韓国の人たちはランキングが大好き.何かといえば,我が国はかくかくしかじかの調査で~位,これは前年に比べ~ランク上がった,下がった,一方日本は・・といった具合.日本のランキングに触れない時もありますが,そういうときは自国が劣る場合が多いようです.
というわけで今回のテーマは「クール・ジャパン」.そんなに日本て魅力的か?住んでいる自分にはよく理解できないのですがw 最後の記事の「“失われた10年”の長期不況が、日本文化を強く鍛えた。..」というコメントには考えさせられるものがあります.
韓国の国家ブランド価値、日本の6分の1=現代経済研2008/04/24
現代経済研究院は23日、韓国の国家ブランド価値が5043億ドル(約52兆1370億円)で、日米に比べ大きく劣るとの分析結果を明らかにした。
同研究院がまとめた「所得2万ドル(約207万円)時代、韓国の国家ブランド現況」と題する報告書によると、2006年時点での韓国のブランド価値は日本の3兆2259億ドル(約333兆6100億円)に比べ6分の1、米国の13兆95億ドル(約1345兆5100億円)に比べ28分の1にとどまっていることが分かった。
同年の韓国の国内総生産(GDP)は日本の5分の1、米国の14分の1だった。このため、国際社会に与えるイメージを意味するブランド価値は経済的実力より低く評価されたことになる。
ブランド力調査機関のアンホルトGMIがまとめた07年の国家ブランド指数(NBI)によると、昨年の韓国の国家ブランド価値は調査対象となった世界38カ国のうち32位だった。05年の25位(35カ国対象)に比べ7ランクも低下した。
アンホルトGMIは全世界で2万5000人を対象に他国の政府、文化、観光、企業、移民、国民性に関するイメージを調査し、国家ブランド価値の順位を決定している。
現代経済研究院の兪炳圭(ユ・ビョンギュ)事業戦略本部長は「まだ多くの外国人が韓国から植民地、戦争、独裁などのイメージを連想する。激しいデモと労使紛争は韓国人の国民性が荒っぽいとの印象を与える要素になっている」と分析した。
国家ブランドだけでなく、韓国を代表する企業のブランド価値も低下している。英フィナンシャル・タイムズが21日発表した「08年100大グローバルブランド」で、サムスンは昨年の44位から58位に14ランクも順位を下げた。同社のブランド価値は118億7000万ドル(1兆2280億円)で、昨年に比べ7%低下した。
サムスンのブランド価値は、中国移動通信(チャイナ・モバイル、5位)、中国工商銀行(18位)、中国建設銀行(31位)、中国銀行(32位)など中国勢にも劣った。同紙は「サムスンのブランド価値低下は、(相対的に)中国企業が力強い動きを見せたためだ」と評価した。
07年の韓国のGDP(名目ベース)は9570億ドル(約99兆円)で世界13位に後退した。05年には11位だったが、ロシアとインドに追い抜かれた。
金正薫(キム・ジョンフン)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
「魅力」を売るクールな日本2008/05/05
一人の女性が畳の部屋に正座している。華麗な着物を身に着け、顔には厚くおしろいを塗っている。京都・祇園の料亭で見かけるような芸者の姿だ。面長な顔のラインが出ていなければ、外国人だということに気付かないところだった。数カ月前に外信で入って来たこの写真から、記者はしばらく目を離すことができなかった。
主人公は、西洋人初の芸者となったオーストラリアの女性学者だった。舞・楽器・茶道・話し方などの厳しい修練を経て、ついに難関を突破した。月10万円の授業料を払い、「値段は自動車1台分」という着物も購入したという。彼女はオックスフォード大学で博士号を取得している。それほどのインテリが、芸者のどんな魅力に惹かれたのだろうか。
日本の文化的魅力を取材しようと心に決めたのは、この写真のせいだけではなかった。それまでにも似たようなニュースが続き、記者の好奇心を刺激していた。
世界的な権威を誇るフランスのレストラン格付け本『ミシュラン・ガイド』は、東京を世界最高の「美食都市」に挙げた。伝統ある美食強国フランスを退けたのだ。そうかと思えば、ヨーロッパの若者たちの間で日本の伝統的な結婚式がブームだというニュースもあった。
日本に対する欧米の熱狂ぶりは、韓国人の想像を超えている。マドンナは東京の路地裏を舞台としてミュージックビデオを撮り、スポーツ選手は意味も分からず日本式の漢字の刺青を入れている。寿司が高級料理として知られているかと思えば、日本式「禅」スタイルは欧米の上流層が好む高級な生活様式として受け入れられている。
「日本」と聞くと、韓国人は経済大国を連想する。トヨタ自動車やソニーの電子製品に象徴される製造業強国というイメージが絶対的だ。一方、日本文化に対しては、「倭色」として質の低いB級の扱いをする。韓国人は経済を除いた残りの分野、すなわち日本の文化や生活様式・美意識・価値観などについては、評価を出し惜しみして低く見る傾向がある。
しかし経済的な観点だけを見ても、21世紀の日本を正しく理解することはできない。韓国人が意識しない間に、日本は経済大国を脱皮し、「文化大国」に変身した。今、日本は世界で最も魅力的な国として通じている。ただ魅力を発散するのではなく、国家ブランドの魅力を利用し金を稼ぎ富を創出する「ソフトパワー」の経済モデルを作り出したというわけだ。
米紙ワシントン・ポストが「クール(Cool)な帝国・日本」という特集記事を掲載したのは、4年前のことだった。記事は日本について、「地球上で最もクールな国だ」という賛辞を贈った。日本の漫画・アニメーション・ファッション・映画が世界市場を席巻し、「文化が(製造業を凌駕する)日本最大の輸出品となった」と記していた。
日本製文化商品の躍進には目を見張るばかりだ。世界は宮崎駿のアニメーションを見て、任天堂のゲームに没頭し、村上春樹の小説やケンゾー(KENZO)のファッション、安藤忠雄の建築に熱狂する。
日本の漫画は世界の漫画市場の60%を占め、日本製テレビアニメの米国向け輸出は鉄鋼製品の輸出額の3倍にも達している。日本銀行によれば、1997年から2006年までの間に日本の総輸出額はおよそ1.7倍となったが、文化商品の輸出は3倍以上に跳ね上がった。
日本は、既に工業製品輸出国の段階を過ぎ、「文化輸出大国」に移行した。このような日本を、製造業強国であるという伝統的な物差しだけで計り、正しく理解することができるのだろうか。
◆「国民総魅力」第1位の国家
「国民総魅力」(GNC)という指標がある。米国ニューアメリカ財団のダグラス・マッグレイ研究員が、外交雑誌『フォーリン・ポリシー』(2002年5・6月号)に発表した論文で提示した。文化という無形の価値を総合し一国の国力を評価しよう、という新しい試みに乗り出したわけだ。
国民総魅力とは、国民総生産(GNP)に倣った名であることは言うまでもない。一国の国力を評価する際、韓国人はGNPを尋ねる。GNPとは、商品とサービスの生産を通じ創出された経済的価値、すなわち経済的パワーを数値化したものだ。ならばなぜ文化的パワーは概念化され得ないのか、とマッグレイ氏は反問する。
重要なのは、マッグレイ氏が国民総魅力の概念を提示した理由が、まさに日本にあるということだ。彼は「日本が1980年代の経済大国を凌駕する文化強国となった」と分析し、日本を説明するための道具として国民総魅力を提示した。「経済」より「魅力」という文化的価値が、21世紀の日本を説明するに当たってより有用な指標となり得る、というわけだ。
こうした魅力を、日本経済は戦略的に活用し、国富を創出している。日本経済は、もはや製造業だけの経済ではない。無形の国家魅力と文化的価値で金を稼ぐポスト・モダン経済に転換した。
その動因は何なのか。日本での取材中に出会った雑誌『BRUTUS(ブルータス)』の芝崎信明副編集長が、この点を簡単に整理してくれた。彼の説明はこうだ。
「“失われた10年”の長期不況が、日本文化を強く鍛えた。好況だったとき、日本は金の力で文化を買った。しかし今は、バブルが弾けて金がない。金で買えないなら、日本自身がクールになるしか…」
東京・京都=朴正薫(パク・ジョンフン)経済部長
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
というわけで今回のテーマは「クール・ジャパン」.そんなに日本て魅力的か?住んでいる自分にはよく理解できないのですがw 最後の記事の「“失われた10年”の長期不況が、日本文化を強く鍛えた。..」というコメントには考えさせられるものがあります.
韓国の国家ブランド価値、日本の6分の1=現代経済研2008/04/24
現代経済研究院は23日、韓国の国家ブランド価値が5043億ドル(約52兆1370億円)で、日米に比べ大きく劣るとの分析結果を明らかにした。
同研究院がまとめた「所得2万ドル(約207万円)時代、韓国の国家ブランド現況」と題する報告書によると、2006年時点での韓国のブランド価値は日本の3兆2259億ドル(約333兆6100億円)に比べ6分の1、米国の13兆95億ドル(約1345兆5100億円)に比べ28分の1にとどまっていることが分かった。
同年の韓国の国内総生産(GDP)は日本の5分の1、米国の14分の1だった。このため、国際社会に与えるイメージを意味するブランド価値は経済的実力より低く評価されたことになる。
ブランド力調査機関のアンホルトGMIがまとめた07年の国家ブランド指数(NBI)によると、昨年の韓国の国家ブランド価値は調査対象となった世界38カ国のうち32位だった。05年の25位(35カ国対象)に比べ7ランクも低下した。
アンホルトGMIは全世界で2万5000人を対象に他国の政府、文化、観光、企業、移民、国民性に関するイメージを調査し、国家ブランド価値の順位を決定している。
現代経済研究院の兪炳圭(ユ・ビョンギュ)事業戦略本部長は「まだ多くの外国人が韓国から植民地、戦争、独裁などのイメージを連想する。激しいデモと労使紛争は韓国人の国民性が荒っぽいとの印象を与える要素になっている」と分析した。
国家ブランドだけでなく、韓国を代表する企業のブランド価値も低下している。英フィナンシャル・タイムズが21日発表した「08年100大グローバルブランド」で、サムスンは昨年の44位から58位に14ランクも順位を下げた。同社のブランド価値は118億7000万ドル(1兆2280億円)で、昨年に比べ7%低下した。
サムスンのブランド価値は、中国移動通信(チャイナ・モバイル、5位)、中国工商銀行(18位)、中国建設銀行(31位)、中国銀行(32位)など中国勢にも劣った。同紙は「サムスンのブランド価値低下は、(相対的に)中国企業が力強い動きを見せたためだ」と評価した。
07年の韓国のGDP(名目ベース)は9570億ドル(約99兆円)で世界13位に後退した。05年には11位だったが、ロシアとインドに追い抜かれた。
金正薫(キム・ジョンフン)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
「魅力」を売るクールな日本2008/05/05
一人の女性が畳の部屋に正座している。華麗な着物を身に着け、顔には厚くおしろいを塗っている。京都・祇園の料亭で見かけるような芸者の姿だ。面長な顔のラインが出ていなければ、外国人だということに気付かないところだった。数カ月前に外信で入って来たこの写真から、記者はしばらく目を離すことができなかった。
主人公は、西洋人初の芸者となったオーストラリアの女性学者だった。舞・楽器・茶道・話し方などの厳しい修練を経て、ついに難関を突破した。月10万円の授業料を払い、「値段は自動車1台分」という着物も購入したという。彼女はオックスフォード大学で博士号を取得している。それほどのインテリが、芸者のどんな魅力に惹かれたのだろうか。
日本の文化的魅力を取材しようと心に決めたのは、この写真のせいだけではなかった。それまでにも似たようなニュースが続き、記者の好奇心を刺激していた。
世界的な権威を誇るフランスのレストラン格付け本『ミシュラン・ガイド』は、東京を世界最高の「美食都市」に挙げた。伝統ある美食強国フランスを退けたのだ。そうかと思えば、ヨーロッパの若者たちの間で日本の伝統的な結婚式がブームだというニュースもあった。
日本に対する欧米の熱狂ぶりは、韓国人の想像を超えている。マドンナは東京の路地裏を舞台としてミュージックビデオを撮り、スポーツ選手は意味も分からず日本式の漢字の刺青を入れている。寿司が高級料理として知られているかと思えば、日本式「禅」スタイルは欧米の上流層が好む高級な生活様式として受け入れられている。
「日本」と聞くと、韓国人は経済大国を連想する。トヨタ自動車やソニーの電子製品に象徴される製造業強国というイメージが絶対的だ。一方、日本文化に対しては、「倭色」として質の低いB級の扱いをする。韓国人は経済を除いた残りの分野、すなわち日本の文化や生活様式・美意識・価値観などについては、評価を出し惜しみして低く見る傾向がある。
しかし経済的な観点だけを見ても、21世紀の日本を正しく理解することはできない。韓国人が意識しない間に、日本は経済大国を脱皮し、「文化大国」に変身した。今、日本は世界で最も魅力的な国として通じている。ただ魅力を発散するのではなく、国家ブランドの魅力を利用し金を稼ぎ富を創出する「ソフトパワー」の経済モデルを作り出したというわけだ。
米紙ワシントン・ポストが「クール(Cool)な帝国・日本」という特集記事を掲載したのは、4年前のことだった。記事は日本について、「地球上で最もクールな国だ」という賛辞を贈った。日本の漫画・アニメーション・ファッション・映画が世界市場を席巻し、「文化が(製造業を凌駕する)日本最大の輸出品となった」と記していた。
日本製文化商品の躍進には目を見張るばかりだ。世界は宮崎駿のアニメーションを見て、任天堂のゲームに没頭し、村上春樹の小説やケンゾー(KENZO)のファッション、安藤忠雄の建築に熱狂する。
日本の漫画は世界の漫画市場の60%を占め、日本製テレビアニメの米国向け輸出は鉄鋼製品の輸出額の3倍にも達している。日本銀行によれば、1997年から2006年までの間に日本の総輸出額はおよそ1.7倍となったが、文化商品の輸出は3倍以上に跳ね上がった。
日本は、既に工業製品輸出国の段階を過ぎ、「文化輸出大国」に移行した。このような日本を、製造業強国であるという伝統的な物差しだけで計り、正しく理解することができるのだろうか。
◆「国民総魅力」第1位の国家
「国民総魅力」(GNC)という指標がある。米国ニューアメリカ財団のダグラス・マッグレイ研究員が、外交雑誌『フォーリン・ポリシー』(2002年5・6月号)に発表した論文で提示した。文化という無形の価値を総合し一国の国力を評価しよう、という新しい試みに乗り出したわけだ。
国民総魅力とは、国民総生産(GNP)に倣った名であることは言うまでもない。一国の国力を評価する際、韓国人はGNPを尋ねる。GNPとは、商品とサービスの生産を通じ創出された経済的価値、すなわち経済的パワーを数値化したものだ。ならばなぜ文化的パワーは概念化され得ないのか、とマッグレイ氏は反問する。
重要なのは、マッグレイ氏が国民総魅力の概念を提示した理由が、まさに日本にあるということだ。彼は「日本が1980年代の経済大国を凌駕する文化強国となった」と分析し、日本を説明するための道具として国民総魅力を提示した。「経済」より「魅力」という文化的価値が、21世紀の日本を説明するに当たってより有用な指標となり得る、というわけだ。
こうした魅力を、日本経済は戦略的に活用し、国富を創出している。日本経済は、もはや製造業だけの経済ではない。無形の国家魅力と文化的価値で金を稼ぐポスト・モダン経済に転換した。
その動因は何なのか。日本での取材中に出会った雑誌『BRUTUS(ブルータス)』の芝崎信明副編集長が、この点を簡単に整理してくれた。彼の説明はこうだ。
「“失われた10年”の長期不況が、日本文化を強く鍛えた。好況だったとき、日本は金の力で文化を買った。しかし今は、バブルが弾けて金がない。金で買えないなら、日本自身がクールになるしか…」
東京・京都=朴正薫(パク・ジョンフン)経済部長
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版