1981年のアルバム(その54 The One That You Love/AirSupply)
まさに'80年代スタートと同時にブレイクした・・・
Air Supply
Lost In Loveから3曲続けて、全米TOP10 入り
そんな勢いの中、1981年リリースされた新曲は・・・
The One That You Love
ピアノ🎹に合わせて、Russell Hitchcckが、歌い始める・・・
サビの部分は、盛り上がるメロディアスでポップなナンバー
ヒット性は、抜群で、すぐに全米チャートにも登場してきました。
日本でも知名度が高まっていただけにすぐにリリース
邦題はなんと「シーサイド・ラブ」
通算6枚目となるオリジナル・アルバムもリリース
そちらもタイトルは・・・
The One That You Love
日本でも発売、こちらもタイトルは・・・「シーサイド・ラブ」
尚、前作同様、日本独自のアルバム・ジャケットでリリースされました。
アルバム・ジャケット
表面は、アート・ディレクション、Howard Fritzson、写真撮影、Guy Maxwell
裏面は、アート・ディレクション、Ria Lewerke Shapiro、写真撮影、Leon Lecash
ロゴは、Ray Barber
尚、表ジャケットは、オーストラリア本国盤等は、気球が山の上を飛んでいる・・・
それに対し、日本盤は、気球が海の上を飛んでいる
リリースされたのが、1981年の夏に向けて・・・といった時期だったので・・・
本作は、日本盤のジャケットの方がいいと思いました。
レコーディングは、オーストラリア、シドニー Paradise Studiosにて・・・
Air Supplyメンバーは・・・
Russell Hitchcockヴォーカル
Graham Russellヴォーカル、アコースティック・ギター
本作より復帰した・・・
Rex Gohアコースティック・ギター、エレクトリック・ギター
David Moyseアコースティック・ギター、エレクトリック・ギター
Frank Esler-Smithキーボード🎹、オーケストレーション
新加入の・・・Dave Greenベース
Ralph Cooperドラムス
エンジニアリングは、Harry Maslin
アシスタント・エンジニアリングは、Neil Rawle
ミキシングは、Allen Zents Recordingにて、Harry Maslin
ミキシング・アシスタントは、Jon Van Nest
マスタリングは、Allen Zents Recordingにて、Chris Bellman
アレンジは、Air Supply、Robie Porter
プロデュースは、Harry Maslin
エグゼクティブ・プロデューサーは、Clive Davisです。
オリジナル曲は、全曲、Graham Russellの作品です。
A面1曲目、力強くリズムが響いて、アップ・テンポに、ギターによるイントロ・・・
Don't Turn Me Awayでスタート、ノリよく先ずGrahamが歌い・・・
そして、Russellの歌、これぞAir Supplyサウンド
途中、少しスローになり、Russellのソロ、後半は彼の歌中心に・・・
最後は、ギターがキメます。オープニングに相応しいナンバーです。
2曲目、ピアノ🎹が美しく奏でられ、ストリングス・・・
Here I Am、こちらは、Norman Sallittの作品
静かに優しくRussellが、歌い始めるラブ・バラード
彼の独唱から、盛り上がって、Graham の歌も加わりロック・バラードに
アルバムから第2弾シングルとして、全米No.5、全米アダルト・コンテンポラリー・チャート No.1、オーストラリア No,43、カナダAC No.5
特に全米ACチャートでは、3週連続No.1、全米年間ACチャートでは、1981年 No.17、1982年 No.21と、特にACチャートでは、ロング・セラーとなりました。
尚、第1弾シングル The One That You Loveのサビの部分の歌詞が、"Here I Am~"と歌われるので、混乱を避けるために、シングル・リリースの際には・・・
Here I Am (Just When I Thought I Was Over You)とサブタイトルも付きました。
3曲目、ストリングスをバックにピアノ🎹が刻まれ・・・
Keeping The Love Alive、こちらは、Richard Supaの作品
先ずGraham が歌い、Russellにタッチ、以降は彼が中心に歌う・・・
ミディアム・テンポのポップなナンバー、ギターが効果的に挿入されます。
邦題は「愛をうたにのせて」となっています。
4曲目、ピアノ🎹に合わせて、Russellが歌い始める・・・
The One That You Love、「シーサイド・ラブ」、最初はRussellの独壇場
ストリングス、他のメンバーが加わって盛り上がっていきます。
後半、ハイトーンのGrahamの歌も入り、最後はパワフルに締められます。
前述の通り、先行シングルで、初の全米No.1、全米アダルト・コンテンポラリー・チャート No.2、1981年の全米年間チャート No.28、カナダ No.2、カナダAC No.3、1981年年間 No.59、オーストラリア No.10、1981年年間No.71、ニュージーランド No.26・・・世界中で大ヒット
Air Supply、最大のヒット曲で、彼らの代表曲と言えるでしょう。
5曲目、リズムが軽快に刻まれ、それに合わせて、ピアノ🎹・・・
This Heart Belongs To Me、Russellが歌い始め、すぐに曲調が一転
そしてアップ・テンポのロック・ナンバーに、サビの部分はポップな曲調
途中、"My Love~"とブレイク、ギターがフィーチャー
最後は歌とともにフェイドアウトしていきます。
邦題は「マイ・ラヴ」、前述の歌詞からの引用でしょう。
B面1曲目、シンセサイザー音から、ギターのピッキング、重厚なムードに・・・
Sweet Dreams、静まったところへ、ピアノ🎹とともに、先ず Graham
そして、Russell、ストリングスが入り、ドラマチックな展開に・・・
歌に続いて、ツイン・ギターが効果的に入ります。
途中、Russellが力強く歌い、そこから官能的なギター・ソロ
最後はRussell中心、ギターとのかけ合いでフェイドアウトしていきます。
アルバムから第3弾シングルで、全米No.5、全米アダルト・コンテンポラリー・チャート No.4、1982年の全米年間シングル・チャート No.28、カナダ No.14、カナダAC No.15・・・アルバムから3枚目のシングルでありながら、大ヒット
自分自身、Air Supply最高の楽曲と思っています。
2曲目、アコースティック・ギターが奏でられ、ホーンの音色・・・
I Want To Give It All、Graham Russell、Rex Gohの作品
Grahamが静かに優しく歌い始め、Russellの歌が重なってきます。
アコースティック・ギターとストリングスをバックに安らぎを感じさせるナンバー
邦題は短縮形で「ギヴ・イット・オール」です。
3曲目、再びストリングスをバックにピアノ🎹が奏でられ、Russellが歌う・・・
I'll Never Get Enough Of You、Jeanne Napoli、Gary Portnoy、Judy Quayの作品で、Samantha Sangの1979年のアルバムFrom Dance To Loveに収録されていたナンバーのカバー、静かに始まりますが徐々に盛り上がって
"~Never Get Enough~"のRussellの歌のリフレインが印象的
少し転調もあり、このリフレインでフェイドアウトしていきます。
邦題は「あなたのいない朝」、アルバムから第4弾シングルとしてリリースされた国もあり、日本も然り、某T.V.ドラマのテーマ曲に使用されました。
4曲目、美しくストリングスが響いて、アコースティック・サウンドで歌うRussell
Tonite、優しく歌うRussell中心ですが、Grahamは、静かにコーラス
途中から、ギター、ドラムスが入り、ロック・バラードになっていきます。
邦題はなんと「僕のメモリアル・ソング」となっています。
5曲目、ピアノ🎹から、Grahamが歌い始める・・・
I've Got Your Love、やはり歌は途中からRussell
こちらも徐々に盛り上がり、ツイン・ギターも入り、ロック・バラードに
最後は、Russell に熱唱とともにフェイドアウトしていきます。
前述の通り、全米アルバム・チャート最高位 No.10
全米でプラチナ・ディスク獲得
全米年間アルバム・チャート、1981年 No.66、1982年 No.44
本国 オーストラリア No.10
シングル・ヒットが続いたこともあり、ロング・セラー
Air Supply最大のヒット・アルバムとなりました。
The One That You Loveで、初の全米No.1
アルバムは、初のTOP10入り
そして何といっても、シングル、6枚連続全米TOP5入り
何か、’80年代になって、Bee Gees的存在になってきた
そのようにも思ったのでした。
何はともあれ、本作The One That You Love
Russell Hitchcockのハイトーンの歌の方に重点が置かれていますが・・・
Rex Gohがカムバックしてツイン・ギターに
そしてシンセサイザー、ストリングス、ピアノ🎹とFrank Esler-Smithも大活躍
完成度の高い10曲が揃い
彼らの最大のヒット・アルバムらしい内容と思っています。
さて、正直言うと、Air Supplyについて、イージーリスニング的要素が強く・・・
それ程、興味を示していなかったのですが、本作の
Sweet Dreams
この曲に感動し、彼らに対する考え方も変わったのでした。