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1981年のアルバム(その83 TimeExposure/LittleRiverBand)
1981年のアルバム・シリーズ
全米アルバム・チャート最高位 No.21ということで、久々の登場となる・・・
Little River Band
'70年代から'80年代・・・リリースされたライヴ・アルバム Backstage Pass
こちらのセールスが今一つ・・・
またオーストラリア出身のバンドということでは、Air Supplyが大ブレイク
すっかり、その「お株」を奪われた、そして低迷期のように思えたのですが・・・
流動的だったベーシストの座に、アメリカ人のWayne Nelsonが正式加入
そして何とあのGeorge Martinプロデュースで新作
を発表
、タイトルは・・・
Time Exposure
そして、そこからのシングルが久々に全米チャートを急上昇、タイトルは・・・
The Night Owls、どことなくAmerica
のA Horse With No Name
を思わせる、
陰影のある軽快な曲調のナンバー、ヒット性は十分
そして、リード・ヴォーカルを取っているのが、Glenn Shorrock
でなく・・・
新加入のベーシスト Wayne Nelson なのです。
日本では、大手レコード会社から出ていた Little River Band
日本公演も行っているような彼らだけに、アルバム
もすぐに発売
邦題は「光ある時を」
マイナーなコード進行ながら軽快でキャッチーなそのThe Night Owls
こちらは、やたらとオンエアーされるようになっていました。
レコーディングは、1981年、西インド諸島、モントセラト島、AIR Studiosにて・・・
そう、George Martin所有のスタジオです。
Little River Band、メンバーは・・・
Glenn Shorrockリード・ヴォーカル
Beep Birtlesアコースティック・ギター、エレクトリック・ギター
、ヴォーカル
Graham Gobleアコースティック・ギター、エレクトリック・ギター
、ヴォーカル
David Briggsアコースティック・ギター、リード・ギター
Derek Pellicciドラムス
、パーカッション🥁
そして、新加入の Wayne Nelsonベース、ヴォーカル
その他のミュージシャンは・・・
Bill Cuomoプロフェット 5 シンセサイザー、クラヴィネット、ハモンド・オルガン🎹
Peter Jonesアコースティック&エレクトリック・ピアノ🎹、ハモンド・オルガン🎹
エンジニアリングは、Geoff Emerick、Emie Rose
マスタリングは、カリフォルニア州、ハリウッド Capitol Records Studiosにて・・・
Wally Traugott、テープ・オペレーターは、Michael Stavrou
プロデュースは、勿論、George Martinです。
A面1曲目、キーボード音🎹中心のドラマチックなイントロから、軽快なリズムで・・・
The Night Owlsでスタート
「ナイト・アウル」
、Graham Goble
の作品
リード・ヴォーカルは、前述の通り、新加入のベーシスト Wayne Nelson
軽快なビートに合わせて、味のある歌声、を聴かせて、そして・・・
Little River Bandならではのコーラス・ハーモニー
後半は、ギター・ソロもフィーチャーされます。
前述の通り第1段シングルで、全米No.6、全米アダルト・コンテンポラリー・チャート No.33
、全米メイン・ストリーム・ロック No.9
、オーストラリア No.18
、ニュージーランド No.46
・・・ 前述の通り、マイナーなコード進行ながら、ポップでヒット性のあるナンバー
、尚、全米チャート上では、Sheena Easton
のFor Your Eyes Only
と同じように上昇
していった印象があります。
2曲目、ドラムスがビートを刻み、ギター
のカッティング・・・
Man On Your Mind、Glenn Shorrock
、Kerryn Tolhurst
の作品
ミディアム・テンポで、Glennの歌
をメンバーのコーラス
がバックアップ
途中、ポップに転調、ギターも効果的に入っています。
アルバムから第3弾シングルで、全米No.14
、全米アダルト・コンテンポラリー・チャート No.26
、カナダ No.37
、1982年の全米年間シングル・チャート No.92
・・・といったヒットに、邦題は「心変わり」
です。
3曲目、ピアノ🎹が美しく響き、それに合わせて静かに歌い始める Glenn
Take It Easy On Me、Graham Goble
の作品
曲は一転、ロック・ナンバーに、メインに歌うのは、Glenn
ですが・・・
"Take It Easy On Me~"とここでも、Wayne
の歌声が入り、盛り上げ・・・
そして後半、ギターもフィーチャー
、コーラス
もキマっています。
アルバムから第2弾シングルで、全米No.10
、全米アダルト・コンテンポラリー・チャート No.26
、1982年の全米年間チャート No.41
、カナダ No.17
、カナダAC No.27
、1982年年間No.91
・・・邦題は、「思い出の中に」
です。
4曲目、アコースティック・ギターのストロークが響いて・・・
Ballerina、Graham Goble
、Beeb Birtles
の作品
リード・ヴォーカルは、Beeb Birtles
、フォーク・ロック調のナンバー
Glennとはまた違った爽やかな歌声
を聞かせ・・・
メンバーもコーラスもバックアップしています。
5曲目、軽快なリズムをバックに、ギターが響き・・・
Love Will Survive、Garry Paige
、David Briggs
の作品
ノリよく歌うGlenn、ここでもメンバーのコーラス
が強力
ギターもフィーチャー
、後半はシンセサイザーも入り・・・
コーラスとのリフレインでフェイドアウトしていきます。
邦題は「愛はいつまでも」です。
B面1曲目、いきなり、Little River Bandならではアカペラ・コーラス
から・・・
Full Circle、Graham Coble
の作品
バックは、ドラムスとストリングス・・・CSN&Y
を思わせます。
2曲目、ドライヴ感のあるギターが響き、力強いロック・ナンバーに
Just Say That You Love Me、Graham Goble
の作品
パワフルに歌うGlenn、このようなナンバーもコーラス
とのかけ合い・・・
ロックン・ロール・ギターがキマっています。邦題は、「愛が欲しい」
です。
3曲目、アコースティック・ギターのカッティングに合わせて歌うGlenn
Suicide Boulevard、Beeb Birtles
、Frank Howson
の作品
一転して、ロック・ナンバーに・・・コーラスも美しくキマリますが・・・
ここではさらに、幾つかのギターが交互にフィーチャーされます。
邦題は、「悲しみの大通り」です。
4曲目、シンセサイザーとリズム・マシンが静かに、そこへGlenn
Orbit Zero、Glenn Shorrock
、Terry Bradford
の作品
3拍子ですが、コーラス、そして間奏部分のギター
等、Beatles
風
George Martinによるもの
・・・でしょうか。
ギターのカッティング、コーラスのリフレインでフェイドアウトしていきます。・・・
5曲目、ドラムスが響き、そこからノリのいいギター・サウンド
・・・
Don't Let The Needle Win、David Briggs
の作品
語るようにそしてパワフルに歌うGlenn、かけ合うようにノリのいいコーラス
途中、ギター・ソロもフィーチャー、邦題は「風まかせの人生」
です。
6曲目、ピアノ🎹とギター、美しく奏でられる中、やさしい歌声・・・
Guiding Light、Beeb Birtles
の作品で、リード・ヴォーカル
ここでは、彼の独唱、徐々に盛り上がっていくロック・バラード
ストリングスも効果的に入り、ドラマチックにフィナーレとなります。
CDの時代になり、2022年のリマスター盤
には・・・Matilda
シングル発売の Long Jumping Jeweller (1981年、オーストラリア No.32
)
以上2曲が、ボーナス・トラックとして収録されています。・・・
前述の通り、全米アルバム・チャート最高位No.21
1982年の全米年間アルバム・チャート No.52、ゴールド・ディスク
獲得
本国オーストラリア No.9、西ドイツ No.38
、オランダ No.41
・・・
全世界で、静かなるベスト・セラーとなっています。・・・
George Martinのプロデュース
そして、歌えるベーシスト、アメリカ人のWayne Nelson の加入
彼らの売り物と言えるコーラス・ハーモニーも強化され
今まで以上にバラエティに富んだ作品が揃っています。・・・
決してオーストラリア・・・ということでなく、国際的ロック・バンドとしてスタート
今まで以上に多くのファンに受け入れられることになったと言えるでしょう。・・・
さてオリジナル・ヴォーカリストのGlenn Shorrock
あくまでメインのシンガーでは、ありますが・・・
本作では、The Night Owlsを歌っているWayne Nelson
ラストのGuiding Lights熱唱している Beeb Burtles
彼らの方が、EaglesにおけるDon Henley
のような魅力的な歌
を聴かせてくれています。
それで立場がなくなった・・・か、どうかは知りませんが・・・
この後、Little River Bandを去っていきます。
またギタリストのDavid Briggs
も、本作
を最後に、脱退します。
Little River Bandは、リーダー格のGraham Goble
の関連で、オーストラリアの国民的シンガー John Farnham
が参加
コンスタントに活動を続けますが・・・
Little River Bandとして、それ以前ほど、ヒットは出せなかったようです。・・・
このTime Exposure
Little River Bandの1つの金字塔的作品
であることは間違いないでしょう。