文章題はこう解く Vol.12 ⑥ 時計算 | 算数のつぶやき

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私は長年、算数教科書の編集長として、算数に関わってきました。今は独立し、算数コーディネーターとして「算数の楽しさや面白さ」を発信しています!

  文章題はこう解く Vol.12 ⑥ 時計算

 

今回は,⑥ 時計算 について具体的な問題や解説を行っていきたいと思います。

  

 

 

⑥ 時計算

 

次に長針と短針が重なるのは

何分後?

 

時計 とは,時計の長針と短針の間にできる角の大きさに関する問題のこと。

1分間に進む長針(6°)と短針(0.5°)の動きを考えて,変わり方の  きまりをみつけて  解決するような問題を差します。

 

変わっていく様子を調べることがポイントとなるので,

 

表をかいて変わり方の

きまりをみつけること

 

が大切です。

 

今回の内容は,計算(帯分数)がかなり複雑になるので,算数の教科書では扱われないようなものです。学習するのであれば,4年生で学習する「角の大きさ」「分数」(帯分数表記),そしてこの内容の本質である「ともなって変わる2量の関係」を学習した以降である必要があります。

 

では,問題を具体的に見てみましょう。

 

 

いま,3時ちょうどです。

(問題1)

次に長針と短針が重なるのは何分後ですか。

 

 

(問題2)

3時から4時までの間で長針と短針の間の角の大きさが60°になる時こくを求めましょう。

 

 

 

まずは,問題の意味を理解するところから始めます。

 

このとき,基礎操作 を行っていきます。

 

大切なのは,

 

自分なりの図をかいていくこと

 

今回の内容は,一般的な進学塾などでは長針と短針の針の動きの関係について公式を覚えるように覚えなさいといわれることが多いと思います。ただ,それだと忘れてしまったら終わりで,丸暗記に近いので算数数学の力とはいいがたいです。そのため,少し手を煩わせることになるものの,丁寧に 基礎操作 を行うことが大切です。

 

 

(問題1,問題2)基礎操作

長針は60分で360°動くので,1分で6°    

短針は60分で  30°動くので,1分で0.5°

長針と短針が1分で動く角の大きさの差は5.5°

 

 

 

時計算 では,2つの数量の変わり方を表にかいてみると,そこから変わり方のきまりをみつけて問題を解決することができます。

 

これが, きまりをみつけて考える  という 思考法 なのです。

 

 

あとは,式にかいて答えを求めていきます。

 

 

(問題1)

表から,長針と短針が1分で動く角の大きさの差は5.5°

長針と短針が次に重なるまでに,長針と短針の差は90°縮まるので,

90÷5.5=16と4/11(分後)

 

 

(問題2)

 

3時から4時までの間で長針と短針の間の角の大きさが60°になるのは,長針が短針を追いこす前と追いこした後の2回である。

1回目はもともとの角の大きさ90°から30°縮まったときだから,

30÷5.5=5と5/11(分)

2回目は長針と短針が重なった後(問題1),60°広がったときだから,

60÷5.5=10と10/11(分)より,16と4/11+10と10/11=27と3/11(分)

 

 

 

いかがでしょうか。

実際,もっとわかりやすい図や表で解説することはできるのですが,問題を解説することが重要ではないので,ここではシンプルな図や表を示すのに留めています。

 

やはり文章題で大切なのは,基礎操作 と,そこで  思考法 を用いて考えていくことです。

テストのときなど,いつも初めから〇〇算とわかって問題を解くわけではないので,どのような 文章題 を解くときにでも 基礎操作 と,そこで  思考法 を用いて考えていくということを心掛けるのがよいと思います。

 

 

次回は,⑦ 平均算 について具体的な問題や解説を行っていきたいと思います。

 

 

 

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