藤巻隆(ふじまき・たかし)オフィシャルブログ -8ページ目

藤巻隆(ふじまき・たかし)オフィシャルブログ

私のテーマは6つあります。
(1)ビジネス書の紹介(2)医療問題 (3)自分ブランド力
(4)名言 (5)ランキング (6)ICT(情報通信技術)
このブログでは、主に(1)~(4)を扱っています。
(5)と(6)はそれぞれ別のタイトルで運営しています。

🔷 今回は、「由美子のプロフィール」を掲載します。 🔷

 

タイトルは『由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い』

(ハードカバー 四六版 モノクロ264ページ)です。

2016年1月25日 発行  

著者   藤巻 隆  

発行所  ブイツーソリューション

(オリジナルの書籍は販売目的で書いたのではなく、近親者や友人、知人に配る目的で書いたため、ISBNと書籍JANコードは付けていません。)

 

 

🔶 個人的な内容なので多くの方に読んでいただけるとは、毛頭考えていません。🔶

 

 

✍『由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い』(第2回)

 

今回から「由美子のプロフィール」を扱いますが、10ページ目から27ページまであります。省略せずに掲載したいのですが、1回あたりの文字数を増やしたくありませんので、9回前後になると思います。

退屈するようでしたら読み飛ばしてください。

 

由美子のプロフィール(1)

 

 性格

 由美子は、我慢強く、責任感が強く、そして優しい女性です。そして、かわいい女性です。過去ではなく、現在も未来も変わりません。決して弱音を吐かず、頑張り屋です。

 

 由美子に言ったことがあります。

 「他人(ひと)と自分を比較してはいけないよ。能力はみな違う。優っている点もあれば、劣っている点もある。だから、他人(ひと)と自分を比較するのではなく、『過去の自分』と『現在の自分』、『現在の自分』と『未来の自分』を比較するんだ。そして、どれだけ成長したかを確認することが大切なんだよ」

 

 もうお分かりかもしれませんが、この言葉は由美子に向けた言葉であると同時に、自分に向けた言葉でもあります。「現状維持」で満足している人がいますが、世の中は少しずつ進歩し続けています。そうしますと、「現状維持」は相対的に後退していることになります。ですから、日々、自分なりに努力を続けていかなければなりません。他人(ひと)に負けないためではなく、自分に負けないためです。

 

 「自己満足は死に等しい」と述べた人がいます。米サンマイクロシステムズの創業者、スコット・マクニーリです。現状維持は自己満足していることです。向上心、向学心が欠如しているのです。成長が止まっているのです。

 

 私が仕事で悩んでいた時、由美子は自らパートに出てくれました。なかなかできることではありません。パート先では若い人が多かったので、トイレ掃除やゴミ収集といった、他の人が嫌がる仕事を率先して行なっていました。由美子が以前働いていたコンビニ(サークルK)の前を通ると、ゴミ箱を片付けている姿が目に浮かびます。

 

 病室では、そばにいるだけで何もできない私に「タカシにはタカシの良い所があるのだからいいんだよ」、と自分の病気が進行していることも厭(いと)わず、気遣ってくれました。

 

 由美子は自分が「末期がん」であることに気づいていたのではないか、と思われます。その理由(わけ)は、由美子がテレビを見ているときに、こう呟いたからです。

「放っておいたから罰が当たったんだ!」

 

 由美子は私に対して、人格を傷つけるような言葉を吐くことや、罵倒することは一切ありませんでした。もちろん、暴力を振るうこともありませんでした。

 

 私は暴力に訴えることは最低のことだと思っていましたから、由美子に対して一度も手を振り上げたことはありません。言葉の暴力もありません。

 

 腕力に任せた暴力は、身体的に傷を負わせますが、言葉の暴力は心に傷を負わせ、治すことが困難になる場合があります。言葉の暴力は、行使した者からは行使された者がどんなに傷ついているか、が見えないところに大きな問題があります。

 

 腕力に任せた暴力も言葉の暴力も絶対にしてはいけないことです。夫婦喧嘩はしましたが、大きなトラブルを生むことはなく、すぐに仲直りしました。そんな点からも相性は良かったと思います。二人とも品行方正だったとは言えませんが、仲のいい夫婦だったとは言えるでしょう。由美子に出逢えて本当に良かった、と感謝しています。

 

(PP.10-12)

 

 

 

➳ 編集後記

第2回は由美子の性格を中心に書きました。

今だからこそ言えることがあります。

相性が良い悪いは一概に言えませんが、お互いを思いやる気持ちを忘れないようにすることが大切だと思います。夫婦でも親子でも個々人は独立した他人です。そうであれば、考え方や生き方が違うのは当然のことでしょう。

自己主張ばかりしていないで、相手の意見に耳を傾ける姿勢が必要です。

 

 

写真素材無料【写真AC】

 

 

🔷 初回は、「はじめに」を掲載します。「目次」は「はじめに」の前にありますが、割愛します。

タイトルは『由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い』

(ハードカバー 四六版 モノクロ264ページ)です。🔷

 

🔶 初回をご覧になって読む意欲が湧かなかった方は次回からスルーしてください。

多くの方に読んでいただきたいとは、毛頭考えていません。🔶

 

✝ 注意事項 ✝

1 書籍(以下オリジナル)には、すべて実名で書いていますが、個人情報保護の観点から家族を除きアルファベット表記とします。

2 オリジナルは縦書きですが、横書きで投稿します。

3 オリジナルでの誤字脱字は訂正します。

4 オリジナルには多数の写真が掲載されていますが、写真の掲載はしません。

5 感想等はコメント欄にご自由にお書きください。誹謗中傷でない限り、批判的なコメントもOKです。

 

 

 

✍『由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い』(第1回)✍

 

はじめに

 

いまだに信じられません。なにか悪い夢でも見ているに違いない、と錯覚に囚われています。由美子が不憫でなりません。由美子を死なせてしまったのは、私の一生の不覚です。弁解の余地はありません。

 

最愛の妻、由美子が亡くなったのは平成二十七(2015)年八月八日早朝のことでした。由美子と私、由美子と私と一人娘の可奈との思い出はたくさんあり、心の中にとどめておくだけでなく、記録に残しておきたい、と強く思いました。長く保存しておける方法として、書籍の形にまとめました。ハードカバーであれば、保存状態が良ければ数十年はもつと考えたからです。

 

この本を販売することは考えていません。由美子の友人や親しかった方々、たいへんお世話になった方々、私の親しい友人など、限られた人たちに読んでいただきたい、と思って書きました。

 

ですから、多くの読者を想定していません。かなりプライベートな内容になっているからです。

 

この本には、可奈にも話していなかった事実も多く含まれています。可奈にもこの本を読んでもらい、由美子と私が共有した「濃密な時間」のごく一部だけでも、知ってもらいたいと思っています。由美子と私がどのような経緯で出逢い、結婚したのか。由美子と私が結ばれ、生まれた可奈は、由美子と私の結晶です。

 

可奈が二十一歳になるまで育て上げたのは、由美子です。由美子が亡くなり、動揺していた私をそばで支えてくれたのは可奈でした。可奈がいてくれて、ほんとうに良かった、と心の底から思います。

 

月日の経つのは早いもので、入院から永眠、葬儀、四十九日法要まで慌ただしい日々を過ごしてきましたが、記憶が新鮮なうちに資料を整理し、一冊の本にまとめることができました。

 

「記憶」にとどめておくことは大切なことですが、歳月とともに「記憶」は薄れてくるものです。「記憶」は曖昧なものです。間違って覚えることもあります。

 

一方、「記録」は長期保存ができます。「記録」は「記憶」を補うことができます。書籍という形で「記録」しておくことで、後々思い出す手がかりになると考えています。由美子との思い出は、決して忘れてはいけないからです。

 

いずれ、私もあの世に旅立ちます。由美子と私が、この世に存在した「証し」を残すことができ、たいへん満足しています。

 

「この世とあの世はつながっている」と語っている人がいますが、私もそう信じたい気持ちでいっぱいです。私たちからは、あの世の由美子の姿形を見ることはできませんが、あの世の由美子からは、私たちが見えているかもしれません。由美子が私たちのそばにいて、励ましてくれることがあるかもしれません。時には「そんなことをしてはいけないよ」と忠告するかもしれません。私たちは、由美子のそうした「声」や「気配」を感じ取らないといけません。しかし、「言うは易く行うは難し」です。

 

涙が止まりません。由美子が亡くなり、トラウマ(心の傷)に悩まされています。トラウマから開放されるのはいつのことでしょうか。現時点では、確実なことは言えません。

 

問題は、トラウマは自分で克服するしかないことです。時間が解決してくれるとは考えていません。それは、私の由美子への気持ちは変わらないからです。何もできなかったという悔恨と、由美子への永遠の愛です。

 

私が本気で愛したのは、由美子ただ一人です。由美子に逢いたい! 由美子と話したい! 由美子を強く抱きしめたい! 由美子と旅がしたい! あの世で逢えるよね! きっと逢えると信じて・・・。

 

(PP.7-9)

 

 

➳ 編集後記

オリジナルの書籍は販売目的で書いたのではなく、近親者や友人、知人に配る目的で書いたため、ISBNと書籍JANコードは付けていません。

 

私にはもはや失うものはないと判断しました。そこで回想録を公開することにしました。

「まえがき」を読んでいただき概要はご理解していただけたと考えています。

 

 

🌟 お手軽出版ドットコムの「実績とお客様の声」に書籍が紹介されています。

http://www.otegarushuppan.com/voice/%e7%94%b1%e7%be%8e%e5%ad%90%e3%81%ae%e3%81%84%e3%81%aa%e3%81%8f%e3%81%aa%e3%81%a3%e3%81%9f%e5%a4%8f/

 

 

 

 

 

写真素材無料【写真AC】

 

 

『由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い』

 2016年1月25日 発行  

著者   藤巻 隆  

発行所  ブイツーソリューション 

 

 妻は2015年8月8日に他界しました。私が還暦を迎えて1カ月余のことでした。私より約8歳年下でした。まさか妻に先立たれるとは夢にも思いませんでした。 

 

 葬儀、四十九日が終わり、一段落したと思ったら心のなかにポッカリと空洞ができたように感じました。あまりに大きなショックで食べ物が喉を通らなくなり、激ヤセしました。

 

 40代後半から50代前半はストレスが原因なのか激太りしていました。最大で83kgありました。脂肪肝でした。 ところが、食べられなくなったため62kgまで体重が激減しました。痩せたのは良いのですが、減ったのは脂肪だけでなく、筋肉量も減ったため、筋力低下を招きました。

 

 筋トレを再開するきっかけとなりました。 加齢とともに記憶力は減退します。記憶力が低下するだけでなく、間違ったまま覚えていたり、記憶が曖昧になったり、自分に都合の良いように事実を作り変えたりしてしまいます。 四十九日が過ぎた頃から回想録を書こうと思い立ちました。記憶が鮮明なうちに記録を残しておこうと思ったのです。その際、自筆でノートに書き記すのではなく、本にしようと決断しました。

 

 「生きた証」を残しておきたいと強く思ったからです。

 

  本であれば数十年経っても読むことができると考えました。 

すぐに執筆に取り掛かりました。2015年9月から同年11月までの3ヶ月間、Microsoft Wordで毎日原稿を書きました。何かに取り憑かれたかのように、何かに背中を押されたかのように必死で書きました。 

 

 今から振り返ってみると、亡き妻が私のそばでアドバイスしてくれていたかもしれないと感じています。「それは間違いよ。こうだったでしょ!」と。 

 

 原稿を書いている途中で、どこに校正・印刷・製本を依頼するかネットで調べ、数社を比較検討した結果、「お手軽出版ドットコム」にお願いしました。自費出版ですからできるだけ安い料金にしたかったからです。

 

 結果的に正解でした! 専属の担当者が一人付き、細かいところまで手が届くような対応をしてくださり、最後まで挫折せずに出版に漕ぎつけたのです。

 

 ハードカバーで四六版にしました。カバーの装丁はプロのデザイナーにお願いしました。全体の色調は妻が好きだった薄紫に決めました。写真をふんだんに入れましたので、当初は300ページを超えるものでしたが、レイアウトを変更したり、写真の数を減らしたりして結局264ページになりました。100冊依頼しました。 

 

 今では出版して良かったと思っています。

 

 

 

 

 

大容量無料ファイル転送サービス【ACデータ】

 

ブログの更新を一時休止します。


8月8日早朝に病気療養中の妻が亡くなったため、
深い悲しみに沈んでいます。


気持ちが癒えるまで、ブログの更新を休止します。


いつ再開するかは未定です。


葬儀はこれからですし、当分の間、立ち直れそうに
ありません。


自分がこんなに弱いものとは思ってもみませんでした。


妻が亡くなったという事実を認めることができません。


妻との普通の生活を思い出すと、涙が止めどなく流れ
出してきます。


つらいので、これ以上書くことができません。


<このページでは、『日経ビジネス』の特集記事の
概要紹介と、管理人のコメントを掲載しています>



日経ビジネスの特集記事(118)

社畜卒業宣言
「バブル組」が拓く新たな働き方

2015.08.03



テーマ

今週号の特集のテーマは

出世のためには深夜残業や休日出勤もいとわず、
家庭を犠牲にして会社に滅私奉公する──。
典型的な日本のサラリーマンを、作家の安土敏は
会社に飼われた「社畜」と表現した。
社長の指示で不正会計に手を染めた東芝社員
もまた社畜である。
だが、会社に忠誠を誓う代わりに雇用を守る暗黙の
「契約」を、会社は反故にし始めた。
世界競争にもまれる中、かつて大量採用した
「バブル入社組」を支えきれなくなってきたのだ。
捨てられるバブル組。
だがそれを「卒業」と考えれば、必ずしも不幸ではない。
今こそ、自らの意思で社畜と決別しよう。
そこから働き方の未来が拓く

 (『日経ビジネス』 2015.08.03 号 P.024)

ということです。






社畜卒業宣言<br />「バブル組」が拓く新たな働き方

社畜卒業宣言
「バブル組」が拓く新たな働き方

(『日経ビジネス』 2015.08.03 号 表紙)
「日経ビジネスDigital」 2015.08.03




今特集のスタートページ

今特集のスタートページ

(『日経ビジネス』 2015.08.03号 PP.024-025)
「日経ビジネスDigital」 2015.08.03







第1回は、
「PART1 『契約不履行』が始まった」 
を取り上げました。


第2回は、
「PART2 100社調査が示す不都合な真実
 6分の1がバブル組
 重圧が促す裏切り」 
「INTERVIEW 伊丹敬之・東京理科大学教授に聞く
 『人本主義』は死んだのか」
を取り上げます。


最終回は、
「PART3 先駆者が拓く新たなキャリア
 オレたち社畜 脱出組」
「PART4 社畜が消滅した後の世界
 バブル入社組から始まる超サラ」
をご紹介します。




今特集のキーワードは次の5つです。

キーワード

 社畜卒業 
 バブル組 
 契約不履行 
 人本主義 
 超サラ 






では、本題に入りましょう!


 PART2 100社調査が示す不都合な真実 
 6分の1がバブル組 重圧が促す裏切り 

とりわけ大企業にとって、バブル入社組は人あまり
であり、人員削減したいというのが、本音です。


ですが、これは企業側の論理であり、社員側から
すれば裏切りに過ぎません。


採用時は蝶よ花よで、厚遇しながら、いざ企業業績
に陰りが見え始めるとリストラしたり、希望退職を募る
というのはいかがなものでしょう。


 バブル入社組は大量採用によって社員数が

 ほかの世代よりも格段に多く、様々な問題を

 引き起こしていると言われる。

 しかしその実態を、企業と個人の双方に詳細に

 調査した例は見当たらない。


 集計可能な73社の人数を足し合わせると、

 1988~92年に就職したバブル入社組と年齢が

 ほぼ一致する45~49歳の企業内人口が、

 ほかの年齢層に比べて突出して多い。

 全体の16.6%を占め、社員の6人に1人がバブル期

 に入社したことになる。

 これは、右上に並べた日本全体の人口構成とは

 全く異なる。「売り手市場」と言われる2015年春

 入社組と比べても毎年1.8倍の人数が入社した

 計算だ。
 

  (P.030)



「バブル入社組」は大企業の共通課題

「バブル入社組」は大企業の共通課題

(『日経ビジネス』 2015.08.03号 P.031)
「日経ビジネスDigital」 2015.08.03



次の言葉は企業側の本音です。


 「数が違いすぎる。当然これまでの昇給制度は

 維持できなくなる」(ゼネコン人事担当者)。
 

  (P.030)


問題はそれだけではありません。
ポストを増やせず、昇格制度にもメスをいれざるを
得なくなっています。
悪循環が拡大します。


 ポストも出向先も増やせない。出世を目指してきた

 社員は当然のことながらモチベーションを下げ、

 仕事に身が入らなくなる。


 昇格制度についても、成果主義へとかじを切る

 会社が多い。
 

  (P.030)


会社に裏切られたと感じる割合はどのくらいある
のでしょうか? 『日経ビジネス』の独自取材から
集計した結果を見てみましょう。


 「裏切られた」と答えた割合は、バブル入社組が

 最も多く59.1%に上る。理由で最も多かった回答

 は「出世できなかった」から(42.9%)。

 「昇給が思い通りではなかった」(38.5%)が続く。
 

  (P.032)




会社に「裏切られた」バブル入社組

会社に「裏切られた」バブル入社組

(『日経ビジネス』 2015.08.03号 P.033)
「日経ビジネスDigital」 2015.08.03




『日経ビジネス』は非情とも思える結論を出しています。
「バブル入社組」には、もはや甘える余地は残されて
いません。


 「優しい会社」などもはやない。企業の内部では、

 バブル入社組の「切り捨て」に向けたさらなる検討

 が既に始まっている。
 

  (P.033)





 INTERVIEW 伊丹敬之・東京理科大学教授に聞く 
 「人本主義」は死んだのか 

「今、会社と社員の契約は破棄されようとしている」(P.034)


「人本主義」の提唱者である、伊丹敬之・東京理科大学教授
に『日経ビジネス』は実情を尋ねてみました。


 人員削減の前になぜ賃下げをしないのか。

 固定費を減らしたいなら賃金を下げればいい。

 「給料そのままで半分クビ」と「雇用そのまま

 給料半分」なら、減らせる固定費は同じでしょ。


 従業員や組合を説得する自信が経営者にない

 から、ぎりぎりまで賃金に手を付けられず、

 最後に何千人も人員削減することになる。

 ちゃんと話せば、日本のサラリーマンは理解

 すると思いますよ。

 日本電産の永守重信社長はリーマンショック

 の時、「非常時だから我慢してくれ」と言って

 平均5%の賃下げをやった。あれが人本主義

 ですよ。


 バブル崩壊後、経営が苦しくなった時に、

 労働組合が「賃下げは認めない」と頑張りすぎた

 から、会社は非正規社員を増やしてしまった。

 もう少しフレキシブルに正社員を雇用できたら、

 こうはならなかった。正社員の中での格差を

 拒んだために、もっと大きな格差が生まれてし

 まった。


 もともと人事に「正しい評価」なんてありませんよ。

 神様じゃないんだから、全員の仕事を正しく評価

 するなんて不可能です。人本主義で大切なのは、

 「正しい評価」ではなくて「納得性」。人事部が汗を

 かくんです。


 人事部や上司が「もうこれ以上は無理」というところ

 まで、社員一人ひとりの働きぶりをしっかりと見るん

 です。それで「ここまで一生懸命やったんだから、

 みんな言い分はあるだろうが、これで勘弁してくれ」

 と評価を下す。そうすれば悪い評価を受けた社員

 も「あいつらすごく頑張ってたから、まあ仕方ないか」

 と納得するわけです。

 ところが、最近の大企業は人事部が汗をかかない。

 人事出身の社長なんかめったにいないでしょう。

 人事をコンサルタントに丸投げする会社もある。

 人事部がさぼっている会社が社内格差を作ったら、

 社員は納得しませんよ。


 教育といっても、MBA(経営学修士)留学じゃない

 ですよ。大事なのは下手なやつを我慢して使って

 あげること。我慢して失敗させること。これで人が

 育つ。


 人を育てる、という点でもう一つ大事なのはしかる

 ことです。失敗させて、厳しくしかって、また使う。

 本田宗一郎さんがそうでしたね。

 「何でこんなクルマ作るんだバカヤロー」って、

 げんこつが飛んでくる。


 若くてもできるヤツにドーンと大きな仕事を任せる。

 ここでも格差を受け入れなければならない。

 経営者にその勇気がないから、みんな同量の

 細切れ仕事しかしていない。悪平等です。

 これではリーダーが育ちません。
 

  (PP.034-035)





伊丹敬之・東京理科大学教授

(『日経ビジネス』 2015.08.03号 P.034)
「日経ビジネスDigital」 2015.08.03




ポイント

会社の裏切りにどう対処すべきか


選択肢は3つしかありません。
「転社」「居座り」「起業」です。


ですが、どれを選択してもイバラの道は
続きます。


企業と社員双方にメリットのある対処法は
ないのでしょうか?





今特集のキーワードを確認しておきましょう。

キーワード

 社畜卒業 
 バブル組 
 契約不履行 
 人本主義 
 超サラ 





最終回は、
「PART3 先駆者が拓く新たなキャリア
 オレたち社畜 脱出組」
「PART4 社畜が消滅した後の世界
 バブル入社組から始まる超サラ」
をお伝えします。


ご期待下さい!






藤巻隆(ふじまき・たかし)オフィシャルブログ-
人気のブログランキング



こちらのブログやサイトもご覧ください!

こんなランキング知りたくないですか?

中高年のためのパソコン入門講座(1)

藤巻隆のアーカイブ

本当に役に立つビジネス書