演繹と帰納という2つの考え方があります。
演繹は、はじめに原則を決め、いろいろな
事象に当てはめていく考え方です。
一方、帰納はいろいろな事象を集め、
その事象に共通する基本原則を見つける
考え方です。
仮説と検証は、演繹の考え方を用いた手法です。
盛田さんは、帰納の考え方をとり、
いろいろなを集めて基本原則を導き出し、
その基本原則に則り、経営していくものだ、
と述べています。
盛田さんの考え方は、以前取り上げた、
イトーヨーカ堂の創業者、伊藤雅俊さんが
執筆した、『伊藤雅俊の商いのこころ』に
書かれていた内容と共通するものです。
⇒ 伊藤雅俊の商いのこころ
私は大学で物理を専攻した。物理学は、
非常に難しい学問のように思われている
が、その本質は案外単純なものである。
要するに、なるべくたくさんの事象を
集めて、それらの事象に共通する、
なるべく広く当てはまる共通の理論とは、
つまりはベーシック・プリンシプル――
基本原則のことである。
(P.43)
(019-1-0-000-307)
私は、経営においても、基本原則と
いうものをはっきり認識することが
非常に重要だと考えている。それは
理念とはやや次元の違う概念であるが、
理念と同様に経営にとってきわめて
重要な要素だと思う。私はいままでに、
ずいぶん多くの重要な意思決定を行っ
てきたが、いつの場合でも、基本原則
にもとづいてデシジョン(決定)を
行ってきた。
(P.43)
(020-1-0-000-308)
東京通信工業という社名は、日本でこそ
もっともらしい名前だが、外人から見れば
きわめて発音しにくい。世界を相手に
商売するためには、まずこの社名を変え
なければならん、と考えた。変えるなら、
世界的に通用する名前にしようとという
ことで、井深(大・ソニー創業のパートナー)
さんと二人で必死に考えたわけだが、最初に
原則づくりをやった。
(PP.43-44)
(021-1-0-000-309)
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