牛頭・折木・柴担・竹節・鶴膝・蜂腰・稜角・狐尾・釘頭・撒箒狐尾・墨猪・筋書・板書・布棋・布算。
呪文のようですが、上記は「書き方16のタブー」(八病八疾)。古来より「病筆」(悪筆)とされ、「こんな書き方をすると美から遠ざかりますよー」との戒めです。
どんな書き方がタブーか? ここでは細かくは解説しませんが、要するに、「生命感のない線はNG」ということです。
「生命感のない線」とは、「筆墨硯紙の道具性と自分の身体性が調和しない状態で書いた線」のことです(ボコボコ、バサバサ、びちゃびちゃ…といった線)。
和式トイレでしゃがむ、薪を斧で割る、たらいで水をくむ・・・といった、生活の中で自ずと身体性が育まれた時代なら、「書く稽古」を積み重ねていけば、「書き方16のタブー」は解消されていくものでした。
ところが、うんこ座りをしたり、四つん這いになることすら、ほとんどなくなってしまった令和時代の僕ら。
日常において身体性を育む機会に乏しい僕らが、いくら「書く稽古」を積み重ねたとしても、「身体性」(書く前提)を欠いていますから、なかなかに「書き方16のタブー」は解消されてはいきません。
だかこそ、書法道場では「書かない書の稽古」≒「身体性を引き出す機会」を大切にしています。
ハードなトレーニングや、きついポーズなどは要求しません。まずは、「だた立つ」(自然に心地よく立てる)身体を引き出すために、ひもトレやバランスボードで“遊び”ます。
「書かない書の稽古」として、最近は、武術家の笹井信吾さんに教わった「水を口に含む」を取り入れています。
「水を口に含む?なんじゃそりゃ?」と思われるかもしれませんが、思った以上に良きリアクションをいただいています。
「立つ」から全身を整えていくと、16タブーが解消され、書き方が向上するどころか、呼吸が深まり、血巡りもよくなるので、表情(表現力)も豊かになっていきます。
対象に対する夢中度も深まり、より深い学びを得ることもできます。
健康の「健」の字は、「聿」(筆)+「にんべん」+「えんにょう」です。もしかしたら、古代の人は、筆のようにしなやかで、まとまりのある身体性をもって「健」としたのかもしれません。
「書」は健康器具であり、それぞれの生命を輝かせるための着火剤です。今日もまた、立ち方から書き方にアプローチする稽古を、楽しんでいこうと思います。
≪武田双鳳の書法道場≫
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テーマは「豐かな遊び」。書法道場生徒の力作を展示します。
身体の芯から整えながら、自ら選んだ言葉を「書」にして表現しました。
心の底から楽しんで書かれた作品には、やはり、氣がみなぎっています。近くに寄れば、きっと善きエネルギーをもらえます。
入場無料。どうぞ、お氣軽にお越しください!
☆ふたば書道会の武田双葉、双雲、双龍の作品の展示あり。双鳳の作品も展示します。
☆書探しゲーム「ショタンプラリー」、ワークショップ「紙袋を書でデザイン」随時開催(ショタンプラリーは無料、ワークショップは材料費1000円)。
☆席上揮毫
3月20日
13:00~ 武田千鳳
14:00~ 蘭鳳
15:00~ 臼井鳳九
3月23日
13:00~ 矢根海鳳
14:00~ 小川澪月
15:00~武田双鳳
※閲覧申込不要。
※人数過多の場合、入場制限をすることがあります。
〇会期〇
3月20日~3月24日
10:00~18:00(入場無料、最終日のみ16:00まで)
〇会場〇
烏丸御池しまだいギャラリー
※京都市営地下鉄烏丸線御池駅1番出口から徒歩1分
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書法道場展「豐遊」
<会期>
3月20日~3月24日
10:00~18:00(入場無料、最終日のみ16:00まで)
<会場>
烏丸御池しまだいギャラリー
※京都市営地下鉄烏丸線御池駅1番出口から徒歩1分