厨房設計/繁盛店づくりの新しい厨房計画を理解する/業種・業態設定の基本-1
１サービススタイル選定の重要性は何か
一般的に飲食店の企画をする際には、業種・業態という言葉を使用しその飲食店の企画コンセプトや内容を具体的に表現しなければ、何の店を企画しているのかが曖昧になってしまうことを理解しておかなければならない。
また飲食店の企画づくりの手法は、業種よりも業態内容を具体化することに比重をおき、内容を詰めていくことが大切であり、近年では業態そのものの発想も多様化、複合化してきていることを忘れてはならない。
さらに飲食店の企画作りとは、サービス、提供方法、価格、客層、立地など生活者のライフスタイルに合わせて業態を企画することの意味の大切さを、もっと経営者側が理解しておくことである。
特に飲食店の企画コンセプトを計画する際には、業態のサービススタイルやオペレーションの仕組みをまず検討しなければ、どのようにゲストを店に招きサービスするのかなど、飲食店の運営管理を具体化しておくことを忘れてはならない。
つまり生活者が飲食店の選択をする動機は、あくまで生活者のライフスタイルによって選択されていることや、料理の美味しさなどを店の選択する上での優先順位としていることを理解しておくことであろう。
そういう意味では、業態的発想を店づくりの基本データとして集めることや、具体的にどのようなサービスの店にするか否かなどを検討する上では「業態発想を基準にコンセプトを練り上げていくこと」が、店づくりの基本であることを自覚しておかなければならない。
いわば、どんな飲食店であろうとも、新しく企画開発する上では業種・業態の基本的な発想を組み込んだコンセプトを綿密に練り上げなければ、飲食店のビジネスとしての成功率は低くなることを忘れてはならない。