三和 導代 です。
今日はレバノンの最南端であるティ―ル(アラビア語ではスール)まで足を延ばしました。先はゴラン高原です。今でも国連監視団が見守っています。現在は韓国軍が警備をしているようです。ティ―ルの町に入る前には韓国と国連の国旗が掲げられています。
この先は一般車は通行止めです。周囲には鉄線に囲まれた国連軍の基地があり内部には戦車などが並べられています。真っ青な美しい海と海岸で有名な町ですが、この先は今でも緊張状態が続いています。4度目のレバノン訪問ですが、改めて人々が生活するには快適な条件である国でことがわかりました。
中東と言えば乾燥地帯、砂漠が続くイメージですが、レバノンは全く異なります。バールベック山脈帯が小さな国の中に2重に連なっています。また5億万年前には海の底であった地が隆起した地層隊がはっきり残っています。またティ―ルは紀元前2750年頃のフェニキア人の遺跡が残っています。その後有名なアレキサンダー大王が外国人としては初めて入った地でもあります。
水源の確保は中東の最重事項です。生命維持には欠かせない水源、レバノンには飾卯多くの水源地帯が存在してます。現在はラマダーンで、日中レストランがオープンしているのは数カ所ですが、新鮮なお野菜や果物を沢山いただけることに感謝です。全ての新鮮なお野菜と果物は自国産です。今日のティ―ルまでの街道沿いもバナナの木がずっと続いています。
冬は雪山スキーもでき夏は涼しい高地、青い海が続く冬も温暖な地中海、聖書でも何度も搭乗するレバノン杉が生息する地、野菜や果物などの新鮮な食糧が自国で賄える地はこのレバノンだけかもしれません。ユダヤ人の頭脳を駆使したイスラエルの地は灌漑施設を作り農業を行っていますが、低地も多く水源が少ないために北のゴラン高原を越えたレバノンの地は憧れの地であることは間違いありません。
1980年代にも隣国同士の争いがあり、今でも全く国交はありません。ゴラン高原は国連監視団が今でも警備をしている現状です。イスラエルは日本の四国と同様な小さな土地です。その中でユダヤ人、パレスチナ人が住んでいます。ガザを始めとしたパレスチナ自治体が点在する国としては、水源豊かで気候が穏やかなレバノンの地は憧れの地であることは間違いありません。しかしこの地にはパレスチナ人が以前から多く住んでいる地でもあるのです。」