上手く書こうとするときの表現と
心地よく書けるときの表現は、
その質が根本的に異なります。
どちらの表現が
良いとか悪いとかはありません。
ただ、前者の表現に偏りがちなので、
いかに心地よく表現していくかが、
大切なんじゃないかと感じています。
心地よい表現の前提には、
自分の身体の聲が
ありのままに聴こえる
「透明さ」が存在します。
その透明さを阻害する
「雑音(違和感)」を
取り除いていくことこそが、
本来の書の稽古なのです。
その雑音の多くは
無自覚であるため、
取り除くには、
無自覚を観察するツールたる
「ヒモトレ」は、大変有用です。
先日、大阪中之島で開催した
小関勲バランストレーナーとのコラボ
書道×ヒモトレ講座では、
「通る」「弾む」をテーマに、
筆とヒモの力を借りながら、
ひとつひとつ雑音を取りのぞき、
透明な状態を引きだすことで、
参加者の方々、それぞれの「書」が
心地よいものとなっていきました。
この動画は、満員御礼の会場で
皆さんに囲まれながら書きましたが、
「通る」「弾む」ことが、
いかに「いのち」(愛)を喜ばせるか、
おぼろげながらでも、
伝わっていれば幸いです。