【健康】100点の目標よりも60点の継続 | 午前零時零分零秒に発信するアンチ文学

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潰瘍性大腸炎を発症したのが2018年だから、足掛け6年になる。

 

本当に早いよね。

そして、つくづく思うんだよね。

 

潰瘍性大腸炎って厄介な病気だなって。

今は無き安倍晋三元総理も中学時代から発病されていたんだとか。

 

オイラの6年なんかよりもずっと苦しまれてきたんだよ。

いつ、腹が下ってくるか予測のつかない恐ろしさ。

 

平凡で穏やかな日常かと思いきや、一瞬で火の海に変わるようなイメージといえば解るだろうか。そんな病なんだよ。とにかく、自分で大便をコントロールできない病気。少ない日でも、一日10回は駆け込む。

 

多い日になれば、40回なんて当たり前。

何しろ、水でも固形物でも、喉を通れば瞬く間に下ってくるんだからね。

しかも…血と一緒に。だから、貧血にもなる訳。

 

入院しても金持ちなら大丈夫だけど、オイラのような貧乏人では「死の宣告」をされたようなもの。確固たる治療法がないまま、ずっと病院のベッドで静かにさせられるんだ。やれる事といえば、血液を抜いて、免疫機能を取り除いたものを再投入するという感じ。それで、後はずっと経過を見るだけ。

 

対物療法なんだよ。

最低でも3ヵ月は入院しなければならない。

中等症以上だと手遅れで、大腸がんになる確率が高いんだとか。

だから、大腸切除して、小腸だけにしてしまうの。

 

小腸が大腸も兼ねる訳だから、もう大変よ。

 

■町医からは入院しろと言われた

 

「限りなく末期に近い中等症の潰瘍性大腸炎」

これがオイラに出された診断結果だった。

 

冗談じゃない。オイラの一生が終わってしまう。

でも「治療方法もない」とくる。

 

とにかく、水分を取るだけで腹が下るんだ。

だったら…

 

「何も食べない」この答えに行きついた。

 

結果からいえば、大正解だった。

何も食べなければ、下血の回数も減るんだよ。

水を飲むときは、トイレを確保してからに決める。

 

パンツをやめて介護用オムツを装備、予備を後ろのポケットに入れておく。

この状態で仕事をやっていた。誰にも知られることなく。

 

でも、このままでは栄養失調になる。

 

そこでネットで色々探した。

不治の病と呼ばれる潰瘍性大腸炎の治し方とか…

 

あったんだよ。

そんな本が…

 

 

甲田光雄先生のマンガ本さ。

 

ウチでもMenuで紹介した「生菜食Ⅰ」や、生玄米とかのストイックな食事が効くようだった。

 

効果はテキメンだった。元々、絶食していたので、腸の中は空っぽだった。でも、物凄く体調が最悪だった。今にも倒れそうだった。そんな時に、生菜食Ⅰを試しに作った。

 

おぉ、ウメエ!

 

とにかく、野菜がこれほどまでに美味いとは思わなかった。

「もう1杯」って感じ。今思えば、コレが断食を終えた後の回復食の役目を果たしていたんだなと判ったんだけど、当時は全く理解できてなかった。

 

疲れなんて吹っ飛んだよ。「幾らでもカカって来いや!」状態だったので、調子乗って3キロくらいダッシュで歩いたんだよね。すぐに息切れしたけど。

 

やっぱ、途中で腹が下ってきたので、近くのホームセンターのトイレを借りた。

それ以降、オイラの食事は「生菜食(豆乳入り)+生玄米」が主食になった。

 

最初はステロイド治療を続けていたけど、半年で不要になった。

 

 

■寛解は4年間続いた

 

病気だけど発症しない事を「寛解」っていうんだけど、オイラの場合はそれが4年も続いた。だから、健常者と遜色ない生活が出来るようになったんだ。

 

油断したんだろうね。

 

薬を飲まない日が続いたんだよ。

酒も頻繁に飲むようになったりした。

ずっと大丈夫だったんだ。

 

でもね…

 

或る日に、何の予告もなく突然腹が下り始めた。

 

コレが昨年に経験した、二度目の発症ね。

生活を正しても、病気のほうが免疫を獲得したのかも知れない。

 

そこで、再度ステロイド生活になった。

 

 

■油断大敵、気を抜くな

 

昨年から今年にかけて、これほど「油断大敵」と思い知らされた事はなかったよ。

勿論、ストイックな食生活は必ずしも正しくない。時には、美味しいものも食べたいし。パンだってオイラ大好きだし。

 

甲田先生は、こうも言っていたんだ。

100点の目標なんて、中々達成するのは難しい。

だったら、60点でも継続出来たほうがいい。

 

元々、西式って西勝造さんという工学者が編み出した健康法だったのよ。当時は斬新だったと思うよ。それで、体の弱かった少年時代の甲田先生が取り入れた訳よ。

 

だけど西式って、とっても厳しかったんだよね。当時の甲田少年は、どうしても途中で断念してしまったんだってさ。そこで、仕方なく半分くらいの難易度に落とした訳。そしたら、今度は辞めることなく継続できたんだってさ。知らない間に健康体になってた訳よ。

 

オイラの場合は、更に難易度を落として・・・

 

1日に必ず生玄米の粉末を1合食べることに決めたのよ。

他は守らなくてもいいので、これだけは守るようにした訳。

 

 

 

玄米は生の状態だと、腸の中で発酵するんだって。

発酵することで、色々な酸(酪酸とかね)に分解されて悪玉菌をやっつけてくれたり、傷ついた大腸の壁を修復してくれたりするんだって。

 

それに、粉末にしたからといっても、ちゃんと噛まないと喉が通りにくいんだよね。だから、食べすぎの防止にもなるんだ。

 

生玄米の治療効果で、ごくたんまに大腸が痛くなるけど、コレは多分、腸の内側にこびり付いてた「宿便」が剥がれている為と思われ。やたらと大便が近くなるのよ。丁度良い固さの便なんだけど発酵臭がするんだよね。2~3日は腹痛が続くんだけど、ある程度まで出たら嘘のように治まる。

 

一応、検査してもらったんだけど、異常は見つからなかった。だから腹痛の原因は、宿便なんだろう。

 

 

■内視鏡の検査結果

 

昨年に爛れた大腸がすっかりと元の綺麗な状態に戻っている。

良かったよ。先生も大喜びだった。ステロイドは勿論ゼロだ。

 

できれば、もっと若いうちにちゃんとした食生活をしていれば病気にもならなかったんだって後悔している。あの頃は、酒も食も飲みまくり、食いまくりだったからなあ。今はやらないね。

 

今はネットによってあらゆる情報が散乱している。

探せば有効なものにも出会えると思う。

 

だから、病気を治したいのなら「コレだ」と思ったものをやればいい。

出来ないのなら、難易度を落としてでも継続してやれるほうがいい。

 

続けることなんだよな。