「自分のことを中流」と考える日本人が、
かつて多く存在しました。私自身もその一人でした。
しかし、今では上流と下流だけの二極に分化しています。
派遣社員の首切り、正社員の激減、給与、賞与の大幅削減
など従業員には逆風が吹き荒れています。
そうした現状を踏まえて、ロウアーミドル(中流以下)
という概念を示しつつ、生き抜く指針を提示している本が
『ロウアーミドルの衝撃』です。
現実から逃避せず、現実を直視し、少しでも明るい未来像
を描けるようになりたいものです。
新しいものが生まれてきたら、
古いものは自然淘汰されるなどして改革は
楽に進む。
新しいもののもたらすメリットがわかれば、
人々の抵抗は少なくなるからである。
もちろんツケは遅れてやってくるから、
これから先の中国が安泰だというつもりは
ない。
しかしほかの社会主義国に比べ資本主義社会・
市場経済への移行が早く、かつスムーズだった
のは、古いものを壊すことよりも、
新しいものを生み出す仕掛けを優先したから
である。
今日の名言 1 〈337〉
これからの日本を世界のトップレベルに維持
していくために必要な人材は、
世界のどこに出しても活躍できる、
北欧型人材であろう。
世界のどこに出しても、だれと仕事をしても、
指導力を発揮し、まただれも思いつかない様な
発想ができる人である。
語学はもとより、構想力に優れ、
各国の文化に造詣が深く、
そして論理という世界共通の武器を駆使して
仕事を進めることができる人物(リーダー)
である。
今日の名言 2 〈338)
我々は「王位継承(次期首相の任命)」に
関して物申さなくてはいけない。
少なくとも次の首相は、小泉さんのやって
きた「旧世代の悪習の破壊」ではなく、
新しいものを生み出すために大胆な第一歩
を踏み出してもらわなくてはならない。
いつまでも破壊ばかりしていては何も新しい
ものは出てこない。
舌切り雀のたとえで言えば、もう壺の中に
(おばあさんの留守中に見つからないように
なめなめしてきた)糊(のり----国民の蓄
(たくわ)え----はほとんど残っていないのだ。
今日の名言 3 〈339)
日本の場合、「前例がない」という理由で却下
されるケースが多いですね。
とりわけ、官僚の世界ではそれが顕著です。
ですが、民間企業においては「前例がないからやる」
という気概がないと、新市場を切り拓いていくことは
できません。
そもそも、その「前例」ですが、最初から存在して
いたわけではありません。
スタート時には「前例」はなかったのです。
既得権益を守るために、自分たちの都合を第一に
考えて、屁理屈を述べているに過ぎません。
今、『野蛮人のテーブルマナー ビジネスを勝ち抜く
情報戦術』(佐藤優 講談社 2007年12月3日
第1刷発行)を読んでいるのですが、
この本の中に「なるほど」と思った個所がありました。
(上掲書 PP.76-77)
余人をもって代えがたいって感じをもつと癌細胞が
生まれる。官僚の場合それが顕著で、余人をもって
代えがたいと思いたがると。だから癌細胞化するん
ですよ。
だいたい大統領制をとる国っていうのは、大統領が
替わるときに、主要スタッフも全部入れ替えなん
ですよ。これも官僚組織が癌細胞化するのを防ぐ
ためです。
なるほど、日本は与党が民主党から自民党に替わっても、
省庁の主要スタッフは誰も入れ替わりませんね。
日本は大統領制をとっていない国だからです。
だから、官僚は既得権益を手放さず、代々継承され、
天下りもなくならないのでしょう。
長い間、読んでいただき、ありがとうございました。
次回からは、『即戦力の磨き方』を取り上げます。
ご期待ください!
記事が面白かったら
ポチッとして下さい。

こちらのブログもご覧ください!
こんなランキング知りたくないですか?
中高年のためのパソコン入門講座(1)
藤巻隆のアーカイブ
私の書棚(読み終わった本の一覧)