新聞広告シリーズ ~ 歌手・笠置シヅ子のラストステージ『クルクル パレード』(昭和32年5月) | 高木圭介のマニア道

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~浮世のひまつぶし~

昭和32(1957)年5月。歌手・笠置シヅ子 のラストステージとなったと伝えられる新宿コマ劇場公演 クルクル パレード(5月14~27日)の新聞広告。

      

最終回を迎えたNHKの朝ドラ『ブギウギ』劇中でも、大団円のラストステージとして描かれていたが、この広告を見る限り、この公演は 笠置シヅ子のラストステージとは告知されておらず、主演ではあるが、他の大勢の出演者(歌手、芸人、ダンサー等)との共演でありつつ、美空ひばり雪村いづみ が出演する『ロマンス誕生』(瑞穂春海監督)も上映されている。

ラストステージはドラマ劇中のように、1回ポッキリというワケにはいかず、1日2回公演×14日間=計28公演 という超ハードなスケジュール。当時42歳となっていた笠置シヅ子が「ああしんど」となるのも納得だ。



ついでに同月の新聞に掲載されていた強力殺虫剤 アース(木村製薬=現・アース製薬)の広告もご紹介。以降の笠置シヅ子はCMにドラマや映画、歌合戦番組の審査員としておなじみの「いつもニコニコした大阪弁のオモロイおばちゃん」として活躍していくことになる。

 

             

私の年代だと、完全にそのイメージなのだが、カネヨン のCMなどで、笠置シヅ子がテレビに映るたびに、亡き母親が毎度毎度「この人は昔、すごい人気歌手だったのよ」と言っていたものだ。この半年間、「ブギウギ』を視聴していて、あらためてそんな言葉を思い出していた次第。