ラテ欄検証シリーズ ~ ラジオ東京「浪曲『力道山物語』」(昭和31年02月) | 高木圭介のマニア道

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~浮世のひまつぶし~

昭和31(1956)年2月4日(土曜)。ラジオ東京(現・TBS)にて夜8時30分から2週にわたって放送された 浪曲「力道山物語」が掲載されたラジオ欄。



プロレス界の人気者、力道山の血と涙と精進の物語を口演するのは浪曲師の 天中軒雲月(てんちゅうけん・うんげつ=この人は4代目の男性)。番組ラストには力道山本人も出演し、思い出話を語るという趣向のようだ。

力道山のプロレス人生のクライマックスをどの時期とするのか?は難しいところ。キングコングを下して初代アジア・ヘビー級王者となったのが前年(昭和30年)で、木村政彦 を下して初代日本ヘビー級王者となったのが前々年(昭和29年)のこと。

まだ ボボ・ブラジルルー・テーズ も来日していなければ、ワールドリーグ戦 もなく、銀髪鬼ブラッシー魔王デストロイヤー も未来日の時期。おそらく大相撲を廃業してプロレスに転向し、国内のプロレス団体を統一していったあたりの苦闘がドラマチックに描かれた浪曲なのではないか?と推測する。音源が残っていれば、ぜひ聴いてみたいものだ。

      

        

             


昨年、いろいろな意味で話題となった映画『アントニオ猪木をさがして』の中で、講談師の 神田伯山 が、猪木とマサ斎藤の「巌流島の対決」を題材とした講談を披露していた。

やたらとサイドストーリーが豊富で、選手のキャラクターも立ちまくっているプロレスは、案外と 講談や浪曲との相性 がピッタリな気がする。

 

  昭和31年2月4日(土曜)のラジオ欄