2025年大阪府立高校の希望調査、いよいよ危機的な状況
2025年大阪府立高校の希望調査、いよいよ危機的な状況
※資料
https://www.pref.osaka.lg.jp/documents/62073/r07_shinrokibo1.pdf
写真のように、令和7年の大阪府立高校入試の希望調査で、なんと!
春日丘高校、1.89倍!
これはもう、頭おかしいレベルだ。
その逆に、同じ北摂地区の普通科高校の北摂つばさ高校は、0.59倍で定員割れだ。
大阪府では、橋下府知事時代以来の教育政策で、3年連続定員割れの公立高校は統廃合の対象になる。その一方で、現状、維新の会の推し進める私立高校の授業料無償化で、公立高校の滑り止めどころか、専願で中堅私立高校に進学する生徒数が増え続けている。
その結果、大阪府立高校の希望倍率はあまりに極端すぎる数字になってしまった。
原因は、明らかに私立高校授業料無償化と、過去10数年間で府立の中堅レベル校を次々統廃合したことにある。これらの結果は全て、橋下府知事&維新の会の教育改悪のせいだ。
以下、校種別に希望調査を見ていく。
エンパワメントスクールが軒並み定員割れがひどい。このエンパワメントとは、大阪府が鳴物入りで始めた子どもたちの学力サポート政策だったはずだ。大阪府民の子どもたちの学力底上げのために必須の学校だったはずなのに、なぜここまで希望倍率が下がるのか。
職業系も軒並み定員割れだ。園芸などもひどいが、工業(工科)も軒並み低い。なんと、あの(吹奏楽日本一の)淀川工科でさえ定員割れなのだ。
これらの結果は、明らかに公立高校の配置がおかしいということを示している。維新の教育政策の歪さが如実に現れているのだ。
一方で、府立高校トップ10校の文理学科はどこも高倍率だ。しかも、おそるべきことに、文理学科の茨木高校は希望倍率1.90!
これはもう、公立高校の倍率ではない。こんな倍率の差が出ること自体が、維新の教育政策が間違っていることの証明だ。
かつて大阪府立高校の中で花形扱いだった総合学科も、軒並み定員割れだ。以前、大阪府立の総合学科は、現在流行りの学際的な学び、探究的な学習方法を主体的に行う学科で、いわば時代を先取りした高校だったはずだ。大阪府は自分たちがせっかく育て上げた総合学科を見殺しにしているとしか言いようがない。
このままでは、大阪府立高校の大半が定員割れ統廃合の対象となり、もし機械的に適応されれば、大阪府立高校は半減してしまう。その分、私立高校への予算投入が続くのなら、授業料無償化で私立高校が大阪府の高校の主流となっていく。
大阪府民は、本当にこんな教育政策を望んでいるのか?
私立高校は、いくら授業料無償でも、その他の経費が高額であり、また通学も遠方となる場合が多い。大阪府の子どもたちは結局、高い教育費を保護者に負担させて毎日遠い学校に電車通学する羽目になるだろう。そういう教育を、保護者も本人たちも望んでいるのか?
もう一度、自分たちの下の世代がどういう教育を受けてほしいのか、自分たちの子どもがどんな高校生活を送ってほしいのか、よく考えるべきなのだ。
※過去の記事
2024年大阪府立高校の異常な倍率差、維新の会教育改悪はもう取り返しがつかない大混乱
https://ameblo.jp/takashihara/entry-12843455985.html
※参考
2024年大阪府立高校受験倍率
※過去の関係記事
2023年度高校入試、大阪府立高校倍率は維新の会の教育政策の最悪の結末だ
https://ameblo.jp/takashihara/entry-12792660974.html
2022年大阪府立高校入試の倍率、やはり維新の会の教育改悪の結果、子どもたちは苛烈な競争に追い立てられている
https://ameblo.jp/takashihara/entry-12730121136.html
2021年度大阪府公立高校入試の倍率、確定。高倍率と定員割れの格差を作ったのは維新の会の教育政策だ。
https://ameblo.jp/takashihara/entry-12660782281.html
2020年大阪府立高校の入試出願の中間発表と最終発表、今年は変だ
https://ameblo.jp/takashihara/entry-12580614066.html
2020年春の大阪府立高校の難関大学合格結果を考察した。この10年の維新の会による大阪府教育改革はこれでいいのか?
https://ameblo.jp/takashihara/entry-12589793890.html
(まとめ)2019年の大阪府立高校入試と大学入試の結果で、維新の会教育改革失敗が証明された
https://ameblo.jp/takashihara/entry-12450639923.html