今週の言葉(34) 優れた指導者とは ともに解や結果を導く「リソースパーソン」である | 藤巻隆(ふじまき・たかし)オフィシャルブログ

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優れた指導者とは
ともに解や結果を導く
「リソースパーソン」である


堤 剛(つつみ・つよし)氏
[サントリーホール館長 チェリスト]




 国内外で本格的な演奏活動をするように

 なって半世紀、昨秋には文化功労賞にも

 選んでいただきました。

 しかし、それはむしろ私の将来への功労

 であると受け止め、ますます努力、精進

 せねばと自戒する日々です。


 音楽、とりわけ演奏の面では、人を育てる

 難しさと結果が出てきた時の喜びは表裏一体

 です。


 懇意にしているバイオリニストの海野(うんの)

 義雄先生がとてもいいことをおっしゃって

 いました。

 「良き指導者はすべてを見通しているけれど、

 それを生徒に一度には言わない。少しずつ

 小出しにしながら導いていくからこそ、

 彼らに本物の実力が付いていくのだ」と。

 それを聞いた時、折に触れ気付いたことを

 そのまま口にしているのでは指導者として

 あまりに未熟だということに思い至ったの

 です。


 シュタルケル先生(高名なチェリスト)と

 指導者のあるべき姿について話をしていた時、

 先生がおっしゃったのが「生徒が何かを望ん

 でいたら、それをすぐに出せるようでないと

 いけない」という言葉です。つまり、指導者は

 博覧強記の「resource person」になる必要が

 あると。


 生徒が最も必要としているものを最も効果的な

 方法で見つけ出し、一緒になって解決なり効果

 なりへと導いていく――。

 と考えると、教えることは、演奏と同じくらい

 創造的な活動(creative activity)なんですね。


 演奏家は同時に数小節先も見ていなければなり

 ません。要は、時間軸が2つあるようなものです。


 同時に私たちは“2つの耳”を持つようにも鍛え

 られています。片方の耳で楽器の音を聞いて音程

 や音質を確認し、もう一方ではホールの音響や

 お客さんの反応をうかがうのです。


 主観と客観、両方から判断する耳を持てなければ

 一人前とは言えない。これは、ビジネスの世界にも

 通じるところがあるのではないでしょうか。


              (2014.03.31号から)
 






教えた方で優れていると思うのは、山本五十六が
残した言葉です。


「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、
褒めてやらねば、人は動かじ」


まず、手本を見せて、やり方を教え、今度はやらせ
てみて、うまくいったら褒めてやる。そうしないと
人は動いてくれない、という意味です。


これは、現在でも「人を使う鉄則」ではないか、
と思っています。


上司の中には、上から目線で、命令だけして自分の
目的を達成しようとする人がいます。


手本を示すこともできなくて、パワハラで命令して
やらせようとすると、面従腹背するか、そんな上司
のもとでは働けない、と会社を去るか、あるいは
自ら命を絶つことにもなりかねません。


会社に限らず、教える立場になったからといって、
他人から学ぶことを怠ってはいけない、と思います。


世の中には、上には上の人がゴマンといます。
それを忘れてはいけません。


自戒の念を込めてここに宣言します。

「命が絶たれるまで、向学心、向上心を失っては
いけない」




Schubert Sonata D821 T. Tsutsumi , H. Nakamura





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