書ける人はいれど、語れる人はおらず | 書道家 武田双鳳の「書で人生を豊かに」

書道家 武田双鳳の「書で人生を豊かに」

バランストレーニングや書法講座など「書かない書の稽古」を取り入れることで、本来の「書の稽古」を実現。経験を問わず、子供から大人まで、存分に『書のたのしさ』を味わる場所をつくっています。

「基礎書法テスト」。書法道場では、毎月、書法知識を問うテストを実施しています。初心者の方は免除されますが、入会1年を経過するとチャレンジしていただいています。

 

問題形式は、法律系国家試験にのっとったもので、問題内容は、単純知識のみならず、論理的思考力や事務処理能力なども試されます。

 

正確な知識と円滑な思考がなければ、少ない制限時間で解答を導くことはできないはずですが、通学生の平均点は70点にせまり、100点満点の生徒が2名も(合格点は100点満点中60点)。

 

年々平均点があがってきており、作問する側としては、(いい意味で)冷や汗をかかせてもらっています。

 

 

現在の日本の習字・書道教育は「実技=書く書の稽古」に偏り、「座学=書かない書の稽古」を軽んじる傾向にあります(なお、「書かない書の稽古」には、「身体操法」や「情操教育」なども含まれます)。

 

例えば、「行書と楷書の違いは何か」、「和様の唐様に対する特徴は何か」という基本知識がないままだと、書法の再現可能性が生まれるはずもなく、「手本がなければ書けない」という外山滋比古氏の言う“グライダー人間”ばかりを再生産してしまいます。

 

『書ける人はいれども、語れる人はおらず』。

 

もちろん、書を語れる(論理的に説明できる)優秀な先生方はいますが、圧倒的に数が足りません。この事実こそが、日本の書道教育、ひいては書道文化そのものを退廃させる大きな原因となっているのではないでしょうか。

 

先人たちが作り上げてきた『書』という文化的装置を、いかに、次世代にバトンしていくか。自分言葉で『書』を語れる人を、いかに育んでいくか。

 

 

『書』に人生を豊かにしてもらった恩を、僅かばかりでも還元していきたい。そのために、場を整え、磨くことから、また始めていこうと思います。

 

 

 

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