11-グルメサンドイッチカフェ企画/厨房設計
いまやカフェブームの再来のように後発企業の市場への参入が激化していることだ。このカフェという業態にもセルフサービスとテーブルサービス、セミセルフサービススタイルなど種々のスタイルのカフェが街のあちこちに登場しいることであろう。
勿論カフェ市場の売上や規模を拡大している理由は、大手チェーン店の展開スピードが速くなっていることや従来の喫茶店がカフェスタイルに変換している
ことが出店ラッシュの起因していることだ。
また零細企業や個人店の場合には、カフェとレストランを複合したカフェスタイルに業態変換するなどその他カフェとサンドイッチ専門店との複合店や専門業態にカフェを複合化する傾向が多くなってきている。
この店の場合には、これまでも業態としは、成立しているものの、もっとサンドイッチに個性を持たせたものであり、一つのサンドイッチのボリューム感やパンの間に挟む具材、ソースに至るまでこだわりを前面に打ち出したグルメサンドイッチカフェである。
店の販売システムとしては、あらかじめ調理仕込んだサンドイッチを冷蔵ショーケースに陳列しておき、客がサンドイッチを選び、その場で受け取り、レジでドリンク類を注文し、清算するという仕組みであることだ。
サンドイッチとしての種類は、専門店であるこだわりを訴求するためパンに挟む素材も肉、野菜類、魚介類など種々なバリエーションのサンドイッチを選べることが魅力の一つであろうし、一つでも十分に腹を満たすようにメニュー企画している。
客層としては、女性客を主軸に置き、立地に応じては男女幅広いターゲットにすることがビジネスとしては成立しやすいことであろうし、時間帯によってはコーヒーなどカフェ需要のみの客でも気軽に入店できる環境にしておくことがポイントになるだろう。
客単価としては、サンドイッチドリンクセットで約680円から780円で設定できることが理想的であろうし、この店でしか食べることができないこだわりのサンドイッチをいかに客に提案できるかが大切であることだ。
立地としては、繁華街、駅中、駅周辺の1階、2階に位置していることであり、ターゲット層が多く回遊する場所に位置していることが理想的であろう。
勿論、好立地であればあるほど賃借料が高く想定できる売上との損益バランスを十分に配慮しておくことが必須条件であることだ。
平面計画/ゾーニング計画の重要ポイント
この店のゾーニング計画としては、入口に向かって左側に冷蔵ショーケース、レジ、背後にドリンク設備、奥にサンドイッチ製造エリア、奥に事務所などを配置し、右側には店内から外部に出ることができるデッキ席、ゆったりと座れるソファー席、ベンチシート席など種々の客層に合わせて利用できるように規約席形態を計画していることだ。
入口からレジカウンターと客席エリアとの間のスペースは比較的広く約1200ミリ以上確保しておくことが、繁忙時に煩雑にならないようにするポイントである。
また基本的なサービスのスタイルとしては、セルフスタイルであるため食べ終わった皿やグラス類は下膳エリアへトレーごと返却できるように、奥のキッチンの一角の壁を開口し、直接的にトレーや食器類を客が返却できるように計画しておくことが理想的であろう。