物語の構成区分,要約,あらすじまとめなど

物語の構成区分,要約,あらすじまとめなど

物語の簡潔な要約をしていきます。

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細田守監督の映画「バケモノの子」を見てきました。
公開初日のレイトショーでしたが,ほぼ満員でした。

9歳の男の子は,父親とは離婚後連絡が取れず,母親は交通事故で死亡したため母方の親類に引き取られそうになるが,いかにも一族の男系を守るために育ててやるという上から目線な様子のため,家出して渋谷の街をさまよっていると,獣たちが人間の姿をして生活している世界に迷い込み,そこで時期格闘家の長?を目指すキャラ,熊徹の弟子となり成長していくという展開。

序盤や後半に出てくる渋谷の街は,実在の会社の看板がいろいろ出るなど,スクランブル交差点をはじめとした街がかなりリアルに再現されています。

バケモノの世界では,人望があるライバルの猪のキャラと,格闘能力としては引けを取らないが師匠も弟子も持たずに独流で力をつけたものの,性格的には難のある熊徹という対比がされ,熊徹は主人公との生活を通じて,バケモノの世界の父親役として主人公とともに成長していきます。

バケモノの世界に迷い込む様子は,千と千尋の神隠しと似た感じですが,アジアンテイストな世界です。
主人公が弟子になる経緯として描かれる熊徹と猪との1度目の対戦は,妙な必殺技などを出すわけではなく,直球の実力勝負となっていますが,非常に躍動感があります。
その後弟子となり,世界を旅していろいろな強さがあるということを知り,相手に合わせるという強さのコツに気付くなど,前半のバケモノの世界での成長は,子供から青年へ,また親子の関係,ともに成長が生き生きと描写されています。

後半になると,主人公は17歳となり,その頃には熊徹の評判は高まり弟子になりたいものも殺到していますが,主人公は熊徹が相変わらず自分の意見を聞かないことに腹を立てて歩き回っているとたまたま人間界に戻ってしまいます。そこで親子の関係に悩む少女と出会い,知識欲にも目覚めるとともに,実の父親探しが始まり,バケモノの父と実の父親との関係で悩むという展開に。

ここにきて,思春期特有の様子というか,主人公の精神的な未熟さ,葛藤が出てきます。少女が最近物議をかもしている広瀬すずであるということもあり,夢から現実に引き戻されたかのようなややストレスのある展開。

それでも,熊徹と猪との決戦の時期が来て,こちらは躍動感のある決選が行われますが,バケモノの世界にいるもう一人の人間の心の闇があばれだし,主人公と渋谷の街で決闘へと。なぜ白鯨なのか,という疑問があるものの,渋谷の街を飛び回る鯨の姿は不気味さと美しさが混在しています。

心の闇といったところで,人間だれしもが持つ負の感情が重くなりすぎない程度に語られ,共感する人も多いのではないでしょうか。

主人公と熊徹の力を合わせて最後はハッピーエンドへ。

エンディングはミスターチルドレンのstarting over。この曲は,ミスターチルドレンが新生するにあたっての悩みを持った曲らしく,その歌詞と非常にリンクしていたのが印象的でした。

盛り込み過ぎ感がないわけではありませんが,伏線はしっかりと回収されていましたし,各キャラクターの魅力,動き,音楽なども素晴らしかったです。
2015年春ドラマ,「マザー・ゲーム~彼女たちの階級~」最終回後感想です。

木村文乃主演,長谷川京子,貫地谷しほり,安達祐実,檀れいの4人のメイン女優とともに,名門幼稚園でのトラブルを描きます。

木村さんはシングルマザーで,勝手に出て行ってしまうような夫とは離婚しているが,子どもには死亡したと嘘をついているものの,中盤には夫が登場。
長谷川さんは,医師の家柄の中で,姑から露骨にいびられています。
貫地谷さんは,夫は平凡な地方公務員の庶民にもかかわらず,高級官僚などと偽り,背伸びをして高額の費用のかかるお受験,パチンコ,借金,デートクラブなどにハマっていきます。
壇れいさんは,経営者としてさらにずば抜けたセレブながら,上の子が引きこもりになるという子育てに失敗。

このように,それぞれの家が問題を抱えた状態で,木村さんが,「はっきり言わせてもらいます」との決め台詞(個人的にはこのセリフが出ると盛り下がっていましたが)を使いながら家庭問題に切り込んでいき,徐々に問題を解決していきます。

壇れいさんが妙に木村さんに優しいのは一体どういう意図があってのことかと冷や冷やしたり,お受験がメインテーマになるのかと,数年前の幼稚園ものの,名前をなくした女神たちと比較するところも多かったですが,似ているようでそうでもなく,気軽に楽しく見れました。
2015年春ドラマ「アイムホーム」最終回後感想

木村拓哉主演,上戸彩が妻だが,木村拓哉は事故で最近の記憶がおぼろげで,上戸彩や子供の顔に仮面が付いて見える,何かわからないが手元には10本の鍵がある,以前は冷酷な仕事人間だったが事故後は人間味あふれる家族思いの性格になっている,会社では危険人物として上層部からマークされているなど,いろいろな謎を詰め込んでいます。

その中で,木村拓哉は相変わらずの演技で家族思いなキャラを演じます。

各話にゲストキャラとして大物を出演させ,その人にまつわる問題を解決していき,鍵の使い道も徐々に明らかになっていくという展開ですが,木村拓哉の家族優先エピソードはわざとらしすぎて気持ち悪いです。

最後には仮面の謎,会社で危険視される理由なども含め,すべての謎は明かされるものの,会社の関係は引っ張った割には大した機転を利かせるわけでもなくあっさりと終わりますし,仮面の謎も,仰々しく描いている割にはそんな理由なのかと思わざるを得ないがっかり感。

大風呂敷を広げて詰め込み過ぎた割に消化不良感が強いです。
なぜこれが今期今のところ最高視聴率なのか疑問といわざるを得ない作品でした。
2015年春ドラマ,「ようこそ、わが家へ」最終回後感想です。

ここのところ話題の池井戸潤原作のサスペンス。

相葉雅紀と沢尻エリカが主演,相葉,有村架純,南果歩,寺尾聰の4人家族が謎の犯人から嫌がらせを受け,ジャーナリストの沢尻エリカが首を突っ込み,解決を目指します。

第1,2話あたりは,犯人の執拗さ,気持ち悪さ,恐ろしさなどを前面に出し,サスペンス色が非常に強いです。それでいて家族は明るく前向きに暮らしています。

犯人と思われる人物は素性はわからないものの最初からわかっているものの,話が進むにつれ,家族それぞれがトラブルを抱えていることが判明していき,それらの問題は解決していくところもあれば,なかなか問題がこじれるばかりのところも。特に寺尾さん演じる父の職場では,池井戸潤さんらしい経済犯罪が問題となり,犯行を暴いたかと思うと言い逃れされてしまい,むしろあらぬ疑いをかけたと責められてしまうという展開が続き,なかなかのストレス要因です。

この作品の傾向として,予告詐欺的なところがあり,終盤から次回予告にかけて仲間と思っている家族側に悪者がいるかのように見せておきながら,次回を見ると,全然違った意味でそのようなシーンがあった,という具合です。

最終的にはそれぞれの問題は解決していきますが,犯人の意外さというか,期待外れ感は相当なものです。まあ,この作品は犯人当てよりは,サスペンスとしての恐怖感や,些細な悪意が人を傷つけるといったものをテーマにしているのでしょうから,悪くはなかったです。
やや遅くなりましたが,2015年春ドラマ「心がポキッとね」最終回後感想です。

阿部サダヲ主演,水原希子,藤木直人,山口智子の男女4人の人間ドラマです。
タイトルの通り,阿倍サダヲ演じる主人公はメンタルを病んで休養中という立場で,その際山口智子演じる妻へもDVをして離婚したが,藤木直人演じる社長のもとで働き,同じ建物で生活していたら,社長の恋人となった山口智子と再開する。一方,水原希子は惚れるとストーカー体質で,トラブルを起こして職場をくびになっていたところ,藤木直人社長を見て一目ぼれし,この人間関係に入り込んでくる,という展開です。

基本的にはガレージハウスの一階と二階の二部屋に分かれて4人が生活していき,そこと職場が主な舞台となって話が展開します。

登場人物皆が心に何かしらの問題を抱えていて,怖さを感じる演技です。特に山口智子さんは,イタイ感じにオシャレな生活を目指す女性を名演技。

話としては,主要人物4人の四画関係が中心で,特に山口智子の仕事に皆を巻き込む展開が目立ちます。

登場人物たちの心の問題が徐々に明かされて,問題を自覚し,解決に向けて動いていく様子はありますが,毎回決まったフォーマットがあるわけでなければ,心の問題もはっきり解決する人ばかりというわけでもなし。

盛り上がりどころがはっきりしないまま人間関係が移り変わっていく,不思議な感じの作品でした。
阿倍サダヲ演じる主役は酒を少しでも飲むとあばれるというキャラで,中盤から終盤にかけてこれを生かして名演技がありました。