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1980年のアルバム(その89 Lost In Love / Air Supply)
1980年、'80年代始まりのその年にブレイクしたアーティストも多々いますが・・・
その代表格が・・・
Air Supply
日本では同じ頃、David Foster、Jay Graydon
のユニットAirplay
が登場
紛らわしかったように思います。(笑)
こちらは、オーストラリアのポップ・ロック・グループ
Russell Hitchcock、Graham Russell
の2人のシンガー
を中心に・・・
1975年にデビュー、本国で人気を博します。
そして1980年、Aristaレコードから、5枚目のアルバムで世界進出へ
シングル Lost In Loveが、全米チャートを急上昇してきました。
アコースティックなサウンドのソフト・ロック、ハイトーンのRussell Hitchcock
優しい歌声のGraham Russell、2人のハーモニーもキマったポップなナンバー
爽やかなイメージで日本でもすぐに大人気となりました。
そして本邦デビューとなるアルバム・タイトルの方は、同じく・・・
Lost In Love
尚、爽やかな夏のイメージ
それを重視してか、日本では独自のアルバム・ジャケットで発売されました。
レコーディングは、1978年~1979年
シドニー Trafalger Studios、Paradise Studios
、EMI Studios 301
米国、サン・クレメンテ Allen Zentz Recordingにて・・・
Air Supplyメンバーは・・・
Russell Hitchcockリード・ヴォーカル
、バッキング・ヴォーカル
Graham Russellリード・ヴォーカル
、バッキング・ヴォーカル、リズム・ギター
David Moyseリード・ギター
、バッキング・ヴォーカル
Frank Esler-Smithキーボード🎹、オーケストレーション
Criston Barkerベース、バッキング・ヴォーカル
Ralph Cooperドラムス
、パーカッション
その他参加ミュージシャンは・・・
Sam McNallyキーボード🎹、Tommy Emmanuel
ギター
、Karl Chandler
チューバ、Tommy Dassalo
トライアングル、バッキング・ヴォーカル、Robbie Porter
オーケストレーション
エンジニアリングは、Martin Harrington、Richard Lush
、Peter Walker
ミキシングは、Larrabee Sound Studiosにて、Jim Hilton
ミキシング・アシスタントは、Linda Corbin
マスタリングは、Kendun Recordersにて、John Golden
アレンジは、Air Supply、Robie Porter
プロデュースは、ほぼ全曲、Robie Porter
エグゼクティブ・プロデューサーは、Clive Davisです。
アルバム・ジャケット(海外盤)、デザインは、Howard Fritzson
写真撮影は、Patrick Jones
シドニー王立植物園、トロピカル・センターで撮られています。
A面1曲目、アコースティック・ギターが刻まれ、コーラス・・・
Lost In Loveでスタート
、Graham Russell
の作品
先ず、Grahamが歌い始め、そしてRussell Hitchcock
交互に歌い、サビの部分ではコーラスも美しい軽快で爽やかなナンバー
ストリングスも効果的に挿入されます。
元々、前作 Life Supportに収録されていたナンバー
ミキシングは、William Wittman
プロデュースは、Charles Fisher、Rick Chertoff
世界デビュー・シングルということで、本作に再収録
全米 No.3、全米アダルト・コンテンポラリー・チャート No.1
1980年の全米年間チャート No.15 、その他、カナダ No.4
、カナダAC No.1
、フランス No.10
・・・世界中で大ヒット
前年の1979年に、オーストラリア No.13、ニュージーランド No.3
・・・
彼らの出世作であると同時にスタンダード化されたナンバー
その後、多くのアーティストがカバーしています。
2曲目、続いてもアコースティック・ギターが静かに爪弾かれ・・・
All Out Of Love、作詞は、Clive Davis
、Graham Russell
作曲は、Graham Russell、そのGraham
から歌い始め・・・
Russellへ・・・美しいメロディ・ライン・・・途中少し曲調が変わり・・・
ピアノ🎹だけでRussell、そこから盛り上がっていきます。
本アルバムから第2弾シングルということで、全米 No.2
、全米アダルト・コンテンポラリー・チャート No.5
、1980年の全米年間チャート No.55
全米でシングルで、ゴールド・ディスク獲得
オーストラリア No.9、ニュージーランド No.21
、カナダ No.2
、フランス No.3
、オランダ No.27
、アイルランド No.10
、そして 全英 No.11
・・・
続けての世界的大ヒットで、その人気を定着させました。
3曲目、エレクトリック・ギターとアコースティック・ギターの軽快なイントロから・・・
Every Woman In The World、Dominic Bugatti
、Frank Musker
の作品
そう、この後、Sheena Easton等の楽曲提供でブレイクするソングライターたち・・・
軽快にGrahamが歌い出し、上手くRussell
へバトンタッチ
2人のハーモニーも決まったポップなナンバー、効果的なオーケストレーションは、
Barry Fasman、最後は、Russell
の多重唱
でフェイドアウトしていきます。
ここでのアレンジは、Barry Fasman、Harry Maslin
、Robie Porter
ミキシングは、Harry Maslin、アシスタントは、John Van Nest
プロデュースは、Harry Maslin
本アルバムから第3弾シングルで、全米 No.5
、全米アダルト・コンテンポラリー・チャート No.2
、オーストラリア No.8
、ニュージーランド No.7
、カナダ No.3
この曲に関しては、1981年になってからのヒットで、全米年間チャート No.27
邦題は「ときめきの愛を」です。
4曲目、一転して、当時のディスコ・ミュージックへ・・・
Just Another Woman、Graham Russell
の作品
こちらも、前作 Life Supportにも収録されていたナンバー
歌うは、Russell、シンセサイザー、ベースをバックにノリよく歌い・・・
ギター・ソロもフィーチャー、プロデュースは、Charles Fisher
です。
5曲目、シンセサイザー音にリズムが刻まれ、Russellが歌い始める・・・
Having You Near Me、作詞は、Clive Davis
、Graham Russell
作曲は、Graham Russell、Russell
の優しい歌から徐々に盛り上がるバラード
ギター・ソロも少し、ストリングスも効果的、静かにエンディングとなります。・・・
B面1曲目、ノリよくアコースティック・ギターがカッティングされ始まる・・・
American Hearts、こちらも、Dominic Bugatti
、Frank Musker
の作品
Grahamが歌い、続いて Russell
、ストリングスがフィリー・ソウル風に挿入され、
軽快に盛り上がるポップなナンバー、オーケストレーションは、Barry Fasman
アレンジは、Barry Fasman、Harry Maslin
、Robie Porter
ミキシングは、Harry Maslin、アシスタントは、John Van Nest
プロデュースは、Harry Maslinです。
2曲目、ストリングスが入り、アコースティック・ギターのピッキング・・・
Chances、Graham Russell
の作品
アコースティックなサウンドとストリングスをバックに・・・
Russellがしっかり聴かせるバラード、ギター
も印象的
シングル・リリースはされていませんが人気曲で、ライヴでは定番です。
3曲目、エレクトリック・ギターの入った心地よいイントロから・・・
Old Habits Die Hard、Criston Barker
ベース、David Moyse
ギターの作品
歌はRussell中心、Graham
は、バック・コーラスに・・・
リラックスしたムードの中、カントリー・ミュージック風、ギターも効果的に入ります。
4曲目、エレクトリック・ギターのイントロから、Russell
が歌う・・・
I Can't Get Excited、Graham Russell
の作品
アルバム中、1番アップ・テンポでスピード感溢れるロック・ナンバー
ギターもハードに、そのような中でもコーラスは美しくキマっています。
5曲目、いきなりRussellの歌から・・・
My Best Friend、Graham Russell
の作品
ストリングスをバックに、Russellがしっかり聴かせるスロー・ナンバー
アコースティック・ギターの音も優しく響き、静かにエンディングとなります。・・・
ここに登場した通り、全米アルバム・チャート最高位 No.22
・・・ですが、3枚のシングル・ヒットによって、ロング・セラーに
・・・ということで、1981年の全米年間アルバム・チャート No.34
全米で、ダブル・プラチナ・ディスクを獲得
本国オーストラリア No.21、ニュージーランド No.22
・・・
世界中で好セールス、日本でも人気を定着させました。
長身で、貴公子然と左利きでオベイションのギターを抱えるGraham Russell
小柄でコメディアン風の容姿、唯一無二のハイトーンを聴かせるRussell Hitchcock
彼らを中心とした爽やかなソフト・ロック・サウンド
オーストラリア出身として、Little River Bandとは違った新しいタイプということで・・・
AORが台頭する中、万人に受け入れられたと言えるでしょう。
また’80年代になって、オーストラリア出身のミュージシャンが、次々と登場する・・・
Air Supplyが、その足掛かりの1つであったことも間違いないでしょう。
'80年代幕明けと同時に世界に登場したのでした。
尚、Air Supplyとしては、勿論、現在も活動中・・・
但し、Graham RussellとRussell Hitchcock
以外は全て若いミュージシャン
しかしこれも時代を越えてバンドを存続させているということで、大切なことかもしれません。
落ち着いたら、また元気な姿を見せてほしいと思っています。