私の推計では、平日、18分、というのが平均値です。
部活終わって帰宅するのが、19時、ご飯食べて、風呂入って、片付けをすると、20時30分。
そうすると、寝るまでに2時間しかありません。こういう中学生がかなりの割合を占めます。
帰宅がもっと遅いという中学生もかなりいると思います。
もちろん、もう少し帰宅時間が早くて、3時間くらいあるという中学生もある程度いますし、
部活が休みの日もあるでしょうから、
平均3時間、というのが平日の自由時間、ということになると思います。
その3時間を何に使っているのか？
文部科学省が実施している全国学力調査では、
平日の学習時間が、3時間以上が10.3％、2時間以上3時間未満が25.5％、
1時間以上2時間未満が29.7％、30分以上1時間未満が16.7％、30分未満10.1％、全くなし7.6％
です。が、これはあり得ないと思います。
世間も注目する学力テスト、ということで、かなり多めに記入していると推測されます。
TIMSSが2007年に実施した国際学力調査の、
「中学2年生の学校外での1日の時間の過ごし方」によれば、日本は、
| 宿題をする | テレビやビデオを見る | コンピュータゲームをして遊ぶ | 友だちと遊んだり話をしたりする | 家の仕事をする | お金がもらえる仕事をする | スポーツをする | 楽しみのために本を読む | インターネットを使う | 合計 | |
| 日本 | 1.0 | 2.5 | 0.8 | 1.6 | 0.6 | 0.1 | 1.4 | 0.8 | 0.8 | 9.6 |
このような状況になっています。
毎日1時間宿題をする、となっていますが、その他の項目を合計すると、9.6時間です。
平日にこれほどの時間を取れるはずがありませんので、この時間は、割合として考えるべきで、
つまり、1÷9.6＝10.4％、学習に割り当てられる時間は、全体の10％にしか過ぎないということです。
この結果から考えれば、中学生の自由時間3時間の中で、どれほど勉強するか、というと、
3時間の10％で、1日18分、となります。
これが実態にかなり近いと思います。
塾に週1回行っていれば、例えば、90分です。
これを差し引けば、平日、家での勉強時間はほぼゼロになります。
世のお母様方は、「うちの子は、家で全然勉強しない」と嘆かれていると思いますが、
他のご家庭でも同様ということです。
ですから、まずは、1日30分、それが無理なら1日15分、
というのをまずは目標に、毎日勉強していけるように、
家庭で取り組まれればいいかと思います。
もし朝、勉強時間が取れる場合は、朝をお薦めします。
もし朝無理ならば、学校から帰ってきてなるべく早い時間帯に、30分決まって時間をつくる
ようにするといいと思います。
自室では携帯メールやらマンガやらで結局全然進まないということも多いと思いますので、
リビングに持って来させて誰かの視界の中で勉強させる、というのも方法だと思います。
反抗期ですから注意するのはなかなか難しいですし、タイミングも難しいですが、
何の働きかけもせず、待っているだけでは、良い方向に向かっていくのは難しい場合が多いと
思います。
人間は環境や文化によって行動様式がある程度左右されますから、家庭環境、家庭文化の
形成について検討するということも時折必要だと思います。
もちろん、すぐにどうこうなるような話ではありませんので、
数年くらいのスパンで考えて、月に1回くらい、何か改善策を取り入れてみる、働きかけてみる、
だめならさっと諦める、そしてまた翌月、というあたりかと思います。
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