ライター稼業オフレコトーク

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アイドル記者を皮切りに、心霊関連、医療関連、サプリ関連、
コスメ関連、学校関連、アダルト関連、体験取材など様々な
分野の取材執筆をしてきました。
ここでは当時の面白かった話や貴重な情報、取材で思ったこと、
記事にできなかった裏話などを披露していきます。

 名古屋駅構内にあるドアのない喫茶店でのこと。

 

 

 客席数40席のその店は、7時の開店から名古屋名物のモーニングを求めてほぼ満席状態だった。通勤時間帯ということもあり長居する客はおらず回転率は速い方だった。何気なく後ろの席を見ると、40代くらいのサラリーマンがスマホを見ながら朝食を取っている。

 しばらくすると黒電話時代の着信音がけたたましく鳴った。背後にいるサラリーマンのスマホだ。そんな着信音にしているのも珍しいと思ったが、マナーモードにせず音量を大きくしていることに驚いた。今どきマナーモードにしないのは年寄りくらいなものだ。それでも店内に響き渡るほどの音量にはしない。

 サラリーマンはスマホを手にすると「はい、はい」と返事をしながら店の外に出て会話を続けた。他の客に話し声を聞かせないようにするための配慮……と誰もがそう思った。だから店員も気にしなかった。

 

 ところが、サラリーマンはそのまま戻ってこなかったのである。テーブルを見ると、伝票は置いていない。会話を終えれば戻ってくるはずなので伝票は置いていなければならない。ということは……持って出たのだ。払ったふりをするために。

 サラリーマンが出て行ったことを知らない他の店員は、伝票がないことで会計を終えたものと思い食器を片付けている。店外に出るところを見ていた店員は、別の業務に追われているのでサラリーマンが戻ってこないことに気づいていない。

 

 完全な喰い逃げだ!

 

 

 奴は何らかの細工をして自分のスマホに着信があったように見せかけたのだろう。そのうえでマナーを装ったように見せ、朝のどさくさに紛れてとんずらしたのである。しかもスーツを着ていたアラフォー風情なので、とても喰い逃げするようには見えない。それらの盲点を突いた完全犯罪。

 

 奴は同じような詐欺行為を他の店でもしているのだろう。店に防犯カメラがあれば面が割れるだろうが、なければし放題だ。マナーを装うという、人の性善説につけ込んだあくどい犯罪。気分が悪くなる。

 みんなも同じような光景を見たら店員に報告してやってくれ。

 

 もし奴が店員に気づかれて追いかけられても「会話に夢中で払い忘れた」と言い逃れるのだろう。失敗したときのかわし方も考えている“逃げ得”を狙った卑怯な詐欺だ。