番宣広告シリーズ ~ 毎度夢中になりつつ犯人は忘れてしまう『赤い激流』(昭和52年6月) | 高木圭介のマニア道

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~浮世のひまつぶし~

昭和52(1977)年6月3日(金曜)。赤いシリーズの第5弾 赤い激流(TBS)の番宣広告。



赤いシリーズといえば、のちに結婚することになる 山口百恵 三浦友和 の共演こそが象徴として語られることが多いのだが、実際に2人が共演したシリーズ物は『赤い疑惑』(2作目)と『赤い衝撃』(4作目)の2作のみ。案外と少ないのである。
 

そして(再)されるたびに最も盛り上がる(私の周辺だけか?)のは、百恵ちゃんも三浦友和もレギュラー出演はしていない『赤い激流』だ。

実質的な主役は熱中先生前夜の 水谷豊 で、その母が 松尾嘉代 で、母の再婚相手にしてピアノの師匠となるのが 宇津井健 でヒロインは 竹下景子 。特別出演の 岸恵子 は相変わらずパリにいて、赤木春恵前田吟 は悪役という感じ。

  

今もなお、何かの拍子でベートーヴェンの「ピアノソナタ第17番(テンペスト)」を耳にすると、反射的に「毎朝音楽コンクール」と脳に浮かび、その他にも「宮島音楽大学」だの「Rの女」なんてキーワードが強烈に脳にこびりついているほど、印象深いドラマだ。

しかし、何度となく(再)を視聴しているにも関わらず、真犯人が誰だったか? はすぐに忘れてしまうという不思議……。ある意味、何度観ても楽しめるドラマということか?

          

現在、BS-TBSの平日朝7時枠 で、赤いシリーズが「~迷路」「~疑惑」「~運命」と順番に(再)されているが、このまま順調に進むと「~衝撃」の後は、いよいよ 隠れ真打ち とでも言うべき「~激流」が始まることになる。

SNSが発達した現在、初見の人も、何度も観ている人も含めて、このドラマへのネットの反応 が楽しみ でもある。

 

   昭和52年6月3日(金曜)のテレビ欄