「法師温泉 長寿館」には何度か来ているけれど、
実は、泊まるのはこの日が初めて。

いつも仕事で日帰りだったからな・・・・・・。

宿に入り、渡り廊下を通って、
比較的新しい棟「法隆殿」2階の客室へ。



ドアを開けたらウサギがお出迎え。

って、すっかり昔話に染まってしまったようだ。





見事な日本建築の客室は、
宿の外観から想像してなかった。

昨年末の冬の初めの雪がちらつく日で、
外は凍えそうなほど寒かったけど、
客室はポカポカ。

いく古民家やらら田舎風と言っても、
居住性がよくないといい宿とは言えない。
その点でも、さすがは「長寿館」!



灰皿に置かれたマッチがいい。

オリジナルのマッチが置かれている宿って、
今では貴重な存在だ。

そして、食事処に場所を移していただいた
素晴らしい夕食で満腹になり、
客室に戻ったら、床がのべられていた。



布団はひとつ。
この日もやっぱり仕事でお邪魔したのでした。

つづく

その昔、群馬県から新潟県に抜ける道は、
三国街道しかなかったそうだ。

そのルートの中でももっとも山深い
水上から三国峠に至る道から、
さらに山中を分け入り、
谷間におりたところに法師温泉がある。

人里離れた小さな温泉地にある一軒宿
「長寿館」は、だれしもの心の中にある
田舎らしい姿をしている。

まるで昔話の世界に迷い込んだような感覚だ。



「法師温泉 長寿館」は川沿いにあり、
いくつかの棟が連なっていて、
様々な世界が広がっているような、
宿の中を巡っているだけで、
ワクワクするような気分になってくる。



日が暮れると、そこは時をさかのぼった世界。
自分がどの時代にいるのかわからなくなり、
別天地の宿の表情はさらにくっきりと浮かび上がる。



「日本秘湯を守る会」の提灯は、
オレにとって、安心して泊まれる宿の条件のひとつ。

決して今どきの温泉宿ではないけれど、
今どきの温泉宿にはない風情と心があるのだ。



玄関を入ってすぐ左側の小部屋は、
囲炉裏を切った休憩処。

火の温もりよりも、薪がくすぶる香りが懐かしく、
鉄瓶でわかした湯で淹れたお茶が香ばしくて、
昔話の世界へ難なく入っていくことができる。

宿に入ったばかりなのに、
普段は触れることのできない世界で迎えられると、
それだけでもう気分は昂揚。

最初からここまで旅情を盛り上げてくれる宿は
そうそうない。、

何度来ても、そのたびに感心するのは、
まがいものではない証拠だろう。

つづく

市場が好きだ。

夕方になると地元の人でごったがえす、
リアルな市場が大好きだ。

東京の築地、京都の錦、大阪の黒門、
福岡県にも博多・柳橋と小倉・旦過がある。

で、金沢の近江町市場。



訪れるのは2度目なんだけど、
こんなに広かったっけ?



以前来たのは春で、
カニの季節じゃなかったから、
様子が違ってたのかな?



とにかく、ここは、理想的な市場。


このイカ、泳いでます。


この鮮度の魚がこの値段!
猛烈に金沢に住みたくなったもん。


そして、氷見港直送の魚が1箱¥2000!

1箱¥2000!!

1箱¥2000!!!

マジに買っちゃおうかと迷ったもん。

で、この規模の市場がある金沢は、
人口が40万人足らず。

人口150万人の福岡を代表する市場が、
柳橋連合市場なんだけど、
質も量も完敗。

コスパの面では錦をしのぎ、
市場らしさでは黒門もしのぐ。

金沢の食文化がいかに素晴らしいか、
人々がいかにそれを大切にしているか、
身をもって知ることができた感じ。

夕食が見事だった「松濤館」
さて朝食はというと、
これまた見事なものだった。

富士山を眺められる食事処の個室に入ると、
すでにうまそうなものが並んでいた。


サラダ


湯豆腐


そして、おかずの籠

それぞれクローズアップしてみましょう。


自然薯


辛子明太子


漬物


切り干し大根


ひじき


小松菜


ナス

もう完璧な日本の朝ごはん!!


さらに、味噌汁


ポテトとベーコンのバター味


厚揚げ


厚焼き玉子


そして、アジの開き

うまいもの満載なんだけど、
それぞれ量が少ないから、
食べきれないなんて不幸もない。
ご飯もうまかったもんで、
おかわりしちゃったほど。


そして、最後はフルーツ。

こんないい宿をこれまで知らなかったとは、
不覚だった。


さてさて、「松濤館」のメシです。

部屋でいただくこともできるそうだけど、
日が暮れると富士山は見えないから、
食事処に場所を移して、さあ晩メシ!




「献立」ではなく「おしながき」と書かれた
和紙を広げると、流麗な文字。
これは、旅館の料理ってのは、
その日の旬の素材によって内容がかわり、
供される順番が前後する場合もあるなど、
懐石とは異なる自由さを表したものだとか。

超高級旅館なら驚きもしないけど、
一般的な料金設定の宿でこれをやるのは、
コスパとして合わないこと。
それをやっちゃってるところに感心。

あとはいただいた順に。


菊芋菊花蒸し


いわゆる八寸には季節のものいろいろ。
(ちなみにうかがったのは12月初旬)


鮑酒蒸し


のっぺい汁


お造りは「お差味」と書かれていた


鮭西京焼、魳柚庵焼など

ここで女将さんがお出ましになり、
「もち豚しゃぶしゃぶ」をつくってくれた。


ポン酢で


そして、ゴマダレで


かに真丈の洋風揚 いわばコロッケ


そして、うにいくらごはん


漬物


留椀は味噌汁じゃなく、あさりのおつゆ


水菓子は柿とごま豆腐に黒蜜


さらにクレムブリュレ

ひとつひとつにコメント書くと長くなるので、
それもひとつひとつ丁寧につくられていて、
味はとても上品かつ繊細。

地のものを優先しつつも、
各地のうまいものを取り入れるという、
柔軟さも楽しい。

静岡の地酒にもあってたし、
途中のしゃぶしゃぶで目先が変わり、
洋風揚がまたうまくて、歓声の連続。

正直言って、ここまでとは想像してなかった。

久しぶりに感動した次第です。