1980年のアルバム(その16 The Age Of Plastic / Buggles)
1980年のアルバム・シリーズ
ブリティッシュ勢が続いたところで・・・
70年代最後の年に登場
あまりにも衝撃的であり、万人から馴染まれる楽曲
それが・・・
Video Killed The Radio-Star
テクノ・ポップが台頭してきた時代を象徴するサウンドである一方・・・
軽快でメロディアスなナンバー
70年代から80年代の橋渡しのような時に、全英 No.1
プレイしているのは、The Buggles
Trevor Horn、Geoff Downesの2人組
最初は、英国のシンガー Tina Charlesのバック・バンドとして参加した
Trevor、Geoff、そして Bruce Woolleyの3人でスタート
この Video~は、Bruceが主に曲を書き、Trevorが主に詞を・・・
そして、ピアノ🎹でイントロを加えたり、色々なところにGeoffが手を加えた・・・
文字通り3人の共作
但し、Bruce Woolleyは、ソロ・デビューが決まったため脱退
Bugglesは、Trevor、Geoffの2人のユニットとしてスタートとなりました。
Video Killed The Radio-Starは日本でも発売
「ラジオ・スターの悲劇」
この邦題で、ちょうど大手レコード会社から出ていたこともあり・・・
ラジオでのオンエアー等も増え、早くも人気曲に
そしてアルバム、1980年幕明けに登場
こちらは・・・
The Age Of Plastic
日本では「プラスティックの中の未来」の邦題で発売
後になって、「ラジオ・スターの悲劇」と変更になりました。
尚、ソロ・デビューのため脱退したBruceは・・・
Bruce Woolley And The Camera Clubとして・・・
Bugglesとほぼ同時期に・・・
Video Killed The Radio-Starをリリースしています。
レコーディングは、1979年・・・West Londonの Virgin's Town House
Brick Laneの Sarm East Studiosにて・・・
The Buggles
Trevor Hornヴォーカル、ベース、ギター
Geoff Downesキーボード🎹、シンセサイザー、ドラムス、パーカッション
その他参加ミュージシャンは・・・
Richard James Burgessドラムス、Paul Robinsonドラムス
そして・・・
Bruce Woolleyギター、Tina Charlesバックグラウンド・ヴォーカル
曲ごとにゲスト・ミュージシャンも参加しています。・・・
ミキシング、ヴォーカル・レコーディングは、Gary Langan
マスタリングは、Bob Ludwig
エンジニアリング、インストゥルメンタル・レコーディングは、Hugh Padgham
プロデュースは、The Buggles
元々、Trevor Hornは、プロデューサーを目指していた人
Geoff Downesは、彼に合わせてプレイしているとのことでした。・・・
Bruce Woolleyとの共作も含めて・・・
全曲、Trevor Horn、Geoff Downesの作品です。・・・
A面1曲目、効果音から呼び鈴、キーボード音がフェイドイン・・・
Living In The Plastic Age、邦題「プラスティック・エイジ」
やや高音で歌う Trevor、ユーロ・ポップを思わせるキーボード音
その他、効果的に色々なシンセサイザー音も入れる Geoff
ギターは、Dave Birch
軽快でメロディアス、そしてサビの部分は流れるようなメロディ・ライン・・・
ヒット性のあるポップ・ロック・ナンバー
その通り、アルバムと同時にシングル・リリース
(このアルバムからは第2弾シングル)
全英 No.16、フランス No.3、西ドイツ No.29、オランダ No.29、スペイン No.18、ベルギー No.17・・・欧州諸国で大ヒットとなりました。
2曲目、あのピアノ🎹のイントロから、エフェクターを通したTrevorの歌・・・
Video Killed The Radio-Star、「ラジオ・スターの悲劇」
"Oh, Oh~"と女性コーラスは・・・Debi Doss、Linda Jardim
"Video Killed The Radio-Star~"と・・・
彼女たちの歌声は、世界中に浸透しているでしょう。・・・
前述の通り、Trevor Horn、Geoff Downes、Bruce Woolleyの作品
ギターは、Dave Birch
言うまでもなくデビュー・シングルで、全英 No.1、ゴールド・ディスク獲得
その他、アイルランド、フランス、オーストラリア、オーストリア、スイス、スペイン、スウェーデン、そしてユーロ・チャートで、No.1、西ドイツ、ニュージーランドで、No.2、カナダ、南アフリカで、No.6、ベルギー No.12、オランダ No.16、イタリア No.23、欧州諸国を中心に世界中で大ヒット
そして日本、オリコン・チャート No.25、オリコン洋楽チャートでは堂々No.1
この年を象徴するヒット曲の1つにもなりました。
しかしその一方で、全米では最高位 No.40・・・TOP40入りしただけ・・・
尚、この翌年、MTVがスタートした際、その第1号として登場したのが・・・
この Video~のプロモーション・ビデオ
皮肉にもこの曲のタイトルとは、裏腹に・・・(苦笑)
リリースのタイミングが、少しズレれば、全米でももっとヒットしたでしょう。・・・
アルバム・ヴァージョンは、終わったと思いきや、ピアノ音🎹がフェイドイン・・・
女性コーラスも入り、余韻を感じさせる作りになっています。・・・
同時期のBruce Woolley~以降も多くのアーティストがカバー
ロック・スタンダードとも言えるでしょう。
3曲目、エレクトリック・ピアノ🎹で美しいメロディが刻まれ・・・ここからハードに・・・
Kid Dynamo、今度はやや低音で歌うTrevor
女性コーラス(Tina Charles)が盛り上げ・・・
途中、スローになり、トークの部分も・・・
ユーロ・ビートも軽快なパワフルなナンバーです。
4曲目、ベース音が響いて・・・リズムが刻まれ・・・
I Love You (Miss Robot)
ややミステリアスなムードで歌う Trevor
シンセサイザー音が効果的・・・終始、力強いベース音
女性コーラスも多重で入り、曲を盛り上げていきます。・・・
B面1曲目、オルガン🎹が、壮大に響き・・・一転、アップ・テンポに
Clean, Clean、ここでは早口気味に歌う Trevor
ノリのいいナンバーで、あらゆるキーボード音が効果的
途中、シンセサイザーも印象的です。・・・
Trevor Horn、Geoff Downes、Bruce Woolleyの作品
TrevorとBruceが1番初めに書いた曲とのこと
ミキシングは、John Sinclair
アルバムから第3弾シングルで、全英 No.38、西ドイツ No.60
Bruce Woolley~もシングル・リリースしていました。
2曲目、美しいピアノ🎹から一転、エレクトリック・サウンドに・・・
Elstree、エフェクターを効かせたTrevorの歌
Video Killed~と同じスタイル、邦題は「思い出のエルストリー」
サビの部分は、ハイトーンで歌われ、軽快にユーロ・ポップ調・・・
ミキシングは、John Sinclair
最後の馬が駆ける音も印象的
アルバムから第4弾シングルで、全英 No.55
日本でもシングル発売され、よくオンエアーされていました。・・・
3曲目、マシンによりリズムが刻まれ、シンセサイザー・サウンド
Astroboy (And The Proles On Parade)
ここではTrevorが静かに歌い始めるミディアム・テンポのナンバー
サビの部分には、エフェクターを効かせたコーラス
この後の時代のニュー・ロマンティックの先を行っていたようで・・・
後半のストリングスも効果的です。・・・
4曲目、シンセサイザーと軽快なピアノ🎹
Johnny On The Monorail、邦題は「モノレールのジョニー」
「モノレール」を示す通り、躍動感のあるTrevorの歌
サビの部分は、コーラスも入り、ポップに・・・
1度ストップと思ったところで終わりではなく、キーボードをブリッジに
女性コーラスも入り、主旋律のリフレイン、最後は静かにエンディングです。
尚、割と近年、Trevor Hornのライヴでは、よくプレイされています。・・・
アルバムはここで終了です。・・・
CDの時代になり、2000年のリイシュー盤には・・・
Island (Edit)、Technopop、Johnny On The Monorail (A Very Different Varsion)の3曲が、ボーナス・トラックとして追加収録されています。
また2010年には、日本でリイシュー盤がリリース
上記の3曲、シングル・ヴァージョン等を含む9曲がボーナス・トラックとして追加収録され・・・
この時、オリコン・アルバム・チャート No.225ランクインにしています。・・・
Video Killed The Radio-Starの大ヒットで、このアルバムも・・・
全英 No.27、オーストラリア No.49、カナダ No.83、フランス No.15、イタリア No.17、ノルウェー No.23、スウェーデン No.24・・・
欧州を中心に大ベスト・セラー
そして日本でも、オリコン・アルバム・チャート No.35
「ラジオ・スターの悲劇」もすっかり一般人気に
その影響が大きいと思います。
但し、本作、全米アルバム・チャートには登場しませんでした。・・・
自分は、この当時は、輸入盤で、このThe Age Of Plasticを購入しました。
70年代から、80年代へ・・・
そんな時期に衝撃に登場したThe Buggles
ただその直後に・・・
ブリティッシュ・ロック界の某大物ロック・バンドと合体することになります。
これには、全ての音楽ファンが驚かされました。・・・
いくつかの大物ロック・バンドの中心人物としてもプレイする Geoff Downes
プロデューサーとして多くのヒット作を生み出し・・・
前述の通り、ソロとしてもライヴ活動も行う Trevor Horn
まさに今や、ロック界の重鎮と言える2人ですが・・・
そのスタート地点は、このThe Bugglesの最初のThe Age Of Plasticに・・・
そして・・・
Video Killed The Radio-Star、「ラジオ・スターの悲劇」
全ては、それに尽きるでしょう。