酒とバラの日々 -21ページ目

クリームソーダと母との時間

ふう、仕事が終わらなかった。

明日、早く行かねば。


それは忘れて、久々に母と93歳の祖父のところへ向かった土曜。

お昼はいつもの昔ながらの喫茶店。

Aランチがステーキ、迷わず注文、母はカニクリームコロッケ。

食後はなんとなくメロンソーダ、懐かしい風貌の昔ながらのソーダが出てきて

カキ氷のシロップのような強烈な甘さにクラクラする。

このさくらんぼ、懐かしいな。

メロンソーダとさくらんぼ、綺麗。


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祖父は思いのほか元気で、中国に旅行に行ったことや水墨画が趣味だったことは

もうすっかり忘れてしまったようだし、食事をした時間も忘れてしまうのだけれど

運ばれてきた大きなどら焼きを嬉しそうに眺め、美味しそうだと喜んだり

かと思えば私にそのどら焼きをくれようとしたり、

最終的にはたくさんお話して疲れてしまったようで、私たちを追い出し寝てしまったようで

とりあえず久々に会いに行けてよかった。


母とはその後、ブリヂストン美術館に行きました。

ずっと前から行きたかったそうで、足が悪くてなかなか行けないのでこのたび念願叶ったそうです。

小さいのかと思いきや、中は母を疲れさせるほどに、結構広くて

印象派の絵画をはじめ、センスのよいものが集められていて

絵画に詳しくない私でも十分に楽しめる内容となっていました。

でもやっぱり私はゴッホやモネやピカソ、判りやすい絵が好きみたい。

小さな部屋の真ん中にポツンと置かれた椅子に腰掛けて、

ピカソの絵と向かい合うのはあまりにも贅沢。

(人が全然いなかったので)

母に付き合って行ったはずが、こんなにも楽しめる時間となって

感謝なのでした。

今度は1階の素敵なカフェにも寄ってみたいな。

さすが石橋財団、唸らせるほど素晴らしいコレクションでした。

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夜は近場のデパートのお寿司屋さんで、食べたいものをのんびり。

私はとろけるウニに舌鼓、母は大好きな貝やぼたんエビに大満足だったようで

2人で冷酒を飲みすぎない程度に楽しみ、

うん、本当に満足な時間だった!


日曜は母のお兄さん(つまりは私の叔父さん)のお宅へ少しだけお邪魔して

いつぶりだろうっていうぐらい久々に叔父さんと話しましたが

これまたいつまでたっても若くておもしろい叔父さんで、

ミスチルの話題で盛り上がり、みんなで大画面のTVで迫力のスピーカーでミスチル鑑賞。

次から次へと見せてくれて、うっとり、これがいいんだよあれがいいんだよって、叔父さん若すぎです、

ああ楽しかった。


なんだかひさびさに自分の親族との時間を楽しんだかも。

なにげに全てにだんなサマも参加。

うちの親族はB型が多いせいか(?)、みんなめちゃくちゃなんだけど賑やかで、びっくりするほど自由人です。

だんなサマの家族はA型しかいないので、そんな私たち親族をおもしろおかしく見ているようです。


ああ明日も早いから寝ないとなのですが

待ちに待った「旅」のバックナンバーが我が家に届いていて、

読みたくてウズウズしてます。

もちろん中身はバスク地方特集。


はあ、ウニを食べたときと同じ種類のうっとり溜息が出てしまう。

でもお楽しみは明日にとっておいて、やっぱり寝よう。

というか明日読む時間なんてあるのかしら?


明日から(というより今日からはじまっているけれど)怒涛の仕事ウィークがやってきます。

早く通り過ぎてほしいー。

いっそのこと、10月になっちゃってほしい、ほんと。










虹色と聖歌*10/4

再び聖堂へ戻ると、美しい音楽が。

日曜のミサに向けてなのか、聖歌の練習がはじまった様子。


気がつけばバラ窓からの虹色の光で聖堂内部が煌いている。

7色の光、美しすぎて溜息が。


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その空間に満ち溢れる歌声に感動して立ち止まる。

響き渡る声、次第にそれは激しく、大きく、何重にも重なり、

壮大なメロディーとなり、そして最後は静かに、クライマックスを迎えた。

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この場にいることができて、本当によかった。

荘厳なあの音色は、忘れることが出来ない。

心が震えるほどの偉大な音楽だった。




思いがけないプレゼントに、満ち足りた気分でカテドラルを後にする。

さようなら、カテドラル、そして最高の贈り物を、ありがとう。

心が無になった時間、ハッとさせるほどの感動。

これが、ヨーロッパか。


語りつくせない大きな思い出を胸に、サン・ジョルジェ城へと向かうのだった。




カテドラルへ*10/4

カテドラルは10月から閉館時間が18:00となってしまったため、慌てて向かう。

乗っていた市電にさようなら。

このカテドラルと市電の風景は、リスボンの街を紹介する様々なガイドブックでよく使われている。


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カテドラルは、バイシャ地区の東側に広がるアルファマ地区に位置し、

迷路のような路地、城壁の家々が続く「リスボンの下町」と呼ばれる地域で圧倒的な存在感を放つ建築物。


中に入ってみると、さほど大きくもなく、こじんまりとしているわけでもなくちょうどいい大きさ、

暗いと思ったら自然光が入り込んで、石の温かみのある色身と混ざって

とても平和で落ち着く空間を作り出している。


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入ってすぐに感じたのはその明るさ、

光の明るさ、あたたかさ、こういうところに来ると、

無宗教の私でさえ、人間の力を超えた何か、説明できない大きな何かの存在を信じてしまう。

そして静かに祈りたくなる。

光を存分に感じ取れるように、昔の人は意識してこれをつくったのだろうか。

光、それは得体の知れない大きな存在を信じさせる。

または自然の偉大さを信じさせる。


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カテドラルを彩るバラ窓。

ノートルダムのそれと比べてしまうと、こじんまりしているけれどそれはそれで可愛らしい。

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自然光の差し込む聖堂を奥へとすすむと回廊の入り口がある。

折角なので、回廊へ。

聖堂に比べると人がほとんどいない。

ガランとしていて先ほどまでのリスボン市街の賑やかさを忘れてしまうほど。


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色々な様式が混ざり合っていて、聖堂とはまた違った雰囲気がおもしろい。

こうして散策してみると、正面の様子から想像していたよりもカテドラルは内部が広いようだ。

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なんとなく寄ってみたけれど、

ここでもまた、ヨーロッパの歴史の重みを身をもって感じたように思う。

あたたかみのある、古い、建物たち。

ポルトガルはそんな共通点が多い。


さて、夕暮れどきのサン・ジョルジェ城でリスボン散策をしめくくる予定だった私たちは

聖堂に戻ろうと回廊を引き返す。

ふと聴こえてくる荘厳なメロディー。

奥まで散策していて正解だったようだ。

どうやら聖堂内部は美しい音楽で満ち溢れている。


わたしたちは、ふたたび聖堂へとすすんだ。