イトーヨーカドーとダイエーの商売のやり方は、
対照的でした。
イトーヨーカドーは、店舗開拓をする場合は、
賃貸方式でした。土地購入と比べ、多額の
資金を必要としないビジネスモデルでした。
一方、ダイエーは土地を購入し、その土地を
担保にして、金融機関から多額の借り入れを
する方式でした。土地の値上がりを前提にした
ビジネスモデルでした。
その結果は、言うまでもありません。
ダイエーは多額の負債を抱え、単独で事業を
継続することができなくなり、最終的に、
イオンの傘下に入りました。
闇でボロ儲けした人を何人も知っています。
しかし、ある時、気がつくと、そういう人に
限って、ほとんどが消えてなくなっていた
ものです。泡銭(あぶくぜに)は身につかない
といいますが、お客様のことを考えない、その
時限りの商売がたどる当然の報いだと思います。
(P.48)
(007-1-0-000-208)
人は自分の意思や責任とは関係なく、時代や
環境にもてあそばれ、地道な努力が報われる
とは限りません。そんな人の世の不条理を
見せつけられ、それでも誠心誠意を尽くす
ところに、人間の素晴らしさがあります。
私が兄から学んだのは、人の運命の苛酷さと、
人の純粋な心の尊さです。
(P.60)
(008-1-0-000-209)
ヨーカ堂が採用した賃貸方式の利点は、ヨーカ堂
が自前で土地を買い、店舗を建てる場合に比べて
資金負担が軽くてすむ点です。その反面、自社物件
ではないので、土地の値上がりで利益を得ることは
できません。それどころか、この賃貸方式は地主
さんとヨーカ堂の共同事業のようなものですから、
責任は重大です。
(P.77)
(009-1-0-000-210)
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