映画で見る昭和の風景 |  ライター稼業オフレコトーク

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アイドル記者を皮切りに、心霊関連、医療関連、サプリ関連、
コスメ関連、学校関連、アダルト関連、体験取材など様々な
分野の取材執筆をしてきました。
ここでは当時の面白かった話や貴重な情報、取材で思ったこと、
記事にできなかった裏話などを披露していきます。

 昭和の風景が好きです。なので、今の昭和を解雇するブームは嬉しくて仕方ない。以前から昭和博物館的な施設やイベントにはよく行っていた。最近では西武遊園地が昭和レトロを再現し話題になっている。ユーチューブでも昭和のドキュメンタリー映像がよく流されており、子供頃に見た光景を思い出しながら楽しんでいる。

 

  

 

 映像では、昔の映画を観ていても懐かしむことができるが、さらに「へぇ~」と思えたり、ツッコミを入れたくなったり、思わず笑える要素の含まれた映画がある。

 それは「東宝変身シリーズ」だ。昔、観た時は純粋にストーリーだけを追って楽しんでいたが、今改めてアマゾンプライムで観ると、映し出される風景が面白くてたまらない。

 例えば

 

『美女と液体人間』1958年公開)

・今は無き物が懐かしい…オヤジたちが「いこい」を吸っている。昭和名物の三輪トラックが走っている。みずほ銀行の大元である第一銀行の看板がある。etc 

・当時は月5~6万の収入…現在のパート以下だ。

キャバレーの踊り子は皆脚が短くて太い。当時の日本人女性の体形を表している。今ではあのような脚をさらしたり、ましてや前方に上げたりしたら間違いなく「帰れコール」が起こる。

・部屋のドアが全部木製。しかもドアノブが丸い。確かにそうだった。回していた時に取れたこともある。小学生の頃、学校の個室トイレから出ようとした時にドアノブが外れて、ビービー泣いたことを思い出した。

・看護師がナースキャップをしている。あれは天使の象徴みたいなものだったから廃止して欲しくなかった。

鉄の重い扉なのに女が軽々と開ける。演技下手すぎ。

銀行強盗のことをギャングと言っている。他の映画でも同じだ。いつからそう言わなくなったのだろうか? 

カーチェイスが地味すぎ。最近のカースタントと比べるのは酷だが、あまりにも地味。ある意味現実的なカーチェイスなのかもしれないが、そこは映画だからさぁ~…。

タクシーもパトカーも車のドアが前開き。それが当たり前だったとは驚き。

新聞記者が身分を表す腕章をつけて。当時の小学生が日直の腕章を付けていたようなものか。

・警察が下水道に火を放つシーンがあるが、こんなことをすれば街は大火災となる恐れがある。ここんところは映画だな。

 

『電送人間』1960年公開)

台風シーズンなのにトレンチコートを着てる。撮影は冬だったのかな。今、夏にコートを着てるのは露出魔だけだ。

警官が警告灯ではなく「警視庁」と書かれた赤提灯を持っている。江戸時代の捕り物帳かよ。ここはかなり笑える。

警官がやたら犯人を撃ちまくる。当たらないけどね。それにしても当時は本当に銃撃戦なんてあったんだろうか?

犯人を追うシーンではカメラマンが一緒に走るので画面が揺れる。酔いそうになった。

軍隊キャバレー『大本営』というのが出てきた。戦後15年経っても、まだこんなのがあったということだろう。店名には笑えるけど、当時の風俗の状況が分かる貴重なシーンだと思う。

・この頃は役者の個性が光っているのがよく分かる。今にはない演技力に凄さを覚える。

バルタン星人とスペシウム光線の効果音がこの頃から使われていた。ウルトラマンのオリジナルではなかったのか!

 

『ガス人間第一号1960年公開)

・何台もの車が隙間なく縦列駐車されている様子が上空から映し出されている。どうやって停めるんだよ。どうやって出すんだよ。映画とは言え、あまりにも現実味がなさすぎる。

・後はもう前述と同じようなもの。

 

 時間があったら上記を参考にしながら観て欲しい。昭和が楽しめるよ。同時に、当時の娯楽映画の面白さも堪能できる。

 

[編集後記]

 個人的には『マタンゴ』という映画が好きです。テレビで何度も放送されるたびに、子供心に水野久美お姉さまの色気にドキドキしたのを覚えている