大阪府立高校の窮状の具体例をいくつか〜大阪府立の某高校吹奏楽部の演奏会をきっかけに
大阪府立高校の窮状の具体例をいくつか〜大阪府立の某高校吹奏楽部の演奏会をきっかけに
大阪府立某高校の吹奏楽部の演奏会を観て、大いに感心した。伝統校の吹奏楽部らしく見事な演奏で、演出もうまく、客席を巻き込んで盛り上がった。
だが一つだけ、もやもやしたことがあった。舞台上からの寄付の呼びかけだ。
公立学校の部活で、一般客に活動資金の寄付呼びかけは、はたしてやっていいのだろうか?
もちろん、寄付を募る理由は、そこの学校の部活予算が少なくて、活動が大変だから、なのはわかるのだが。
これもやはり、大阪府立高校が橋下府知事以来の維新の会府政の結果、予算を減らされて、伝統のある高校の吹奏楽部でも活動を持続するのが大変になったということだろうか?
しかし府立高校(公立学校)の部活が、学校関係者や保護者以外に広く資金の寄付を呼びかけるのは、何か間違っていると思うのだ。そこは私立校とは、違うはずだ。
だが、そうせざるを得ないよう追い詰められているのか?
そもそも、府立高校(公立学校)の中でも歴史の古い学校の部活は、OBOGが多く活動資金も卒業生の寄付などがあるはずだ。しかし、それでも広く一般客に寄付を呼びかけるということから、学校の内情が透けて見える気がする。これは、橋下府知事時代からの維新の会教育改悪が進めた、学校間競争の結末だろう。
府立高校の場合、野球部など大規模な運動部と吹奏楽部や合唱、演劇部など、基本的に資金が不可欠な部活は、私立高校とは最初からスタート地点でハンデがある。
それを無視して、私立と公立を競争させる現在の維新の会の大阪府教育政策は、根本的に間違っている。その悪しき結果を象徴するのが、今回の吹部の寄付集めなのではあるまいか。
以下、私が身近に接したこの数年間の府立高校の実情を、写真で紹介する。
私の母校の府立高校は、戦前の高等女学校からの歴史があるが、古い校舎は90年代末から順次建て替えられた。施設的にはまだ恵まれている方だろう。
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同じく近隣の府立高校も、戦前の旧制中学からの歴史がある。校舎は立派なものに建て替えられている。
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ついでに、同じ旧学区の、併願校となっている私立高校の校舎は、さすが私立で、このようにきれいで立派だ。
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偏差値的には同レベルのこの府立高校、校舎は古く、施設は耐久年限が過ぎている感じだ。非常階段の手すりのサビが気になる。
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教室はいかにも古く、黒板なども、オンライン授業に対応するようには見えない。
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特に、プールや、部活の部室は古く、雨漏りがするという。
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これが自治会室(生徒会室)だという。これでは、生徒会の生徒も真夏や真冬は居住性が悪く活動が大変だろう。
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この府立高校は歴史は古いが、校舎はまだ建て替えられておらず不便なままのようだ。維新の会の政策で、府立高校が3年連続定員割れとなると統廃合の対象となるが、この高校も定員割れの高校と統廃合されて、学校名も変わった。だが校舎は古いままだ。
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※参考ブログ
大阪府立高校の吹奏楽部の演奏会がこんなに変わった?それとも変わってない?〜大阪府立池田高校吹奏楽部定期演奏会
https://ameblo.jp/takashihara/entry-12851214037.html
2024年大阪府立高校の異常な倍率差、維新の会教育改悪はもう取り返しがつかない大混乱
https://ameblo.jp/takashihara/entry-12843455985.html
2023年度高校入試、大阪府立高校倍率は維新の会の教育政策の最悪の結末だ
https://ameblo.jp/takashihara/entry-12792660974.html
2023年の大阪府立高校希望調査と、私立高校希望調査をみて
https://ameblo.jp/takashihara/entry-12786413545.html