ゼミ生インタヴューの第3回目は、行政書士事務所メーヴェ代表渡邉愛里先生です。
行政書士という資格の怖さは、「行政書士に利用されて」しまってあれこれと手を出して
「何でもできるは何にもできない」状態に陥り負のスパイラルに陥ってしまうところにあります。
渡邊先生は、「行政書士を活用して」自分のやりたい事を仕事にしています。
渡邊先生の言葉には、行政書士の活用方法が満載です!
では、渡邊先生のインタビューをお楽しみください。
行政書士を受験したきっかけや動機を教えてください。
大学を卒業後、以前から興味があった女性学や性暴力支援等を本格的に学ぶ中で、「家族」に焦点を当てた仕事をしたいと考えたからです。
そして、行政書士の業務で多様な生き方に悩みを抱える方々に様々な「法務サービス」を提供できる魅力に惹かれたからです。
Q2.(合格から開業まで)
合格から開業までどのくらいの準備期間がありましたか。また、準備期間中にやっておいてよかったこと、やっておけばよかったことを教えてください。
準備期間はおよそ10ヶ月です。
やっておいてよかったことは、基本書(学者の先生方が書いた硬派な本)の通読です。それと自分の親族の戸籍を役所に請求して読み解いたことです。
また、竹内先生の『行政書士合格者のための開業準備実践講座』に掲載してある「ロードマップ」「面談シート」「見積書」「委任状」等の様式を自分のオリジナル仕様に作成したことです。これをしておいたおかげで、開業して初めての相談で満足行く報酬で受任することができました。
それから、なんといっても「ありがとうセミナー」の開催です。これは、竹内先生から「開業したら感謝の気持をこめてお世話になった方を招待してセミナーをしてみたら」というアドバイスをヒントに開催しました。女性学の先生や共に学んだ知人を中心に招待して自分がこれから行う「家族法務」についてお話しました。このセミナーをきっかけとして遺言や任意後見等のご依頼を頂きました。
やっておけばよかったと思うことは、基本書から実務書の通読をさらに何周かしておきたかったです。実務を始めると基本の大切さが身に沁みます。
これから開業される方は開業前に基本書と実務書を六法を片手に読み込んでおくことをお勧めします。
Q3.(開業してから現在まで)
開業してから現在までの主な活動と感想をお聞かせください。
主な活動は、「おひとりさま」女性、子どものいないご夫婦等の遺言書作成支援業務です。それと家族法務に関する著書の執筆です。竹内先生にアドバイスを頂きながら書き進めていきました。執筆から1年、9月末に書店に並びます。今からワクワクしています。
はじめての案件では、公証役場で遺言書の作成を終えた依頼者のホッとした表情を見たときには心から感動しました。このことは生涯忘れることはないと思います。
様々な生きにくさの中で生きる希望を持てなかった私が、「人生の総まとめ」に関わる仕事ができたなんて・・と不思議な気持ちになったことを覚えています。
遺言作成支援業務を通じて、「誰の人生も、どんな人生も尊い」と実感できたことはこれからの人生の糧になると思います。
Q4.(これから)
今後の抱負などこれからの展望を教えてください。
行政書士という資格にこだわらず、「多様な生き方をサポートする」ために必要な仕事の幅をどんどん広げていきたいです。
そして、「普通」から溢れてしまっても、「息のしやすい社会」を創るためのアクションを起こしていきたいと思っています。
Q5.(アドバイス)
これから開業を目指す方に一言お願いします。
「竹内メソッド」に則って、しっかりと着実に準備をすれば、開業は決して難しいことではないと思います。
巷に溢れる「年収○○円達成!」「△△すれば必ず成功!」といった言説には惑わされないことが大切です。
分かりやすく「楽で得」なものに飛びつくと、自分も依頼者も不幸にします。自分にとっての「仕事」とは何か、何を実現したいのかを考え抜いた上で、行政書士資格をフルに活用してください。
Q6.(行政書士とは)
最後に、行政書士とはあなたにとってどういう資格でしょうか。
人生を通じて「やりたいこと」の実現度を上げてくれる、使い勝手のよい資格です!
【渡邉愛里先生データ】
・事務所名:行政書士事務所メーヴェ
・受験年度:平成28年度試験合格
・登録年月:平成29年10月
【渡邊先生のお知らせ】
その1
渡邊先生の著書『行政書士合格者のための新しい「家族法務」実務家養成講座』が
2018年10月10日に発売されます。
遺言・相続手続に続く、新しい家族法務のマーケットの紹介と受任につながる知識と技が満載です。
最新かつ詳細なデータに裏付けられた論理的かつ実践的な本です。
その2
12月2日(日)に、渡邊先生がゼミ長を務める「2019年『プラスワン』ゼミ」を開催します。
このゼミは、「おひとり様」「LGBT」「親亡き後」など、新たな家族法務を受任につなげるための
情報と技をご紹介します。
また、当日は、私も「改正相続法」についてゼミをします(その他いろいろお話したいと思います)。
その後に忘年会もします。
詳細は、後日ブログ、HPで発表します。
来年の好調なスタートを切るための情報を仕入れて、ゼミ生同士の交流ができるスペシャルな1日に
なりそうです。
みなさまのご参加をお待ちしてます。
渡邊先生の事務所外観
事務所の応接室