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1980年のアルバム(その64 Gideon / Kenny Rogers)
1980年のアルバム・シリーズ
全米アルバム・チャート最高位 No.11から、No.12
へ・・・
続いても、カントリー・ミュージック界から・・・
というより、国民的スーパー・スター
Kenny Rogers
'70年代後半から、カントリー・ミュージックの枠を越え
レギュラー・チャートでヒットを連発
そして、’80年代幕明けとともに、Coward Of The Countyが、全米 No.3
Cash Box誌では、No.1と最大のヒットに
また1980年の第22回グラミー賞授賞式では、それまでの John Denverに代わって、ホストを務めました。
まさに、アメリカン・ミュージックを代表する大御所に・・・
そんな1980年春、前作から1年も経たないうちに新作
がリリース
タイトルは・・・
Gideon
Kim Carnesと彼女のご主人 David M. Ellingson
の作品による・・・
テキサスの無法者 Gideon Tannerをテーマにしたコンセプト・アルバム
そこから、Kim Carnesとのデュエット Don't Fall In Love With A Dreamer
シングルとして、チャートを上昇してきました。
アルバムは、日本でも今まで以上に大々的にプロモーションされていて・・・
Don't Fall In Love With A Dreamerは、「荒野に消えた愛」
の邦題
早くから、ラジオ等で、オンエアーされていました。
そして本アルバム、ラッキーにもFMで全曲、エアチェックできたのでした。
レコーディングは、1980年、テネシー州、ナッシュビル
Jack Clement Recording Studiosにて・・・
Kenny Rogersリード・ヴォーカル
アコースティック・ピアノは・・・
Larry Butler、Bill Cuomo
、Steve Glassmeyer
、Eugene Golden
シンセサイザー、クラヴィネット・・・ Edgar Struble
ギター・・・ Randy Dorman、Patrick Harper
、Billy Stanford
ベース・・・ Charles "Chuck" Jacobs、ドラムス・・・ Bobby Daniels
パーカッション・・・ Jerry Carrigan、ドブロ・・・ Billy Stanford
バックグラウンド・ヴォーカル・・・
Lea Jane Berinati、James Cason
、David Ellingson
、Wendt Suits
、Dennis Wilson
、Steve Glassmeyer
、Eugene Golden
、Edgar Struble
、Bobby Daniels
、そして、Kim Carnes
ストリングス・・・ The Sheldon Kurland Strings
マスタリングは、The Mastering Labにて、Doug Sax
ミキシングは、 Bill Schnee
エンジニアリングは、Billy Sherrill
ストリングス・アレンジメントは、Bill Justis
ホーン・アレンジメントは、Edgar Struble
プロデュースは、Larry Butler、Kenny Rogers
アルバム・ジャケット、アート・ディレクションは、Bill Burks
写真撮影、表ジャケット、ポスターは、Ken Kragen
裏ジャケットは、Reid Miles
マネージメントは、Kragen & Company
前述の通り、全曲、Kim Carnes、David M. Ellingson
の作品です。
A面、ゴスペル風コーラスでフェイドイン・・・
Goin' Home To The Rock (Intro)
そこから、Kennyの歌声
、1曲目は・・・
Gideon Tanner、そう主人公のテーマ曲
最初、オルガン等をバックに、静かに歌い始め、バック・コーラスが入り・・・
盛り上がっていく、ゴスペル調の力強いナンバー
尚、"Gideon Tanner"は、既に死んでいるようです。・・・
2曲目、シンセサイザー音にドブロが響き、語るように歌い始める Kenny
No Good Texas Rounder、ミディアム・テンポのロック色の強いナンバー
女の子に声をかけるGideonの姿、女性コーラスとのかけ合い
ならず者のストーリーが描かれます。邦題は「テキサスの流れ者」です。
3曲目、ピアノ🎹から、先ずKennyが歌い始める・・・
Don't Fall In Love With A Dreamer、「荒野に消えた愛」
歌は、続いてハスキー・ヴォイスで、作者の1人、Kim Carnes
2人によるパワフルなデュエット・ソング
そう、「流れ者(Gideon)を好きになってはいけない」と・・・
Kennyといえば、Dottie West
とのデュエットが定番ですが・・・
ここでは新生面、ロック・バラードといえるナンバー
前述の通り、シングル・リリースされ、全米 No.4、全米アダルト・コンテンポラリー・チャート No.2
、全米カントリー・チャート No.3
、1980年の年間チャート No.31
その他、カナダ No.3、カナダ AC No.1
、カナダ・カントリー No.1
、オーストラリア No.38
、ニュージーランド No.31
・・・ '80年代幕明けを飾るヒット曲です。
4曲目、アコースティック・ギターの軽快なカッティングでフォーク・ロック調・・・
The Buckerros、Kenny
の歌に、男性コーラス
が入り・・・
悪ノリしている雰囲気に、ドブロが響き、ギターもフィーチャー
邦題は「バッカルーズ (カウボーイのお楽しみ)」です。
5曲目、ピアノ🎹から、Kennyが静かに歌い始めるバラード・・・
You Were A Good Friend、亡き親友の想い出を綴った内容・・・
思いをこめてじっくり歌われ、コーラス、ギターが盛り上げる・・・
この少し後のLionel Richieとのコラボレーションを示唆するところも・・・
邦題は「グッド・フレンド (親友の死)」です。
B面1曲目、パワフルにホーンが響いて、力強く歌う Kenny
Call Me Up (The Phone Is In The Cradle)、ブラス・ロックといえるナンバー
躍動感のある歌に、コーラス、サックス・ソロ🎷でさらにパワー・アップ
邦題は「コール・ミー・アップ (孤独なカウボーイ)」です。
2曲目、今度は軽快なピアノ🎹から、Kennyが歌い始める・・・
These Chains、投獄されたGideonの歌、邦題は「鎖につながれて」
ロック色の濃いパワフルなナンバーですが、コーラス、ピアノ🎹でゴスペル風に
3曲目、クラヴィネットが軽快に響いて、陽気なハミング、そしてKenny
Somebody Help Me、Kenny
も楽し気に歌い、コーラスも盛り上げ
これも悪ノリしているナンバー、バンジョーも効果的
邦題は「サムバディー・ヘルプ・ミー (一夜のバカ騒ぎ)」、耳に残るハミングです。
4曲目、エレクトリック・ピアノ🎹をバックに、静かに歌うKenny
One Place In The Night、じっくり聴かせる、流れ者のラヴ・ソング
ストリングスも効果的、そして泣きのギターも・・・
邦題は「ワン・プレイス・イン・ザ・ナイト (ひと時の安息)」
まさにそんな内容でしょう。・・・
5曲目、ストリングスからピアノ🎹、そしてKennyが語るように歌い始める・・・
Sayin' Goodbye、邦題は「荒野に帰る」
、ここを去って新たな旅に出るGideon
曲の方は徐々に盛り上がっていき、ギターもパワフルに挿入
途中、転調して、コーラスもドラマチックにフィナーレへ・・・
ピアノ🎹とドラムスをブリッジに・・・
Requiem: Goin' Home To The Rock
再びこのナンバーに、女性コーラスのリフレイン・・・
恐らくGideonは、死を遂げたのでしょう。
このならず者の物語は、ここで幕を閉じます。・・・
前述の通り、全米アルバム・チャート最高位 No.12
全米カントリー・アルバム・チャート No.1、全米プラチナ・ディスク
獲得
カナダ No.5、カナダ・カントリー・チャート No.1
、オーストラリア No.31
、ニュージーランド No.48
・・・前2作
には及びませんが、それでも世界で好セールス
尚、人気が定着してきた日本でも、40,000枚の売り上げを示しています。
Gideon Tannerを主人公としたコンセプト・アルバム
映画のサウンド・トラック・アルバム
同様・・・
聴いていて、その物語が描かれていきます。・・・
また全体的にロック色の濃いアルバム
ここからは、シングル・リリース1曲しかありませんでしたが・・・
まさにシングル・ヒット向きのナンバーも多々入っているので、もう1,2曲
シングル・カットすれば、アルバムも、もっと好セールス
そう、その前の2作と同じくらいのヒット作になったことでしょう。
既に40歳を過ぎていたわけですが、アメリカの国民的スーパースターとして
'80年代もスタートを切った
そんな時の Kenny Rogersであったと言えるでしょう。
ところで、ここでは陰の主役と言える Kim Carnes
元々、シンガーソングライターとしてその名を馳せていた人ですが・・・
自身のヒット曲ということでは、縁遠い人だったわけで(苦笑)
この Kennyとのデュエットでその名は広く知れ渡り・・・
この年の、この直後に More Loveが大ヒット
そしてその翌年の大ブレイクに繋がっていくことになるのでした。・・・