万が一、入試当日の朝に、
「39度を超える熱が出たら?」
「階段で滑って骨折してしまったら?」
ということは、保護者なら一度は考えるかもしれません。
(受験生本人は能天気で、こういうことは自分には起こらない、と考えるものです)
極めて低い可能性でしかありませんが、確かに、起こり得ることではあります。
インフルエンザの流行期と入試日は重なりますので、
予防接種はした方がいいです。可能性を下げることはできます。
インフルエンザだけでなく、様々な感染症が流行する時期でもありますから、
免疫を高い状態に保っておくことです。
早い時間帯に集中して勉強時間を取り、
早く寝て、睡眠時間を削らないようにすることです。
2.
それでも事故に巻き込まれて、受験会場に行けない、という可能性は残ります。
その場合は、至急、中学校の先生に連絡することです。
幾つかの都府県の教育委員会のページを調べてみたのですが、
事故急病の場合の対応策を掲載しているのは、埼玉県だけでした。
”中学校長を通じて、高校に連絡を入れるように。”との説明です。
3.
当日欠席した場合は、別の日程での試験が案内されることになりますが、
別の予備の問題を解くことになります。
(入試問題・解答は、翌日の新聞には公表されてしまいます。)
これは不利になることはあっても有利になるはずがありません。
私立の場合も同様、何らかの救済策はありますが、
そうならないように準備するということが重要です。
4.
(以下、入試に直接は関係しません)
1998年(平成10年)6月23日、新聞各紙が1面で大々的に報道したのは、
「小中教育、内容3割削減」という見出しの新教育課程についてでした。
この後、10年に及ぶ学力低下論議、ゆとり教育批判が始まることになります。
ゆとり教育=授業時間数減=学習内容削減→学力低下、という図式が
世間一般に定着することになりました。
これを受けて、文科省はゆとり教育からの脱却へと舵を切る訳ですが、
結果的には、ゆとり教育の脱却前に、国際学力調査の順位が向上することになりました。
PISAの結果は、2009年から上向きますが、この調査で受験した生徒は、
小3~中3までの7年間、ゆとり教育を受けた世代でした。
少ない内容を少ない授業時間で勉強してきた子どもたちが、好成績を上げた訳です。
各界の有識者をも巻き込む論争の大半は、
教育の実態から乖離していたということが露呈されましたが、
教訓の一つとして踏まえておくべきは、学力が何か、という点です。
(以下も、入試に直接関係しません)
5.
教育課程は、表向きは、中央教育審議会、及び、
その子の部会である教育課程部会等の審議を経て決定されることになっています。
教育課程部会などの議事録を読みますと、各委員の間で、学力が何かという点で、
認識がまちまちであることが読み取れます。
国の教育施策決定に直接影響力のある審議会委員の間ですら、
統一的な見解を得ることは困難な用語ですので、
学力についての明確な定義が存在しないことは
仕方ないことですが、おおよそ、学力=学力調査で計測可能な力、
というのは、過去数十年振り替えっても、状況はそれほど変わっていません。
1970年代から既に知識偏重からの脱却が模索されていますが、
いまだ学校選抜だけでなく様々な社会的選抜において、知識重視の状況に変わりはありません。
やはり知識の習得状況が個人の能力と強い相関を持つからです。
しかし、これは比較的短期間の受験対策で対応が可能なものでもあります。
各種学力調査結果を俯瞰しても、記述型の問題においても、結局、類題演習によって
対応が可能であることがわかります。
つまり、学力とは、かなりの程度、短期的な対応で
引き上げることができてしまうものということです。
しかし同時に、といいますかだからこそ、学力が人間の可能性までも示すものではない、
ということを踏まえておくべきで、仮に学力診断で不本意な結果が出ていたとしても、
本人の可能性はまだどこかにあり得ると考えておかなければなりません。
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