1980年のアルバム(その81 Love Stinks / The J. Geils Band)
1980年のアルバム・シリーズ
全米アルバム・チャート最高位に準じて続けているので・・・
次は最高位No.18、やはり自分はロック人間ということで(笑)
待ってましたとばかりに・・・
The J. Geils Band
レコード会社EMI Americaに移籍してから、悪く言えばポップになった・・・
とも言われていましたが、ラジオ番組等でのオンエアーは多くなってきました。
そんな1980年、通算9枚目、移籍後2枚目となるアルバムが登場
タイトルは・・・
Love Stinks
そして、シングルが、Come Back
こちらがチャートも急上昇
ディスコでも受けそうなロック・ナンバーだけにオンエアーも増えてきました。
日本では、FENで・・・特にWolfman Jackの番組ではよくかかっていました。
レコーディングは、1979年
マサチューセッツ州、ノース・ブルックフィールド Long View Farm Studiosにて・・・
Peter Wolfリード・ヴォーカル
J. Geilsギター
Magic Dickハーモニカ、アルト・サックス🎷
Seth Justmanキーボード🎹、ヴォーカル
Danny Kleinベース
Stephen Bladdドラムス、ヴォーカル
エンジニアリングは、David Thoener
スタジオ・アシスタントは、Jesse Henderson
ミキシングは、ニューヨーク The Mix Roomにて、David Thoener
マスタリングは、Master Cutting Roomにて、Joe Brescio
アレンジは、Seth Justman
プロデュースは、Seth Justmanです。
アルバム・ジャケット、アート・ディレクションは、Carin Goldberg
デザインは、Carin Goldberg、Mark Handel
写真撮影は、Cadence Industries Corp.
表ジャケット、内ジャケットの写真は雑誌 My Romanceを参考にしています。
オリジナル曲は、全曲、Peter Wolf、Seth Justmanの作品です。
A面1曲目、力強いギターのカッティング、ハーモニカも入り、キーボード音・・・
Just Can't Waitでスタート、Peter Wolfの唯一無二の歌
これぞ、J. Geils Band、これぞロックン・ロール
軽快なキーボードに合わせて、ノリノリの J.Geilsのギター
1曲目から、パワー全開、アルバムから第3弾シングル、全米No.78
当時、日本でもよくオンエアーされていました。
2曲目、前曲から続くように入ってきて、力強いギター、キーボード🎹・・・
Come Back、ディスコ受けしそうなリズムに合わせて歌うPeter
メンバーもコーラスを付け、ポップな一面もあるナンバー
アルバムから第1弾シングルで、全米No.32、全米ダンス・チャート No.69、カナダ No.19、オーストラリア No.31・・・世界中でヒット
尚、アルバム・ヴァージョンでは、ギター・ソロに続いてキーボード・・・
また最後のパートと、ロング・ヴァージョンとなっています。・・・
3曲目、ピアノ🎹の音が響いて、ドラムスが入るところで、ハードなロックに
Takin' You Down、軽快に歌う Peter、メンバーのコーラスもパワフル
J.Geilsのスライド・ギター、Magic Dickのハーモニカが盛り上げます。
4曲目、Seth Justmanの軽快なピアノ🎹から、力強いビートが響き・・・
Night Time、The Strangelovesのヒット曲(1966年、全米No.30)のカバー
Bob Feldman、Jerry Goldstein、Richard Gottehrerの作品
力強いリズムに合わせて歌うPeter、J.Geilsのギター、Magicのハーモニカが、Sethのオルガン🎹、シンプルかつパワフルなナンバーとなっています。
5曲目、Magic Dickのアルト・サックスが響き・・・
No Anchovies, Please、これは、Peterによるナレーション・・・
ポートランドの若い夫婦の話、奥さんが調理しているアンチョビの缶に記された電話番号に電話かけたら、3人男がやって来て、連れ去られ飛行機で海外へ、そこで3人の科学者の実験台へ・・・一方、ポートランド、夫はお店でタバコを吸いながらテレビを持て居たら、ボーリングが放映、そして・・・「ああ・・・ボーリングのボールは私の妻だ!!・・・」・・・「アンチョビはいらない」と言うことを忘れないように・・・
そんな怪奇な話・・・バンド・メンバーの演奏をバックに、感情を交えて語っています。
B面1曲目、ドラムスが響き、ハードなギター、そしてキーボード🎹・・・
Love Stinks、タイトル曲、ミディアム・テンポのハード・ロック
ややレゲエ風のリズム、Peterがパワフルに歌い・・・
メンバーもコーラスでバックアップ、Sethはシンセサイザーを駆使
アルバムから第2弾シングル、全米 No.38、カナダ No.15・・・
Joan Jettほか、多くにカバーされ、映画に使われることも多いようです。
2曲目、J. Geilsが奏でるハードなギターから・・・ハーモニカが入り・・・
Tryin' Not To Think About It、ややブルージーに歌う Peter
ギターも勿論、Magicがハーモニカを聴かせ・・・
ヘヴィなミディアム・テンポのブルース・ロック・ナンバーです。
3曲目、Sethが奏でるキーボード🎹がフィーチャーされ、そこからスローに・・・
Desire (Please Don't Turn Away)、Peterがじっくり聴かせます。
エフェクターを効かせたJ. Geilsのギターも効果的
アルバム唯一のロック・バラード、最後もキーボード🎹で締められます。
4曲目、ドラムスから、ハーモニカ、ギター、キーボード🎹でノスタルジックに・・・
Till The Walls Come Tumblin' Down、軽快に歌うPeter
手拍子も入り、ハーモニカ、ギター、ピアノ🎹、交互にフィーチャー
"Oh Yeah!"とPeter中心に盛り上がり、最後はフェイドアウトしていきます。・・・
前述の通り、全米アルバム・チャート最高位 No.18
全米ゴールド・ディスク獲得、カナダ No.4、オーストラリア No.43
1980年の全米年間アルバム・チャート No.28
これは、ロング・セラーになったことを示しているでしょう。
Peter Wolfが得意とするトークも交えたストレートなロック・アルバム
日本での人気も急上昇・・・とそんなタイミングで初来日が決定
ただ・・・
よく記している通り、1980年春ごろというのは、自分は精神的に病んでいる時期・・・
それどころでは、ありませんでした。・・・
そして東京で行われた3公演
なんとアンコールを7回やった日もあったそうで、大盛況とのこと
チケットは、ソールドアウトではなかったようですし、行けなくもなかったので・・・
無理してでも行けばよかった・・・
行かなかったことを悔やんでも悔やみきれない来日公演に・・・
その後1997年に、Peter Wolfのソロでの来日公演には行き・・・
それも3時間を超える凄いライヴでしたが・・・
やはり、The J. Geils Bandを見たかったですね。・・・
Peter Wolfは、今でいう格差婚と言われていたFaye Dunawayと1979年に離婚
逆にそれで解放された・・・勢いを増してきたように思われます。
元々、アメリカのRolling Stonesのようにも言われてきた彼らだけに・・・
大ブレイクする要素は数多く持ち合わせていたわけですが・・・
約1年半後、やはり大爆発が起こることになるのでした。・・・