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有権者分断!簗発言が皆さんの想像以上に危険な理由を解説します[三橋TV第1236回]三橋貴明・菅沢こゆき
何度も繰り返して恐縮ですが、社会主義・共産主義の対立概念は「自由主義」であり、資本主義ではありません。社会主義や共産主義にしても、資本を投じて経済成長を目指すことに変わりはない。その資本を「誰が持つか?」という違いなのです。
そもそも、マルクスが批判したのは資本主義ではなく、自由主義です。民間が自由に資本を持つことを可能にしてしまうと、利益(マルクスは剰余価値と呼んだ)が再投資され、ブルジョワジーとプロレタリアートの格差がひたすら拡大していく。結果、階級闘争に至るというのが、マルクスの歴史観でした。
三橋TVなどで解説していますが、究極の自由主義は、今のところ人類は経験したことがありません。
そもそも、産業や財、サービスにより、
「民間の自由に任せた方がいい」
「政府がコントロールした方がいい」
は異なるわけで、しかも政府が関与する場合は「どこまで?」というグラデーションになるのです。
要は、何とか主義といった単純論にとらわれるのはやめなさい、という話。現実が理解できなくなる。
例えば、コメ生産一つとっても、経済学的な自由主義で、
「国内のコメ農家が全滅しても、民間の自由に任せる。外国からのコメ輸入も、一切、規制しない」
などとやっていいはずがないし(日本はこれに近い・・・)、逆に政府がコメ生産を守るにしても、
「農家がどれだけコメを生産「しなくても」所得は一定」
とやってしまうと、確実に生産性は下がります。
というわけで、農家がコメ生産を「増やす」インセンティブと、コメ生産の存続を両立させる必要があるわけで、そういう意味でアメリカの「再生産可能な価格の補償」という制度は、なかなか悪くないように思えます。まあ、生産コストが上昇したり、農産物の市場価格が下落すると、政府の予算がひたすら拡大することになりますが。
前置きが長くなりましたが、基本的に権威主義国家、あるいは非・民主制国家は「自由主義」ではなく「社会主義」に寄ります。すると、生産者が生産性向上の投資をするインセンティブは消えます。何しろ、資本が自分のものにならないのですから。
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今月の配信は、皇統論「万人恐怖」、歴史時事「大躍進前編〜地獄の始まり〜」。
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自分の利益にならない状況で、資本を投じる者はいない。少なくとも、わたくしは絶対にやらない。
というわけで、社会主義国家の代表であるソ連では、政府が重点投資した軍需、宇宙関連以外には投資が進まず、特に日用品のモノ不足が続き、国民は物価上昇に苦しめられました。社会主義故に、生産性が上がらないという「弱点」が、最終的にソ連を崩壊させることになります。
もちろん、非・民主制国家が生産性は上がらないと決めつけることはできません。例えば、全権委任法成立以降のドイツ第三帝国では、国家主導の投資による生産性向上が継続しました。理由は、ナチスが民間の利益追求を活用し、さらには戦争により需要がひたすら拡大していったためです。さらには、ナチスは「ドイツ民族」のための経済活動と、民族主義的なイデオロギーをも利用した。
ソ連の場合、WWⅡ時は「大祖国戦争」とナショナリズムを使っていたものの、基本的には「社会主義建設」といった私有財産否定のイデオロギーを採用しました。結果的に、軍需、宇宙開発以外の分野での生産性向上は、ついにソ連崩壊時まで起きなかった。
要するに、
「自由主義は民間の利益追求により、生産性向上の投資が起きやすい」
「社会主義は、私有財産が否定されるため、自主的な生産性向上の投資は起きない」
のは間違いないのです。もちろん、国全体で「○○主義」と決めつけるのは間違いで、産業分野や財、サービスの種類により、きめ細かい「思考」が必要になりますが。
いずれにせよ、非・民主制の国家で生産性を高めるのは難しいのです。何しろ、非・民主制の国家では私有財産が「そのまま認められ続けるのか?」が分からんので。自分の財産が増えないのでは、誰も投資しません。
紙面が尽きてしまったので、続きは明日。








