クリアーズとそうそうたるメンツのライブだった。

たしか直前になってゲスト出演が決まったんだったと思う。

ほぼ無名、名前を知っている人もピンキースカイの事務所の新人だから知っているだけで見たことはない、そのような状態で大ホールのステージにひとりぼっちで立ったひぜんりささんは、パンダのポーチを身に着け、いまのステージの片りんを感じさせるパワフルでキュートなステージを見せ、5erを魅了した。駆け出しだったのでチェキがたしか500円で撮れたこともあったろうが、物販もびっくりするほど混雑したのを覚えている。

当時、ひぜんりささんは弱冠17歳。

 

昨日はそんなひぜんりささんの656広場で行われた生誕祭に行ってきた。

ステージの下には生誕委員さんに飾り付けらたバルーンは「24」の数字だった。

去年「23」の数字を見ていたはずなのに、もうあのAMAKUSAアイドルフェスタから7年も経つのかと、つい冒頭に書いたような昔のことを思い出してしまった。

ぼくは11時過ぎに会場に着いたのだが、その時間にはすでに前物販が始まっていた。

その物販とリハーサルの合間を見ては、ひぜんりささんがマイクを持って、会場周辺を散策されている方を呼び込んだり、出店の紹介をしていた。

主役自らイベントを盛り上げようと、そうやって動いている姿は、イベントスタッフとして仕事をすることもあるサガンプロ所属のタレントらしいなと感じたし、さすがだなと思った。

 

この日のゲストは、福岡から博多ORIHIMEと熊本からRe:five、そして事務所の先輩の園田有由美さんだった。

HR時代から、HRのあの狭い劇場でもステージを降りてフロアを走り回るパフォーマンスを見せていた白石ありささん率いる博多ORIHIMEは、やはり656広場との相性がかなりいい。この日、1部はトップバッターで登場し、会場を暖めた。日が陰りかけた2部ではさらに暖めるように一曲目の「にわか」から全開。優れた楽曲にレベルの高いパフォーマンスはライブハウスで見てももちろん楽しいのだが、656広場のような開放感のある屋外スペースではライブハウスとはまた違う一体感が感じられて素晴らしかった。

Re:fiveは大黒柱の柊わかばさんが欠席で、話題の研究生・ひなちゃんも歌割があるというレアなステージだった。遠征とはいえ、一番多い遠征先である佐賀ということもあって、遠征の緊張感と慣れたステージの安定感の入り混じるステージだった。去年のひぜんりさ生誕祭でもやったように、最後の曲、「朝からカツカレー」のオチサビでは、沸きエリアの最前にカツカレーを持ったひぜんりささんが登場。ひぜんりささんも盛り上げての熱いステージだった。この日Re:five以外の出演者はみなさん二十歳を過ぎている完成度の高い方たちの中だった。だからこそ、中学生三人というアイドル性の高さも見せてくれたと思う。

ルナソレイユがコロナで残念ながら出演がキャンセルになったため、園田有由美さんは1部2ステージ、2部2ステージと計4ステージの出演になった。もともとはルナソレイユの枠だった各部の一枠目は、ひぜんりささんに憧れてアイドルになったひぜんぴざという設定で登場。1部も2部も初期のピンキースカイがカバーしていた曲を一曲目にやって、いつもとちょっぴり違う特別感で楽しませてくれた。ひぜんぴざ、園田有由美さん、両ステージともひぜんりささんをステージに呼び、軽妙なトークと圧倒的な歌唱力で、かつて木むつのような佐賀の盛り上がりをほうふつとさせていた。両部とも「君に届け」をやってくれたし、一部では「一番後ろの君に」、二部では「Only You For me」とピンスカ曲を連発。圧倒的な歌唱力があるので園田さん本人の気持ちのこもったシンガー曲を歌うのも新しい園田さんの魅力とは思うが、ようやく木むつが復活したぐらいで、656広場ではしゃぐのに飢えていた心にはこのような選曲はうれしかった。

 

一部、 二部共に登場したひぜんりささん。

一部でも相変わらずパワフルに魅せ、二部では衣装に羽根を生やし、バルーンスタンドの風船を持つという遊び心の中、シャボン玉も浮かぶステージで、やはりパワフルなステージで、656広場を魅了していた。

7年前のAMAKUSAアイドルフェスタでは、度胸のすごい少女だなという印象を鮮明と覚えているが、いまのひぜんりささんは、7年前にぼくらを驚かせてくれた度胸などもう普通にこなしているので、今更驚くことのない安定感の高いステージだった。

小さい身体をアンヴィヴァレントに大きく動かし、ステージを元気よく走り回る。沸きエリアはもちろん、撮影しているファンが多いエリア、遠巻きに見ている人にも一瞬でコミュニケーションをまなざしで取るレス力。もはやそんな姿をいま見ても「度胸があるなあ」という感想ではなく、「さすがだなあ」と感想が変わるほどの安定感を見せつけてくれた。

そして評価すべきは歌だけでなく、その間のMC。途中で園田さんと一緒に話すところもあったけれど、おひとりでも抜群のトーク力とファン思いの暖かさでステージを飽きさせないのは、さすがサガンプロだなと感じた。これは木むつライブという毎週行われる無銭ライブで鍛えられたキャリアと思うのだが、何度見ても舌を巻くほどのうまさを感じた。

伝説のピンキースカイの後輩でありながら、ピンスカのいい部分を取り入れつつも、ひぜんりさらしさを大切に完全に自分のスタイルを完成させている。

7年前からそんな自分のスタイルを作っていたひぜんりささんだったが、7年も経つとそれがかなりすごみを増したなと感じました。