早朝起床。寒いと思って外を見ると雪が少し積もっている。 なんと!



この程度なら道路は大丈夫だ。


定例の朝の街頭演説は議会に直接向かうためお休み。


神戸の県庁。議会運営委員会を受けて会派の議員団総会。追加提出議案の説明など。その後の本会議で補正予算等2021年度関係の提案説明を受ける。知事の提案説明のページ参照(現時点では未更新) 


2021年度最終補正予算(リンク最下段) 


 議会配布資料より

 これには驚く。県債管理基金から外郭団体等からの集約分を返還するので残高が大きく減少する見込みだったが、特殊事情により大きな増額要素が発生している。

 

その理由は、上表記載の通り。

①国の地方交付税が今後、精算調整減が見込まれるので、その分を積んでおく(今後、交付税の減額で消える)、②国が税収増分を臨時財政対策債の償還用に再算定、交付したものを積んでおく(当該臨時財政対策債の今後の元利償還金の交付税算入はないことで相殺)、③黒字が見込まれる金額から340億円を県債管理基金に積む(純粋な兵庫県債の償還財源)ということ。

 

①②は一次的なもので今後相殺されるが、③は純粋な財政改善となる。コロナ禍でこれほど税収が増えるとは予想以上。体感との違いは経済や市場動向にも詳しい会派のM県議にも確認したが、彼でも予想外だったという。


コロナ禍で企業業績が以前よりよくなり、株価も上がることを予想できた人は凄い。あのM県議でも外した。経済を見る視点はもやは日本国内や自分の肌感覚が逆に邪魔をするということなのかも知れない。

 

とはいえ、県債管理基金の積立不足額は基金集約分をはずすと2500億円弱(下表最下段表参照。未払金や企業庁保有土地の減損処理負担見込等は含まない)ある。黒字による340億円の補てんはボジティブサプライズだが、行革が不要とまでなるものでもない。

 

またこの黒字要素は今年度の発生ということで行革によるものではない。つまり行革とは関係なく、「税収を着実なものとして見積もるということ」がどういった効果があるかということを明確に示した。

税収の前提となる経済成長率をベースラインケースに変えるのは来年度からだが、今年度のこの結果はこの選択が間違っていないということだ。

 

この成長率の問題を初めて私が取り上げた議事録が残っている。2009年3月の予算特別委員会のこと。

 

 2009年3月4日「財政フレームの見直し」、県税収入の下方修正について(竹内質問・答弁) 

 今回はこの懸念の逆のことが起こったということ。

 

基金不足額(右下)
 
今回の補正予算が可決されると③〜⑥の集約がなくなる。
 

 

【背景説明】

毎年、2月議会の初日に来年度予算が提案され、注目はそこに集まる。そして、その数日後、現年度の最終補正がひっそりと提出される。それが今日。

 

毎年この2月補正を「お化粧補正」と呼んで注目してきた。予算と決算の乖離を減らすための補正が基本なので「精算補正」という人もいるが、こうしたことは全ての自治体でやっていることではない(こうした補正をせずそのまま決算を迎えると、翌年の決算審査で「乖離が大きい」「見込みが甘かったのでは」と議会から指摘を受けたりする。それが自然な姿なのだが)。

 

地方財政健全化法の制定に端を発する一連の兵庫県の財政操作を始めたのも2月補正だ。県債管理基金に最初に他の目的基金を集約したのは2006年度末の2月補正だった(その後年度にも一部実施)。

 

このとき一番に議会が声をあげないといけなかったと思うが、議事録をみても質疑項目にすら入っていなかった。なぜか。補正予算提出の翌日が代表質問、そして一般質問へと続いていく日程だからか。

 

先日来書いているが、実は補正予算が提案される段階では質問項目はおろか質問全文も既に会派総会で説明されるなど決まっている。

 

(国会では質問通告の締切は前日だったが、実際は当日にも変わることもあった。政治は動いているのだから当たり前という世界にいたので、私の場合だと今から変えることに全く躊躇はない。当然、この補正予算を見て変える)。

 

当時、質問が全くなかったのは、そうした日程が原因なのかはわからない。私がその後に当選してきてこの問題を質問したとき、財政問題を取り上げてきた議員(現在は首長)が会派控室にやってきて、「どういうことか詳しく教えてほしい、私も詳しい説明は受けていなかった」と言われた。このことを詳しく説明するはずもなかろうと納得したものだ。

 

県土地開発公社から預託金を拠出させたのも2010年2月補正。このときは私も事前に察知したので本会議で財政指標では除外して算定するよう発言(質問中段) し、現場の職員もリスクが高すぎると、多くがそう考えていたことは昨年秋の決算特別委員会で発言した通り。

 

 

いずれにしろ、これまでは当初予算で高い経済成長を予想して(国が成長実現ケースとして予想しているので合理的と主張)、税収を高く見積もり(歳出も当然増える。というよりこちらが先に決まる?)、年度末に税収が予算を割る見通しとなると2月補正予算で「減収補てん債」を発行して借金して財源を補てん。

 

後年度に国から「交付税」の支援を受けて補てん債の借金を償還していくという文化をもっていた(有利な起債で国から交付税をもらえることになるが100%ではないので県負担も増える)。

 

ベースライン成長による税収見込みを採用する以上、この方法もやめることになろう。これも大きな路線変更となる。

 

収入の範囲内で予算を組む。基本的なことだが、これに立ち返るということだ。


その後、控室で昔お世話になった方々と意見交換など。当時のことを考えればいまこうしてざっくばらんにお話できる時代が来るとは…。私も昔はかなり尖っていた。最近はマイルド路線。


その後、県道路公社のI理事長が播但連絡道路のことで控室に来られていたので話す。変わらずお元気そうだ。また新しいことを考えておられるらしい。アイデアマンだ。具体化したらまた来ますわ!と元気に帰っていかれた(笑)。


その後、議員のコロナ感染にかかる対応について話がある。難しい問題だ。


その後、補正予算の内容を反映させたほか、様々な意見を反映させて質問原案を修正。特に質問項目の文言の意図を確認してきた人に脱帽。すぐに何が言いたいのか気づいた。『良いことを言っているのに、損をしますよ』と。普通言いづらいだろう。自分だけが知っているかのように…。私程度…。冷静になると本当に恥ずかしい。即座に修正。とはいえ、言われないと自分では全く気づかなかった。これを言ってくれる人がいなくなったら終わりだ。苦言。本当に助かった。


その後、帰宅すると壁将軍から貝原元知事の『一木一草』の関連資料が届いていた。やはりこれはかなり重い言葉だ。


深夜、李牧丞相から明日の県議会の危機管理に関する情報が届けられる。明石市長がツイッターで明日、兵庫県庁の知事室への訪問をメディア向けに予告したという。明石公園の要望書を日本野鳥の会のメンバーらと一緒に届けるため。時間も書いてあるが、なんと代表質問の途中。知事も議会にいる。こちらに来ることがあれば混乱するかもしれない…。

昼食は六甲道のアリエッタというお店でパスタランチ。牡蠣とネギのクリームソース。初めて食べる味。