※本日、受験とは関係ありません。
最近、教育委員会制度がけしからん、という論調の記事をしばしば見かけます。
何やら教育委員会制度を廃止すれば様々な問題が解決するようなイメージを
読み手に与えるような書き方になっていて、どうなのかと思っています。
現行の教育委員会制度においても、首長が教育委員会に相当に影響力を行使しうる状況にある訳で、
教育委員会制度を廃止すれば、根本的に問題解決が図れるか、
例えば、いじめを隠す学校の隠蔽体質を変えられるかというと、
直接の解決策にならないように感じています。
仮に教育委員会制度を廃止して首長部局内に教育行政部課を設置したとしても、
いじめ問題対策として実施できることは学校教育法の中で規定される訳で、
従来の教育行政とさほど大きな変化が期待できないと思われます。
そもそも、学校からいじめ問題を報告させる、あるいは聞き取り調査を行う、という方法で
いじめ問題を把握して問題解決を図ろうというというアプローチ自体が無理がある訳で、
これは教育委員会制度の是非とは論点がずれます。
私は、基本的な学力を問うテストを実施して、学校ごと、学級ごとの
成績を公開することが必要だと思っています。計算や漢字など、普通に授業が行われ、
問題演習がなされ、宿題が出され、それをやってきてれば、ほぼ確実にできるような問題です。
何らかの問題を抱えている学級があれば、これであぶり出すことができます。
その問題が、先生によるものなのか、問題児の存在になるものなのか、わかりませんが、
自殺に追い込まれるような児童生徒が存在する学級の場合、恐らく、
担任が何らかの問題を抱えており、且つ、学力的に問題児がいた、と推測されます。
いじめというのは聞き取り調査で捕捉できるようなものではありませんので、
いじめが過度に進行しないように、予防線を張っておく、というのが正しい対処法だと思います。
学校でのいじめは、基本的に学級という閉鎖的な空間で起こります。重度のいじめは、
その空間内での規律の退行も同時に進行していると見るのが適当と考えられます。
つまり、いじめ対策は、学級の規律という側面からアプローチする必要があって、
学級規律をとらえる手法として、実行可能性から考えて、基礎学力テストが有効だと考えます。
基礎学力調査を行い、問題のある学級には、何らかの補助教員を配置するという
措置を柔軟に実行することがなされれば、かなり公立学校の底上げが実現できると思いますし、
いじめが過度に進行するということも防げるだろうと思います。
また、学力に問題のある児童生徒には、発達障害がないのであれば、
厳格に補習授業の対象にすることで、規律を崩壊を防ぐことができますし、
学力に問題のある児童生徒は、(決めつけるわけではありませんが)、
いじめ加害者となる確率が高いですから、規律を植え付ける機会にもなり、
教師の権威付与の意味もあり、いじめ以外の問題への効果も期待できると思われます。
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