この6月にドイツ語学習の良い本を書店で見つけました!
タイトルは、音読JAPAN(ヤーパン)ドイツ語でニッポンを語ろうというものです。
日本といっても、歴史や伝統芸能、観光地の話でなく、スクランブル交差点、聖地巡礼、温泉、カレー、ラーメン、祭り、100円ショップ、ハローキティなど、最近の文化や、外国人が日本に来て目にするものなどについて書かれたものです。ドイツ語+日本語の訳、それにCD⁻ROMも付いています。
この本の最初に、本の使い方が書かれてあり、これは語学を上達させるにあたって大変効果的だと私も思っていた(けどあまり実行できていない)ことが書かれていましたので、ここに明記したいと思います。
ステップ1:一度聞いて内容を理解する。
1,付属のCDをまず聞いてみるということです。わからないところがあっても最初は聞き流して先に進むこと、(この段階では)集中して聞くために一度だけ聞く、メモは取らないのがいいそうです。
2,速読して内容をさらに理解する。
本を黙読する。声を出さずに読み、わからない単語があっても辞書を使わず、飛ばして読む。
3,精読して内容を完全に理解する。
黙読でさらっと読んだ後、これも黙読で、わからない単語は調べて内容を確認しながら、意味が分かるように読むことだそうです。
ここまで来たら、次はいよいよ音読に入ります。
ステップ2:音読
1,収録音声を使って音読。
付属のCDを聞きながら音声について小さい声で本を読みます。
2,収録音声を使わずに音読。
つまり、本を見てしっかり大きな声で音読します。小学校の本読みのような感じでしょうか。
口先だけでなく、意味を理解しながら、可能な限り速く読みます。速く読むのは、速いドイツ語を聞き取れるようになるためです。
ステップ3:シャドーイング
シャドーイングは、通訳の訓練などで使われる方法だそうですが、CDなどを聞こえてきたままそれについて(シャドー(影)のようにしゃべる方法です。
ステップ4:サマリー&意見
1,自分のドイツ語で要約。
ストーリーに書かれていることを自分のドイツ語で誰かに話して伝える練習をする。
2,自分の意見を加える。
この本には、日本文化などの説明の後、それについて賛成意見(ポジティブな意見)と反対(ネガティブな意見)が例に挙げられていますので、自分はどんな意見かを述べる練習をします。
ざっと、こんな感じのことが書かれていました。
この本に限らず、またドイツ語に限らず英語や他の外国語でも、大変参考になる学習法だと思います。
もう1つ、通訳学校の、英語と日本語の通訳の訓練方法としてインターネットに載っていたものも掲載します。
1,英文を前からスラッシュして区切り、前から訳していく練習(英語を日本語に訳すとき)。
この効果は、
〇英文をそのままの順で理解できるので、スピードが上がる。
〇たくさんの英文が読めるようになる
〇語彙力がアップする。
〇リスニング力もアップする。
2,聞いた単語の訳を瞬時に声に出して答える練習(考えてから話す時間を短くする)。
この方法では、
〇語彙力が鍛えられる。
〇英語から日本語:リーディング、リスニング力が鍛えられる。
〇日本語から英語:スピーキング、ライティング力が鍛えられる。
3,まとまりのある英語を聞いて、3~5文に短くまとめ、声に出して発音する。
4,まとまった英語を聞いて、一旦音声を止め、同じ内容を自分で再構成して声に出して英語にする。全く同じ表現でなくてよいので、情報を正確に聞き取る訓練。
〇これは、リスニング、スピーキングの練習になる。
というものでした。
「声を出して練習」と言うのは、家族がそばにいて別のことをしていたりすると中々できないかもしれないですね。
喫茶店や図書館でもむずかしいですので、これを解消する良い方法は、歩きながら発音することです。
夏の暑いときはちょっと嫌ですが、涼しくなったら、または冬であれば、マスクをして散歩がてらあまり人がいないところで練習ができます。
これらの方法+もう1つ良い方法があります。それは、ディクテーションです。
この方法も、実際に同時通訳として活躍している人や、数々の検定試験に合格している知人などからも推奨されています。
ただ、これはかなり時間がかかるので、一度にたくさんの量をこなすことは大変ですが(時間の確保が必要)、かなり効果的です。リスニング、ライティング、リーディングのプラスになります。
この方法の良いところは、テキスト、ウォークマン、筆記用具と座って書ける場所があればできるということです。声を出さないので、まわりに人がいてもできます。
CDをただ聞き流すだけと違い、正確に聞き取る訓練になります。特に前置詞や冠詞など「弱く」発音されるところは聞き落としがちですが、聞き取って書き、あとで正解を調べることにより、聞き落としていた単語がわかります。その単語が聞き取れなかったのは、知らない単語だったからなのか、単に弱く発音するからなのか、速すぎて聞き取れなかったのかがわかり、自分の弱点がわかります。
ドイツ語だったら、先の音読JAPANを利用してもいいですし、ご自身のレベルにあった手持ちの教材を使ってもいいと思います。