地震前兆電波★千葉流山観測点★ -6ページ目

平成19年01月27日から31日までの流山観測点データと地震について

平成19年01月27日から31日までの流山観測点データと発震した地震は下記のようなモノでした。
NRY2007/01/27
NRY2007/01/28
NRY2007/01/29
NRY2007/01/30
n20070131

このデータを見てわかるとおり、やはり、流山観測点のデータは、

岩手や新潟中越など、半径400キロから500キロ付近の地震とは、

あまり、関係性が見られないようです。

では、28日から出ている小さなノイズは、何のノイズなのかと考えますと、


・茨城県南部などのD70キロ付近の太平洋プレートでの地震とは、あきらかに、ノイズの大きさや形状が違うこと。

・27日に発震した、埼玉県北部D140のノイズの出方に似ていること。

・31日にマリアナ諸島付近でM6.9の地震が発震しており、その直後にノイズを観測していること。


などから、

これらのノイズは、このマリアナ諸島付近の地震が発震する過程において、

フィリピン海プレートになんらかのストレスが加わったために出たノイズ

または、近地でのMの小さな無感地震によるノイズ

ではないかと推測しています。


どちらにしても、流山近辺が揺れるような地震の場合のみ、

流山観測点のデータは、比較的大きく反応すると言えると思われます。


平成19年01月27日の地震と流山観測点データについて

平成19年01月27日16時18分 気象庁地震火山部 発表
27日16時12分頃地震がありました。
震源地は埼玉県北部 ( 北緯36.0°、東経139.4°)で
(埼玉県東松山市大字高坂・高坂小学校付近 流山観測点から震央までの距離47キロ)
震源の深さは約140km、
地震の規模(マグニチュード)は4.2と推定されます。
20070127

の地震が発生しましたが

流山観測点の1月25日から26日までのデータは

下記のようなモノでした。
NRY2007/01/25

NRY2007/01/26

流山観測点から震央までの距離は47キロと近く、

地震の前駆ノイズを捉えるのに有効と推定される流山観測点の機器のレンジ内

の発震ですが、震源の深さが140キロと、非常に深かったため、

ノイズは上記のグラフのようなモノになったと推定し

評価いたします。


なお、本日1月27日の現在までの観測状況は下記のようになっており
nn20070127

不明なノイズは観測されていません。

平成19年01月25日の地震と流山観測点データについて

平成19年01月25日23時42分 気象庁地震火山部 発表
25日23時37分頃地震がありました。
震源地は茨城県南部 ( 北緯36.1°、東経139.9°)で

(茨城県坂東市沓掛・沓掛小学校付近 流山観測点から震央までの距離22キロ)
震源の深さは約50km、

地震の規模(マグニチュード)は3.5と推定されます。
20070125

の地震が発生しましたが

流山観測点の1月24日のデータは

下記のようなモノでした。
NRY2007/01/24


ノイズDは、前日同じ場所で発震した、M3.8のものと推定しますので、

ノイズEをこの地震の前駆ノイズとし、

評価いたします。

平成19年01月24日の地震と流山観測点データについて

平成19年01月24日10時35分 気象庁地震火山部 発表
24日10時30分頃地震がありました。
震源地は茨城県南部 ( 北緯36.1°、東経139.9°)で
(茨城県坂東市沓掛・沓掛小学校付近 流山観測点から震央までの距離22キロ)
震源の深さは約50km、
地震の規模(マグニチュード)は3.8と推定されます。
20070124-02

の地震が発生しましたが

流山観測点の1月23日のデータは

下記のようなモノでした。
NRY2007/01/23-03


ノイズB・Cは前述のように、

駿河湾南方沖 D30km、M3.9 の前駆ノイズと推定されますので、

23日から24日にかけて発生したノイズDを

この地震の前駆ノイズとし、

評価いたします。

平成19年01月23日の地震と流山観測点データについて

平成19年01月23日19時30分 気象庁地震火山部 発表
23日19時25分頃地震がありました。
震源地は駿河湾南方沖 ( 北緯34.3°、東経138.5°)で

(流山観測点から震央までの距離214キロ)
震源の深さは約30km、

地震の規模(マグニチュード)は3.9と推定されます。
20070123

の地震が発生しましたが

流山観測点の1月21日から1月22日のデータは

下記のようなモノでした。


NNRY2007/01/21

NRY2007/01/22

前述のように21日のノイズAは、インドネシアM7.2発震によるノイズと推定しておりますので、

この地震に関しては、前日までに前駆ノイズは観測されませんでしたが、

地震発震当日の、1月23日に下記のように、

NRY2007/01/23-03


ノイズB、ノイズCが観測されており、ノイズの大きさや形状から、

このノイズがこの地震の前駆ノイズであったと推定します。

しかしながら、流山観測点から震央までの距離が214キロと遠すぎること、

駿河トラフ震源で深さ30キロとはいえ、流山観測点でノイズを捉えるにはM3.9と規模が小さいこと

などから、記録に留めるのみとし、未評価とします。

平成19年01月21日のインドネシア地震と流山観測点データについて

平成19年1月21日21時25分 気象庁地震火山部 発表
21日20時28分ころ地震がありました。
震源地は、インドネシア付近(北緯1.2°、東経126.3°)で、震源
の深さは約30km、地震の規模(マグニチュード)は7.2と推定されます。


M7.2

の地震が発生しました。

流山の観測データでは、この発震と同時刻に下記のようなノイズ
NRY2007/01/21

を観測しましたが、このノイズは、

このM7.2の巨大地震によって、上空に電波攪乱が生じ、

その攪乱によって、通常は捉えられることのない遠くの放送や何らかの電波が、

流山の観測機で捉えられたために起きた、

と推定されます。


同じような現象として、

平成19年01月13日13時24分頃の

震源地は北西太平洋 ( 北緯46.1°、東経154.2°)で震源の
深さは約30km、地震の規模(マグニチュード)は8.3と推定されます。

20070113

の際に観測されたノイズα


H19 ←クリックすると拡大します

(2006年12月28日~2007年1月13日までのノイズデータと流山観測点周辺の地震)



や、

平成18年11月15日20時14分に震源の深さ30キロ、M7.9
20060115


同じく15日20時40分に震源の深さ30キロ、M6.6
20060115-02

の際に観測されたノイズA・B・C・D


H18 ←クリックすると拡大します

(2006年10月30日~11月15日までのノイズデータと流山観測点周辺の地震)



などがあると推定されますが、

距離が、1000キロ以上と遠いことと、

遠地の海溝型M7以上の地震についてのデータは、

発震数が少なく、データ的に数がないため、

未評価とします。

平成19年01月21日の地震と流山観測点データについて

平成19年01月21日22時02分 気象庁地震火山部 発表
21日21時57分頃地震がありました。
震源地は静岡県伊豆地方 ( 北緯34.7°、東経138.8°)で
(静岡県賀茂郡南伊豆町蛇石峠付近 流山観測点から震央までの距離166キロ)
震源の深さは約10km、
地震の規模(マグニチュード)は2.8と推定されます。
20070121


の地震が発生しましたが

流山観測点の1月20日のデータは下記のようなモノでした。


NRY2007/01/20-01

震源の深さが10キロと浅かったため、流山観測点でも、

小さなノイズとして捉えられたのかと思われますが、

距離が流山観測点から震央まで166キロと遠い地震であったので、

未評価とします。

1月21日からのノイズと地震についての整理について

考察を重ねて参りました1月21日からの不明なノイズと、その後に発震した地震について、

連日の地震により、ある程度解釈できるようになって参りましたので、

次号から、溯りまして、改めて流山観測点のノイズを評価してまいります。

続:平成19年01月21日からの流山観測点データと地震について

平成19年01月25日23時42分 気象庁地震火山部 発表
25日23時37分頃地震がありました。
震源地は茨城県南部 ( 北緯36.1°、東経139.9°)で

(茨城県坂東市沓掛・沓掛小学校付近 流山観測点から震央までの距離22キロ)
震源の深さは約50km、

地震の規模(マグニチュード)は3.5と推定されます。


の地震が発震しましたが、この地震は、前日1月24日に発震した、


平成19年01月24日10時35分 気象庁地震火山部 発表
24日10時30分頃地震がありました。
震源地は茨城県南部 ( 北緯36.1°、東経139.9°)で
(茨城県坂東市沓掛・沓掛小学校付近 流山観測点から震央までの距離22キロ)
震源の深さは約50km、
地震の規模(マグニチュード)は3.8と推定されます。


の地震と、

震源の場所・震源の深さが同じで、地震の規模(マグニチュード)だけが0.3違う

という、大変特徴がある地震でした。


この、短期間に同じ場所、同じ深さで起きた2つの地震から、

大変興味深いことを、いくつか、見て取ることが出来ます。


まず、そのひとつは、マグニチュードと震度分布の関係です。

地震のマグニチュードMは、地下の断層運動である地震の規模を表す量ですが、

その計算には、地震計の種類や設置環境、観測網の状況などに応じた独自の経験式が用いられて、

国際的に統一された規格はありません。


現在、広く世界で常用されているモーメントマグニチュードは、

地震のとき動いた断層=震源断層

の、

断層運動の規模を表す量=面積・ずれの量・岩盤の剛性率の積に比例する量

で、

物理的な意味が明確であるのですが、

地震波全体を使った複雑な計算が必要なため、地震発生直後に行う地震の規模の推定には使えないこと、

小規模の地震では計算することができないこと、

さらにはデータの蓄積が最近20年間程度に限られる・・・という欠点があるため、

日本では、

モーメントマグニチュードと比べると物理的な意味は曖昧ですが、約80年間にわたる一貫した方法で決定されてきた、

モーメントマグニチュードと良く一致する、日本独自の、

地震時の地面の動き(変位)の最大値から計算される変位マグニチュード

を、標準としてきました。


しかし、この方法では、

地震計の記録の上で、小規模の地震では、地震時の地面の動き=地震波が、

ノイズよりも小さくなってしまうので、変位マグニチュードを計算することはできません。

そこで、1970年代の後半に、地面が動く速度(速度)を記録するタイプの地震計である高感度地震計を整備し

地震時の地面の動き(変位)の最大値から計算される変位マグニチュードに一致するように、

地面が動く速度(速度)から計算できる経験式を作成し、

その結果を気象庁マグニチュードとして、標準と位置付けました。


しかし、いずれにしても、

震源からの距離などの条件が同じであれば、地震波の振幅が1桁大きくなるごとにマグニチュードが1ずつ大きくなる

というのが、マグニチュードの基本的な考えであります。


一方、地震の震度は、地震の揺れを数字で表したものですが、

震源からの距離などの条件が同じであれば、地震波の振幅が1桁大きくなるごとにマグニチュードが1ずつ大きくなる

というのが、マグニチュードの基本的な考えですから、つまり、

25日M3.5の地震の振幅を0とすると、振幅10で、マグニチュードはM4.5。

25日の地震を10とすると、振幅100で、マグニチュードはM4.5です。

それが24日の地震はM3.8でしたから、

25日M3.5の地震の振幅を0とすると、24日の地震は地震波の振幅が3だったということ。

25日M3.5の地震の振幅を10とすると、24日の地震は地震波の振幅が30だったということ。

25日M3.5の地震の振幅を100とすると、24日の地震は地震波の振幅が300だったということ。

になります。


振幅が3倍、30倍、300倍ではありません。

地震計の振幅1で、実際の地面が1センチ動くとすると、マグニチュードが0.3違うと3センチ動く

ということであり、

倍率2800の地震計の振幅1μmで、実際の地面が2.8ミリ動くとすると、

25日M3.5の地震の振幅を0とすると、24日の地震は3μmですから、25日の地震より、地面は8.4ミリ動いた。

25日M3.5の地震の振幅を10μmとすると、25日の地震で地面は28ミリ動き、

24日の地震では振幅が30μmで、地面が84ミリ動いたことになりますから、

24日の地震は25日の地震より、地面は56ミリ、多く動いたことになります。

25日M3.5の地震の振幅を100μmとすると、25日の地震は280ミリ動き、24日は840ミリ動いたことになりますから、

24日の地震は25日の地震より、地面は560ミリ、多く動いたことになります。


そして、それらの地面の動きが、0.1秒間で動いたのか、1秒で動いたのかで、

人間が感じる揺れの大きさは変わってきます。

ですから、

現在の地震の震度は、1996年から、従来の担当官の体感による地震動の最大加速度をそのまま震度に換算したものではなく、

振動の継続時間なども考慮した震度計という機械による計測・・によって決められています。


それを踏まえて、今回の24日・25日の2つの地震の気象庁発表の震度分布図を見比べてみると、下記のように

全くと言っていいほど違うモノとなっています。


24日M3.8
20070124-02


25日M3.5
20070125


この24日の地震と25日の地震では、震源の位置、震源の深さが同じで、発震の時間差が約36時間

というモノですので、2つの地震に於いて、周辺の岩盤の剛性率にほとんど変化が見られない、

つまり、同一条件の下に、マグニチュードで0.3違う地震が起こったと考えると、


地震のエネルギーは、マグニチュードで1違うと、約32倍違うと言われておりますから、

今回の例で見ますと、24日M3.8、25日M3.5ですので、25日の地震は24日の地震の10分の9。

24日の地震と25日の地震では、地震のエネルギー差は、約29倍の差があったことになります。


この結果を、

地震の規模(マグニチュード)と震度に対して、一般が求めるリニアな感覚と、

現在の震度計の計算式には、かなりの乖離がある

と思うか、

地震の規模(マグニチュード)は10分の3違うだけで、こんなにも違う震度になる
と思うか、


議論が分かれるところだと思います。


次に、流山観測点のデータに関してですが、

この地震の発震までのデータは下記のようなモノでした。


070123-25


この24日・25日の地震は、震源の場所・震源の深さが同じで、地震の規模(マグニチュード)だけが0.3違うことから、

同じ場所で、同じ深さで起こる、同じような規模の地震は、同じようなノイズを出す

と仮定すれば、

データの大きさや形状が非常に似ているノイズとノイズは、それぞれ24日の地震、25日の地震の前駆ノイズであった

と言うことが出来ると思います。


そうなると、1月21日のノイズは、1月23日の駿河湾南方沖、深さ約30km、地震の規模(マグニチュード)3.9

の地震の前駆ノイズであったと言うことが出来、理由はわかりませんが、


流山観測点で、約214キロと遠く離れた、地震の規模(マグニチュード)3.9のノイズを捉えることが出来た。


と、言えるかもしれません。


また、短時間に起きた、この地震のデータが、形・大きさ共に非常に似ていたということから、


この場所に限っては、今後、同じようなノイズが出た時は、

この距離の、この規模の地震の地震が起こると、予測できる


かもしれません。


この点は流山観測点にとって、非常に有意義なモノとなりました。

今後の観測によっては、もっと明確に、いろいろなことがわかってくると思います。

平成19年01月21日からの流山観測点データと地震について

22日のブログで、地震の発震を懸念していた1月21日のノイズ

NNRY2007/01/21

NRY2007/01/22

20070123-02

に対応する地震として、

下記が発震したと考えています。


平成19年01月23日19時30分 気象庁地震火山部 発表
23日19時25分頃地震がありました。
震源地は駿河湾南方沖 ( 北緯34.3°、東経138.5°)で震源の
深さは約30km、地震の規模(マグニチュード)は3.9と推定されます。
20070123

この地震の震源は、フィリピン海プレートがユーラシアプレートに潜り込む地点=駿河トラフで

東海地震の予想震源域のウチの一つなのですが、

この海域では、フィリピン海プレートとユーラシアプレートの境界面は、深さ10キロと推定され、

今回の地震が深さ30キロですから、

プレート境界面の地震ではなく、潜り込んだフィリピン海プレート内での地震と考えられます。


震源が30キロと浅かったことが原因で、流山観測点でもノイズが観測されたのか・・・と思っているのですが、
しかし、流山観測点からは約214キロと遠く、地震の規模(マグニチュード)も3.9と小さいこと、

全般的にノイズを観測しにくいフィリピン海プレートでの発震であることから、

この地震の前駆ノイズは、まずユーラシアプレートからノイズが出て、

次に、直前に、フィリピン海プレートからノイズ、ノイズが出た、可能性もあります。



また、次に


平成19年01月24日10時35分 気象庁地震火山部 発表
24日10時30分頃地震がありました。
震源地は茨城県南部 ( 北緯36.1°、東経139.9°)で
(茨城県坂東市沓掛・沓掛小学校付近 流山観測点から震央までの距離22キロ)
震源の深さは約50km、
地震の規模(マグニチュード)は3.8と推定されます。
20070124

の地震が発生しました。

流山観測点の1月23日からこの地震発震までのデータは

下記のようなものでした。


20070123-02
n20070124


過去例から、この地震の前駆ノイズはノイズであると思われますが、

1月23日の駿河トラフでの地震の前駆ノイズが、ノイズのみであったとすると、

この茨城県南部の地震の前駆ノイズはであると言えます。


どちらにしても、24日の地震発震後にもノイズが出ていますので、

まだ、地震は続くと思われます。