ここは北海道帯広市
見上げると遮るものが一切なく360°広がる大空。
地平線の彼方まで広がる草原。
広大な牧場で牛や馬がのびのびと暮らす。
雄大なパノラマを展開し、北海道の堂々たる自然を満喫させてくれます。
夏を足踏みしてた宮崎から、一気に冬支度をする帯広にやってきました。
ここでぼくはいよいよフライト人生をスタートさせます
目標は、
・年内にソロフライトすること
・フライト技術の土台をしっかり身に付けること
・抜群に美味い寮食を食べ過ぎてオーバーカロリーにならないこと
・ジンギスカンを食べに行った時は絶対食べ過ぎないこと
・ビール、ワイン、特に牛乳は飲みすぎないこと
・それでも釧路でせめて海鮮丼だけは食べさせて欲しいこと
です。
初フライトは火曜日の午前を予定してます。
初フライトは後にも先にも生涯で一度きり
その後はどんどん訓練も厳しさを増してくるから、せめて最初だけは爽快感が味わえれば他に望むものは一切ありません。
飛ぶことが今よりもっと好きになれたらいいな
B-2班
だ~、ついに宮崎を去ることに
いよいよ大好きだった地鶏のもも焼きも、最近気になるえびちゃんの故郷で暮らしているという優越感も味わえなくなります。
でも食の宝庫、北海道が手招きしている。
ターゲットが多すぎて考えただけでもおなか一杯。
ここは搾りたての牛乳と新鮮な寿司に絞って北海道半年を過ごそう
休日は温泉に浸かって疲れた体を休めよう

宮崎を去った日、思い出の焼きそば屋に行って来ました。
航大に入学してすぐ宮崎の美容師さんにぜひ行ってみるようにとお薦めされた店。
そこは住宅街にひっそりとたたずむ、
おばちゃん一人で切盛りする、あんかけ焼きそばだけをメニューに置く店。
素朴で誰からも好かれるような味。
暑い土地に不可欠なクーラーや扇風機はなく、
開けられた窓や戸から風が通るのを期待するだけ。

ある土曜日のこと。
急にこの味が恋しくなり一人で店を訪れました。
昼間の混雑を避けて行った為か客は自分一人。
いつものように手際よく淡々と調理され、いつもと変わらないあんかけ焼きそばを汗を流しながら食べているとおばちゃんがやってきて首元にそっと冷えたおしぼりをおいてくれました。
普段はもくもくと焼きそばを作るおばちゃんの顔が緩み、堰を切ったかのように昔の思い出話をたくさん聞かせてくれました。
おばちゃんが作る料理を美味しそうに食べるお客さんの姿を見るのが幸せだそうです。
この何気ない優しさが350円と手頃で素朴なあんかけ焼きそばの隠し味となってるのでしょうか。
また宮崎に戻って来た時にぜひもう一度味わいたい一品です
素朴な味
寒さ残る3月末から始まった座学過程も本日最後の試験の終え、残すところあと一週間となりました
「思えばあっという間の…」とかよく言うけど、ホントそう
入学式を迎えたのも、試験続きで毎晩徹夜したあの頃も、同期でボーリングをしに行ったことも、初めてハンガーに行ってボナンザに触れたのもついこの間の事のように思えます
正直途中先の見えない座学に飽き飽きしたこともあったけど、敷かれたレールの上を右往左往しながら走ってるうちにあっという間に航大生活の1stステージを終えようとしています。
航空機操縦練習許可書も発行され、無事18人そろって飛べることになりそうです

先週末の事、ぼくら52回生Ⅳ期ともうすぐ仙台のフライト過程に進む51回生Ⅳ期の先輩のFarewell Partyがありました
月初めに入学した53回生Ⅰ期の1のWelcome Partyも兼ねて。
愚痴ったり他愛もない話で盛り上がる普段の同期飲みとはまた違い、座学を終えるという達成感、安堵感、フライトへの不安感、また後輩のフレッシュな感じ、先輩方の息を抜く感じなどそれぞれ心境が入り乱れ、激しい獣達の宴でした
先輩からのフライトに関するアドバイスや後輩からのぼく達の出発を祝う出し物に背中を押され、気分は徐々に帯広モードに変わりつつあります。
現在帯広にいる先輩方の訓練も順調に進んでるようで、ぼく達の帯広入りは予定通り10月1日になりそう
航大2ndステージのスタートももうすぐ。
広い北海道の空でブイブイ言わせれるか、ヒーヒー言わされるか。
乞うご期待
憧れ
なぜかうちら52-Ⅳはみんなで写真を撮る時整列が出来ない。
オフショットならまだしも制服のときも。
これでも空目指してます。
整列3整列4






整列5整列6






整列2整列1






唯一きちんと整列できたのはこの写真。
飛行機の前にいるときだけ。
みんなの共通点。
パイロットになりたい」ということ
整列7
空を再び飛びました。
座学期間中にもう一度訓練に参加できるってかなり運がいい
さらに航法訓練で大分空港へのフライト
チケット買わなきゃ行けないところにタダで行けるってお得
マイルが溜まればなお良し
CAさんがいれば言うことなし
先輩達が行ってる訓練は有視界飛行方式といって、視界が良くなければ飛ぶことが出来ません。
だからもちろん晴れた日じゃなければ飛べず、雲の中にも入れません
この日は5500フィートあたりに厚い雲があってそれを避けながらの操縦で、さらに管制官とのコンタクトも絶えず、先輩もかなり大変そうでした。
今回大分空港まで運んでくれた先輩は航大の3次試験を同じ日に受験し、入学前も色々お世話になった方です。
一足先に帯広で空を飛び、今ではさらに高いレベルを求められる訓練を積んでいる先輩が受験当時はお互い合格を願い、空を飛ぶことを夢見ていた仲間であったということを考えるとうれしさとやる気が沸いてきました
帯広でのフライト訓練開始まであと一ヶ月を切りました。
座学も終盤を迎え、今は毎日試験です
この山場、しっかり越えたら空飛ぶ日々のスタートです
RJFOtake off前
先週の金曜日、1限の航空電子システムの試験をサクッと終えた後同期14人で向かった先は、宮崎県の中部に位置する綾町
織物や木竹・ガラス工芸などの伝統工芸も盛んで、豊かな自然に囲まれたきれいで静かな町です
車3台で出発し、1時間ほどのドライブ
途中綾のシンボル、照葉大吊橋を目にし、さらに山奥へと進みました。照葉大吊橋






人気を避け、到着した先で一同を持ち構えていたのは明らかに崖崩れの痕跡残る崖
崖を降った先に人の手が加えられていないきれいな河原があります。
言わばそこを降れた者だけが味わえる魅惑のRiverside
もちろんこれから数々の難関が待ち構えるぼくらに脱落者はいません。
そこで勝者の美酒に酔いしれる気合のワンショット渓流にて崖とともに去りぬ
←こちらがその崖。





川を前にしたぼくらは日ごろのストレスを発散すべくはしゃぎたい放題
釣りをする者、岩場から飛び込む者、流れに逆らって泳ぐもの、エアーベッドに寝て急流に身を任す者、さっそく怪我をし河原に腰を下ろす者と十人十色な過ごし方

町民像








ここで綾町の理想とする町民像を見てみよう。
豊かな心とたくましいからだを持つ町民
航大生はまさに心豊かなでたくましい体を持つ者達の集まり。
夏とは思えない冷水の中に飛び込み、必死に流れに逆らい川上へ泳ぐ
すぐれた知性を持ち創意工夫に富む町民
川原で網と鋭い木の枝を拾い、潜って漁を始めました。かなりの創意工夫ですが世紀の大発明である竿とルアーを使う者にはかないません
ねばり強い根性をもって仕事にとりくむ町民
松ぼっくりを着火材と見立て火をおこして釣った魚を粘り強く焼き、明らかに崖崩れの跡が生々しく残る崖を粘り強く上り下りしたりとかなりの粘り強さを持ち合わせてますが、ぼく達は未だ無職なんです

そう、職を手にしていない以外はぼく達はまさに綾町民にふさわしい人材なのだ。
この綾町でもっと遊んでいたい
航大の塀の中には戻りたくない
と強く思いながらも、日没と空腹には勝てず宮崎の玄関である宮崎空港方面へ帰って行ったのでした。
次は同期18人そろって金曜日は旅に出よう
香田キャプテン :「You have」
新海副操縦士 :「I have」
パイロットが操縦を代わる時、その操縦を引き継ぐ時交わされる会話。
パイロットを目指す者なら連呼したいこの会話
これを初めて生で聴きました
そして初めてのボナンザでのフライト
昨日は座学生にとっての一番のイベント、体験搭乗でした。
先輩が操縦する飛行機の後席に乗り、これから迎える初フライトの為に厳しい訓練の様子を見て、聞いて、感じる。
そしてなにより飛ぶことを楽しむことがテーマです
想像以上の緊張感で行われた気象や機体重量に関するブリーフィングを終えた後、いよいよテンションも上がり、そわそわして立ったり座ったり、帽子をかぶってみたり脱いでみたり、トイレに行ってみたり外に出てみたりと飛ぶ前から年甲斐もなく大興奮でした
飛んでからもその興奮は止むことはなく、同乗している同期にしきりにアメを薦めたり、Good Luck的なしぐさをしてみたりと今思えば痛いとこだらけでした
普段乗る旅客機と違い水平に飛ぶだけではなく、失速や急上昇急旋回など普通は体験しないようなことも訓練では行われています。
素人目から見て墜落するんじゃないかと思えるようなエアワークでもすぐリカバリーされ、飛行機は上手く操縦することで3次元の中で色んな動きが出来るんだとわかりました
訓練を終え飛行機を降りた後に感じるずっしりと重い疲労感は座学でヒーヒー言ってる自分には憧れとも思えるものでした。
テンションの上がりに比例しモチベーションも向上
まだまだ飛べる準備が出来てないけど、10月にはスタートラインに立てるようにもっと頑張ろうと言い聞かせた、秋を間近に迎えたある一日でした。
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Final Approach急旋回
ついに完成しました
私達52回生Ⅳ期のTシャツ。
完成まで何度もミーティングを重ね、あーでもない、こーでもないとデザインを詰めた結果、同期の一人がデザインから注文まで一手を引き受けてやってくれました。
このTシャツには同期18人の名前が刻まれているとともに、これから2年間みんなで支えあって卒業しようという気持ちも込められています
このTシャツに袖を通すことで、その気持ちを忘れずに持ち続けたいです
そんなぼく達もあと1ヶ月弱でしんどい座学を終え、空へ羽ばたきます
これからは得意な徹夜を控え、常に健康面にも重きを置かなければなりません
飛ぶことに対する意識も育てなければなりません。
18人19脚で一歩一歩歩んで行きたいです
T-shirt
乱舞してきました
「どこのクラブで??」って聞かれたらこう答えます。
「あ~、あそこあそこ、橘通り」って。

宮崎の夏の大イベントであり航大生活のイベントの一つと言っていい、『祭り えれこっちゃみやざき』。
航大はこの祭り11回の参加らしくて、今年も国家試験の前日というのはお構いなしにこれぞとばかりに踊ってきました
この祭りのテーマは踊り
とにかく夏の暑さを吹き飛ばすくらい楽しく踊りながら歩行者天国になった宮崎のメインストリート、橘通りを歩く
参加者はスポンサーによって振舞われる宮崎の銘酒、「霧島」や「木挽」を飲みながら夏の夜空に大きく舞う
この日の為に授業後参加者全員で踊りの練習を数回したけど完全じゃなく、本番は雰囲気でごまかしながら踊りました。
振る舞い酒を飲みすぎた人は酔拳状態
踊りのセンス0の為中学校の体育祭のフォークダンス以降極力踊ることを避けてきた人生にピリオド
はっぴを着てはちまき締めて、夏祭りに参加することに快感を覚えました
言うまでもなく次の日の国家試験は後の祭りということで・・・
えれこっちゃ祭り
2006年7月26日、本日25歳の誕生日を迎えました
毎年7月になると誕生日を意識し始めますが、目まぐるしい日々を送ってる今年は暦が7月に変わってからも歳を重ねる意識をする間もなくあっという間に当日を迎えました。
お祝いの言葉をくれたみんな、ホントにありがと
これからも一日一日を大切に、そしてダッシュで駆け抜けます
なにか粗相することもあるかもしれないけど、見て見ぬフリしてください。

今年の誕生日は心待ちだとか楽しみといった気持ちを抱きませんでした。
でも「おめでとう」と掛けられる言葉が、今日がいつもと違う特別な日であるということを気付かせてくれます。
今は忙しいからとただ高をくくっていたに違いありません。

まさか25歳の自分が昔描いた夢をいまだ追いかけているなんて考えてもいなかった。と考える人はたくさんいるでしょう。
ただ自分はなんとなくいつかこの道を歩めるんじゃないかと想像し、普段は胸の奥に仕舞っていた気持ちがありました。
今まで25年間、分岐点に差し掛かった時はその都度自分なりに判断し選択して、何度も失敗や遠回りを繰り返して今ここにいます。
これから社会に出るにあたって、人に”見られる”=”評価される”ということが大いにあると思います。
自分を見る目が強ければ強いほど目をそらしたくない。
その声が大きければ自分も大きな声で返事し、そして受け止める。
しっかりと相槌を打つ。
わからなければ質問する。
そういうことが大事なんだと思います