『ロウアーミドルの衝撃』(18) 新・大前研一名言集(100) | 藤巻隆(ふじまき・たかし)オフィシャルブログ

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『ロウアーミドルの衝撃』(18)


「自分のことを中流」と考える日本人が、
かつて多く存在しました。私自身もその一人でした。


しかし、今では上流と下流だけの二極に分化しています。
派遣社員の首切り、正社員の激減、給与、賞与の大幅削減
など従業員には逆風が吹き荒れています。


そうした現状を踏まえて、ロウアーミドル(中流以下)
という概念を示しつつ、生き抜く指針を提示している本が
『ロウアーミドルの衝撃』です。


現実から逃避せず、現実を直視し、少しでも明るい未来像
を描けるようになりたいものです。





 現在、行政が進めているIT化の最大の問題は、

 全国の各地方自治体がコンピュータシステムを

 別個に作っていることである。

 どこの役所でもコンピュータによる能率化、

 省力化、データベース化を進めていると言い、

 それが住民サービスの向上につながるという。

 だが実際には、住民票や印鑑証明、自動車運転

 免許、パスポート、厚生年金、健康保険などの

 手続きをしようと思ったら、それぞれ違う行政

 機関や窓口に出向き、待たされ、名前や現住所、

 本籍、生年月日など同じことを何度も繰り返し

 書かなければならない。

 こんな不都合を強いられるのは、コンピュータ

 システムがバラバラに導入されているために

 互換性がなく、コンピュータ同士の対話ができ

 ないことが原因だ。

 だからほとんどすべての自治体にコンピュータ

 システムが導入されていながら、電子投票制度

 さえ実現できないのである。
 


             今日の名言 1 〈301〉




 本来であれば国が全国共通のシステムを作り、

 それを各自治体で利用できるようにすれば無駄

 がない。

 ところが現実には、コンピュータシステムなど

 のIT関連業者が“サイバーゼネコン”と化し、

 各自治体にバラバラにシステムを作らせて荒稼ぎ

 しているのである。IT化=効率化という錯覚に

 陥りがちだが、実態は無用な道路などを造る公共

 工事と同じなのだ。
 

   
             今日の名言 2 〈302)




 サラリーマンなど大多数の国民は、組織票を

 持たず、選挙で直接政治家に圧力をかけること

 のないサイレント・マジョリティーであるため、

 株主で言えば一般株主の扱いをされている。

 かたや公務員や農業団体、漁業団体などの

 第一次産業従事者、規制で守られている業界

 団体などは、選挙になると組織票を武器に

 政治家に圧力をかけるノイジー・マイノリ

 ティーで、会社で言えば優先株主のような

 存在としてさまざまな優遇措置を受けている

 のだ。

 その優遇措置の最たるものは、「身分が保障

 されている」ことである。
 

      
             今日の名言 3 〈303)





全国の自治体のコンピュータシステムが機能して
いないのは、

「コンピュータシステムを別個に作っていること」

がその原因ですが、それだけではなく、自治体内部に
システムが分かっていない人たちが多いことも原因
です。


さらに言えば、提供者側(自治体)の論理で、自分
たちが使いやすいシステムを設計し、利用者側(私たち)
の論理で設計されていないからです。


役所に共通する点としては、1人でできることを3人で
行う所内システムが存在し、人員削減を実施できない
仕組みもあるからです。


役所に行くといつもそう感じます。民間に任せれば、
もっと効率的で効果的なサービスが提供できるはず
なのに、といつも不満が残ります。


顧客(利用者)第一主義の視点が欠けているからです。




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