厨房設計/繁盛店づくりの新しい厨房計画を理解する-2/メニュー計画と厨房計画の関係-2
厨房は飲食店の心臓部である
① 一般的に飲食店の店づくりに際しては、デザイナーやクライアント側の興味は、内装デザインや客席数の確保に視点が集まることが多く、とかく厨房という存在は店の片隅に追いやられることが常である。
② 本来の飲食店のオペレーションを配慮すれば、まず繁忙時に料理はスムーズに遅延なくサービスされることが理想的であるはずが(客席に客を詰め込むだけ詰め込むために)、厨房が狭くあるいは厨房機能や能力が客席数に対して十分でないため
繁忙時の注文に厨房側のオペレーションが対応できないという問題は多く発生していることが多々ある(客席数と厨房機能のバランスがとれていない原因)。
③この理由は、クライアント側の意見とし売上を確保するためには、一定の客席数
を確保しなければ、売上を上げることはできないことはもっともな理由であるものの、
客席数と厨房機能やスペースを狭くして繁忙時に注文を提供できないのであれば
(それは同様のことであり)、来店してくる客に迷惑や不満を残すことになり、
リピートは望めないばかりかむしろ逆効果になることを自覚しておかなければならない。
④つまり飲食店の店づくりとは、いかに客席数と厨房のスペースや機能のバランス調整が大切であり、繁忙時に料理が遅延なくスムーズに提供できることを想定し全体計画に臨むことが大切である。
メニュー計画と厨房計画の関係-3-1
⑤現実的に店づくりの計画段階でいくら多くの客席を確保しても、繁忙時に料理を
遅延なくサービスできなければ、客に不満を残すことだけではなく、売上は低下
してくることを理解しておかなければならない。
⑥この基本理論は、いかなる業種・業態によっても変わるものではなく
(テーブルサービスレストラン、ファストフードなど)、店づくりの企画においては
厨房の機能や役割を十分に認識しておくことが大切である。
⑦つまり飲食店の店づくりの際には、売上確保のために客席数を多く確保しても、
厨房の効率性や機能性が整っていなければ、スムーズに料理を提供することが
できないことを認識しておくことである。
いわば厨房は飲食店にとっては心臓部の役割を担っていることを忘れてはならない。