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「政治の本質ー中間組織の復活を」(前半)三橋貴明 AJER2020.8.9
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我々の財産を「減らせ!」と提言する読売新聞 こんな新聞、買うの? [三橋TV第433回] 三橋貴明・高家望愛
https://youtu.be/utg4NVdYFZo
【Front Japan 桜】財政破綻をめぐる神学論争は終わった(他)
https://youtu.be/ZZTI_s2_0iM
【ch桜・別館】日本と大違い!現実主義勇者のインフラ建設[桜R3/8/23]
https://youtu.be/nv-zvDk6A6A
チャンネル桜「Front Japan 桜」で解説しましたが、財政破綻をめぐる神学論争は終わりました。
財政破綻論が間違えていたことが、2020年度の実績で証明された。
とはいえ、財政破綻論者たちは間違いを認めることはないでしょう。
結局のところ、「国家観」と「貨幣観」の問題なのです。
【正しい国家観と正しい貨幣観】
http://mtdata.jp/data_73.html#KAN
わたくしは、
「コロナ禍やデフレによる貧困化から国民を救おう。所得補償、粗利補償、消費税廃止、医療サービスの供給能力強化、ワクチン開発等々、日本は財政的、貨幣的問題はありませんから」
と、主張し、その上、
「財政的、貨幣的な問題がないことを、2020年度実績が証明してくれたでしょ」
と、申し上げているわけです。
何が問題なのでしょうか。大事なことだから、もう一回言いますね。何が問題なのでしょうか。
問題はないのです。それにも関わらず、財政破綻論者は主張を転換しない。沈黙すらしない。
つまりは、彼ら(多くの政治家を含む)にとって、
「自分の主張は間違っていないはずだ」
と、自己正当化することが、「国民を救う」よりも優先順位が高いことになります。論理的に、そうならざるを得ない。
例えば、貨幣観を徹底的に間違えていたとしても、「国家観(共同体意識)」が正しければ、
「自分は間違えていないはずだ。とはいえ、目の前で国民が苦しんでいるのだから、救おう」
と、なるはずです。ところが、破綻論者たちは自説に固執し、「自己責任論」。つまりは、国民を救うという「共同体の役割」を放棄してまで、自説に固執する。
そして、懸命に「破綻のレトリック」をひねり出し、「それっぽい主張」を展開するわけですが、その「全て」が「貨幣論」が出鱈目。ある意味で、貨幣観を間違えていることが、彼らに「救い」をもたらしていると言えないこともありません。
【三橋貴明の音声歴史コンテンツ 経世史論】
https://keiseiron-kenkyujo.jp/keiseishiron/
※要望多数につき、評論家・中野剛志先生 【通貨論争史:イギリス編】【通貨論争史:日本編】が再掲となりました。
というわけで、典型的な貨幣観の間違い。
『日本は本当に「財政破綻」しない…?現実味を帯びる「金利上昇」で待ち受ける最悪のシナリオ 鷲尾 香一 ジャーナリスト
(前略)また、銀行が日銀に預けている当座預金も日銀の負債だ。そして日銀が国債を購入するために使っている資金は、元はと言えば銀行に預けている国民の預金なのだから、日銀の資産内容の悪化は、つまるところ国民の資産内容が悪化するとも考えられる。(後略)』
鷲尾香一の財政破綻論は、過去に散々に論破し尽くされたものなので、読むに値しないのですが、最も重要な部分が上記。
「銀行が日銀に預けている当座預金も日銀の負債だ」
これは事実。
「日銀が国債を購入するために使っている資金は、元はと言えば銀行に預けている国民の預金」
はい、アウト。出ました!典型的な貨幣のプール論。(次第に、貨幣のプール論の間違いが広まりつつあるため、ここまで清々しい出鱈目を書かれると、むしろ嬉しい)
というか、鷲尾は日銀当座預金と銀行預金の区別すらついていないのか・・・。
我々の銀行預金を、日銀が国債購入に使っていると信じ込んでいる。あの~、日本銀行は銀行預金の口座すら持っていないのに、いかにして「預金で国債購入」するのでしょうか。
事実(というか、単なる日銀の業務)を書いておくと、
「日本銀行は国債を購入する際に、市中銀行(など)の日銀当座預金口座の数字を、国債の額面分、増やす」
ただ、これだけなのです。
日銀は預金で国債を買っていません。「貨幣発行」により、購入しているのですよ。
鷲尾君さあ、2013年の量的緩和開始以降、日銀の国債購入により「代金」として支払われた日銀当座預金が、520兆円(!)も増えたんだわ。
【日本のマネタリーベース(右軸)とインフレ率(左軸)】
http://mtdata.jp/data_76.html#MBCPI
このGDPに匹敵するMB(ほとんどが日銀当座預金)は、一体どこから「調達」されたというのでしょうか? 答えは、「単に日銀が数字を増やしただけ」ですが。
鷲尾のような財政破綻論者にとっては、国民の多くも「正しい貨幣観」を持っていないため、自らの出鱈目な主張が受けいられる余地があるという点も「救い」なのでしょう。
貨幣のプール論という「人類の過ち」が、修正される日が来るのでしょうか。天動説が地動説に置き換わったように、わたくしは人類の貨幣観も修正されると信じています。
問題は、その時期です。可能な限り、早めなければなりません。何しろ、祖国の興亡がかかっているのでございます。
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