1975年のアルバム(その55 The Who By Numbers)
1975年という年は、映画Tommyが大ヒット
そして各メンバーもソロ・アルバムをリリース
まさにThe Whoは世界のトップ・バンドの一つでした。
(1975年のアルバム(その33 Tommy)に関する日記です・・・)
https://ameblo.jp/take-1097-da/entry-12335477737.html
Roger Daltreyは夏頃に、Ride A Rock Horseというソロ・アルバムを出しましたが・・・
遂に
待望のThe Whoとしての新作も登場
映画Tommyとか、色々あったので、新しいアルバムとしては、まさにQuadrophenia(四重人格)以来2年ぶり
但し今回はテーマを持ったコンセプト・アルバムではありません。・・・
Roger Daltrey、Pete Townshend、John Entwistle、Keith Moon
デビュー以来、この当時までは不動の4人
それにピアノにNicky Hopkinsが参加・・・
プロデュースは、Who's Nextと同じく、Glyn Johns
1曲を除いて、全てPete Townshendが書いた作品
そしてアルバム・カバーのイラストは、John Entwistleが描いたもの
数字をたどっていくとThe Whoの絵が完成
それでアルバム・タイトルがThe Who By Numbers
洒落ています。
尚、1975年の日本発売当初は「ロックンロール・ゲーム」という邦題でした。・・・
A面・・・民族音楽のような太鼓のリズムで、カウントが入り、Slip Kidでスタート
Rogerの歌で、The Whoであると実感しますが、一瞬、と思ってしまいます。後半、Peteのギターも入ってきます。
2曲目は、軽快なギターから、Keithのドラムス
Peteが歌う、However Much I Booze
フォーク & カントリー調で、Pateが歌いたかったものでしょう。
3曲目はさらにバンジョー()も入ってのカントリー調、Squeeze Box
今度はRogerの歌、Peteがコーラス
少し後になって、シングル・カットされ、彼らにとっては久々のヒットとなりました。
尚、Laura Braniganがカバーしていることも、この曲が全米で親しまれている曲であることを示しているでしょう。・・・
4曲目・・・Keithのシンバルから、Peteのギターのイントロ
ハードなロック・ナンバー、Dreaming From The Waist
Johnのベース・ラインも流暢に、これがThe Whoらしいサウンドです。
この面の最後は・・・静かなギターをバックにRogerが優しく歌うImagine A Man
但しそのまま終わらず、Keithのドラムスが入ってパワフルに
一筋縄でいかないのが、The Whoです。・・・
B面に行くと、耳に残る個性的なフレーズのイントロから、Success Story
この曲だけ、Johnの作品
メインで歌うのはRogerですが、途中にJohnの歌も
そしてSummertime Bluesでお馴染みのあの低い声も入っています。(笑)
2曲目はNicky Hopkinsのピアノから、ワルツ調のThey Are All In Love
歌うはRoger、こういった曲を書くのもPeteの多彩なところです。
3曲目はそのPeteがウクレレ()で歌うBlue, Red And Grey
このアルバムの聴きものの一つかもしれません。
この曲、2012年にRoger Dalteryが彼のソロでの来日公演で、最後に歌いました。・・・
そして、自分としてはこのアルバム中、1番重要な曲と思う、How Many Friends
書いたPeteにも、歌うRogerにもしっかり思いが込められていると思います。
アルバム最後は、In A Hand Or A Face
やはりThe Whoはロック・バンド
メンバーもノっているハードなナンバーでエンディングとなりました。・・・
このアルバムの前がQuadrophenia
そして、Tommyのサントラの後だったので・・・
正直言うと、このアルバム
The Whoの荒っぽさがないなぁ・・・そう思っていました。・・・
(勿論、その時は単純な判断で、今は決してそのようには思っておりません。(笑))
そんな中、自分も洋楽を断つ時期になってしまいました。・・・
それにしても、この頃の日本でのThe Whoの扱いは本当にひどいもの
LPレコードで、レコード店に売っているのは、Live At Leedsと、Quadropheniaと、当時は「不死身のハードロック」と邦題がついていたコンピレーションのOdds & Sodsくらい・・・The WhoのオリジナルのTommyはほとんど見当たらず・・・
何せWho's Nextが廃盤だったのですよね。
このThe Who By Numbersに関して、雑誌とかのレコード評もボロクソでした。・・・
今、思い出しても腹が立ちます。(苦笑)・・・
一方、ちょうどこの頃、精力的なツアーを行っていて、そんな時にThe Whoを体験できたら、どれだけ感動したでしょうか。
そう、その頃は、John EntwistleもKeith Moonも健在だったのですよね。
近年、その映像作品も発表されました。・・・
後追いの人が多いかもしれませんが、このリアルタイムの時代に比べて、今はThe Whoの正当な理解者が多いと思い、遂に実現したThe Whoの来日公演やRoger Daltreyの来日公演でもそれは立証されていて嬉しく思っています。
(2012年4月のRoger Daltrey来日公演時の日記です・・・)
https://ameblo.jp/take-1097-da/entry-11232543994.html
さて・・・話は戻って、高校受験が終わり、洋楽が解禁となったところで、ちょうどTommyが日本でロードショー公開
名古屋の今はない映画館に1人で見に行ったのでした。・・・