新聞広告シリーズ ~ 盗撮案件(?)がウリ。キャバレー劇場『上野 ボーナス』(昭和38年5月) | 高木圭介のマニア道

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~浮世のひまつぶし~

昭和38(1963)年5月。松竹系の映画館で上映中の映画 日本の夜 女・女・女物語(武智鉄二監督)にて、隠しカメラで撮られた……つまりは 盗撮 されたことを訴えつつ、それをウリとしている感激ムードのキャバレー劇場 上野ボーナス の新聞広告。



如何に女くさい店か!

如何に変わった店か!

如何に面白い店か!

と訴えつつ、特許らしい「7色セット」なる存在もキッチリとアピール。

なんだか面白そうなので、ぜひ、上野広小路交叉点天神寄り に行ってみたいのだが、61年後の現在、こんなキャバレーがあるとも思えん。

この、いわゆる「武智映画」と呼ばれるこの映画は、かなりマイナーというか、アンダーグラウンドなソレなのだが、今現在、なんと Amazonプライムビデオにて視聴できてしまう のだから素晴らしい。

開始から6分ほどが過ぎたあたり。腰に風船をつけた妙齢の女性たちが「女レスリング大会」に興じつつ、それを眺めるおじさんたちが鼻の下を伸ばしてはニヤニヤしている場面こそが、この「上野ボーナス」で撮影……いや盗撮された場面のようだ。とても 隠し撮りとは思えないほど鮮明な画質 だ。

そもそもフィルム撮影で盗撮って可能なんだろうか?って疑問は置いときつつ、今でいう メディアミックス というヤツなのだろう。この広告と映画を見て、61年後にこのキャバレー劇場に行きたくなっても仕方ないんだけど。