高台寺天満宮から「台所坂」を下って「ねねの道」に出ました。
石畳や土壁が見られる「ねねの道」を通って、八坂神社へ向かいます。
途中、山門前に立つ「御陵衛士屯所跡」という石柱を見つけました。
高台寺の塔頭で、臨済宗建仁寺派の「月真院」です。
北政所のいとこにあたる久林玄昌によって創建されたと伝えられる寺です。
以前は宿坊だったそうですが、現在は非公開となっています。
月真院は、幕末、孝明天皇の陵を守る「御陵衛士」の屯所となりました。
御陵衛士は、思想の違いで新選組を離脱した伊東甲子太郎が結成した組織です。
屯所となった月真院が高台寺塔頭だったことから、「高台寺党」とも呼ばれています。
伊東らが油小路事件で死亡し、残った同士が逃げたことで解散しました。
御陵衛士たちが寝泊まりしていた庫裏。
新選組の襲撃を恐れて、中二階の隠し部屋が寝所になっていたとされます。
月真院には、織田信長の弟である織田有楽斎が植えた椿が現存しているそうです。
樹齢は約600年で、「有楽椿」と名前が付けられています。
思いもよらず、新選組にかかわる寺を(山門越しに)覗かせていただきました。