新しい季節が始まり、何か新しいことを始めてみたいと感じる時期ですね。
今回は、書法道場での稽古の様子を2本の動画でご紹介します。
私たちが大切にしているのは、手本をそっくりに書くことだけではありません。
古典の基礎をしっかりと踏まえつつ、そこからいかに自分らしい「アレンジ」を加えていくか。
そのプロセスの一部をご覧ください。
動画1:名筆の「ミックス」が生む現代の響き
この動画では、異なる時代のマスターたちの書風を掛け合わせています。
董其昌(とうきしょう)× 顔真卿(がんしんけい)
スタイリッシュで軽妙な線に、あえて「筋肉質」で重厚な要素を加えています。
王羲之(おうぎし)× 欧陽詢(おうようじゅん)
流麗な流れの中に、折り目正しい骨格を同居させる試みです。
字形を縦長にしたり横長にしたり、あるいは余白の広さを大胆に変えてみる。
こうした微細な調整や改善の積み重ねが、作品にリズムと強い存在感を与えます。
動画2:「臨書」は写経ではなく、新境地を開くための稽古
この動画は、より深く古典の真髄に迫る内容です。
「臨書(りんしょ)」とは、決して単なる「コピー」ではありません。
それは、古(いにしえ)の達人たちの筆致をなぞることで、彼らの精神や技法を自らの血肉とするための、極めてクリエイティブな稽古です。
米芾(べいふ) の超絶技巧に学び、王羲之書法を新たに捉えなおし、
楊峴(ようけん) のような隷書の名手に清代碑学派の書法の呼吸を学ぶ。
我流に陥ることなく、古典という確かな「型」があるからこそ、私たちは自由に新境地を開拓することができるのです。
書法道場で「自分だけの一枚」を。
書道は、自分自身と静かに向き合う時間であると同時に、数千年の歴史を持つ芸術を現代の感覚で再解釈する、とてもエキサイティングな知的な遊びでもあります。
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基礎からしっかり学びたい初心者の方や「型」を身につけ、さらにその先を表現したい経験者の方も、大歓迎です。
墨の香りに包まれながら、筆先から生まれる無限の変化を一緒に楽しみませんか。