下鴨神社の夏越祓「矢取り神事」を見た | 京都の春夏秋冬とプラスα

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1月から6月の半年間の罪の穢(けが)れを祓(はら)い、残り半年を無事に送れるよう神に祈る夏越(なごしのはらえ)は日本最古の神事。この祭事には、茅萱(ちがや:イネ科の多年草)を束ねた大きな輪の中を通る「茅の輪くぐり」と、紙で作られた人形(ひとがた)に穢れを移して水に流す「人形流し」があり、ほとんどの神社では6月30日に行われている。下鴨神社での夏越祓は立秋の前日の6日に、茅の輪くぐりに加え裸男が斎串(いぐし)を奪い合う「矢取り神事」が行われた。

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矢取り神事は、下鴨神社境内の御手洗池(みたらしのいけ)に、50本の斎串(いぐし)が立てられる。神官が奉納された人形を池に流し入れるのを合図に、裸男たちが一斉に斎串を目がけてダッシュし奪い合う勇壮なお祓いの神事。斎串が矢のようにみえるところから、矢取りの神事とも呼ばれている。古くから斎串を手に入れると無病息災・開運厄除の加護があると伝わる。この神事は、午後6時半頃から始まり1時間程で終った。

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□ 人形が舞う中での斎串の奪い合い

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□ 神事終了時に池に漂う人形
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□ 楼門に置かれた茅の輪
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□ 楼門(重要文化財)
高さ約30mで東西に回廊が続く古代様式。1628年(寛永5年)の式年遷宮により造り替えられた。
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